お客様に…

「中古マンションってどうですか?」

と聞かれました。

一概には言えませんが、「中古マンションにも魅力がある」と言えると思います。

中古マンションの魅力

2012年頃から都心部のマンション価格は30%近く値上がりしました。一方、住宅地や戸建住宅はほぼ横ばいで推移しています。


東日本大震災やオリンピックの東京開催決定などで建設費が高騰したことによる影響もあると思います。

価格の上昇ペースが加速し始めた頃に相続税法の改正が決まり、マンションによる節税に注目が集まったことも関係しているように思います。

新築マンションの価格も当然需要と供給のバランスで決めるわけですが、人気のエリアは価格も上がっていきます。

しかし、本当にそれだけの価値があるのか? と疑問に思うほど値段が上がってしまっているエリアがあるようにも感じます。

新築 VS 中古

新築住宅の価格には分譲主であるデベロッパーの利益や広告宣伝費などが売値の中に織り込まれており、周辺の中古相場より高い価格が設定されていると考えるべきでしょう。

そして、新築マンションは住み始めた途端に「中古」になります

新築マンションの価格につられて中古マンションの価格も上がります。しかし、中古マンションの価格推移は新築マンションの価格に比べ穏やかです。

「新築が良いか」「中古が良いか」のアンケート結果

国土交通省が毎年行っている「土地問題に関する国民の意識調査」で「新築が良いか中古が良いか」という質問に対し「新築が良い」は62.9%、「中古が良い」は2.2%という結果が出ています。


≪画像元:http://tochi.mlit.go.jp/wp-content/uploads/2013/06/d15b4d6e248477d037f4f6289383e92b.pdf≫

実際に日本の不動産市場における中古住宅の割合は15%弱で、圧倒的に新築のほうが取引数が多くなっています。アメリカでは90%以上、フランスでも60%以上を中古住宅が占めており、日本の中古住宅市場は欧米に比べると異様な偏りです。

新築が多い理由

・地震国であり、大きな地震があると耐震基準が変わるので新しいほうが安心

・環境性能の進歩

・バリアフリー対応などの改善

・住宅に求める「トレンド」の変化

などがあると思います。

国もこの状況の改善に動いている

・中古住宅も一定の要件を満たせば住宅ローン減税を利用可能。

・中古住宅の取引では住宅調査(インスペクション)の案内をすることが不動産業者に義務付け。

・インスペクションとセットで既存住宅瑕疵保険の制度の開始。

などの対応を始め、中古住宅の流通を後押ししています

中古住宅のメリット

・新築より価格が安い

・自分のお気に入りのリフォーム、リノベーションが可能

・管理状況を確認できる

「管理状況が確認できる」ということの重要性

そのマンションにどのような人が住み、管理組合が健全に運営され、将来に向けて心配なく存続し続けるかどうかということをある程度知ることができます

新築のマンションでは、どのような人が住むかわかりません。

・ 他の多くの住戸が投資用だった
・ 外国人の所有者がとても多い

などということも中古なら事前にある程度把握できます。経済状況の変化で急に空室が増えたり、売りに出る住戸が増えて資産価値が下がるなどということもないとは限りません

共用部は自分で勝手に手を入れることができませんが、資産価値を維持することに共通の価値観を感じている住民が多いマンションでは共用部もきれいに維持され、定期的に修繕が行われていくものと考えられます。

管理組合の議事録や財務状況も確認

また、マンションは戸建て住宅と違って「一見して空き家」とわかる状況にはなりません。

しかし、空き家が増えてきたマンションは管理費や修繕積立金の滞納などが発生し始めたりして将来の運営に不安があります。

中古マンションを購入するときには、仲介の不動産屋さんに「管理組合の議事録や財務状況も確認したい」と伝えてみてください。依頼すれば、不動産屋さんは資料を必ず用意し、調べてくれます。

注意点

1. 昭和56年以前の「旧耐震基準」のマンションは不安があります。

2. 築年数が古いマンションではローンが組める年数にも制約がある場合があります。

まとめ

頭金を含め、ある程度の購入資金を用意しておくことは必要だと思いますが、新築を買うよりも資産価値が落ちにくい中古物件に巡り合える可能性も高まっていると思います。

マンションを買うときには自分自身も住宅についてのチェックポイントを意識し、後で後悔しないように気を付けなければいけません。不動産屋さんやデベロッパーの営業トークに惑わされ、後で後悔しないようにしましょう。これは新築も中古も同じことです。(執筆者:西山 広高)