大きなキャッシュフローを見込める物件が欲しい

「これまでより利回りが多少低くても、大きなキャッシュフロー(CF・家賃収入から返済や必要経費を引いた額)が見込める物件が欲しい!」。あるとき私は、こう思ってしまったわけです。

価格2千万円・利回り20%の物件を考えてみましょう。1割程度の頭金を入れると、30年返済で月々の返済額は7万円ほど。毎月のCFは26万円ほどになります。では、価格1億5千万円・利回り10%の物件があったとしましょう。

返済期間を同じく30年とすると、この物件のCFはナント64万円ということになります。

このように、利回りが多少低くても値の張る物件では大きなCFを期待することができるのです。こうして私もジャンプアップを図ろうとしました。そのあとに数々の試練が待ち受けているとも知らずに…

どんな物件か?

これは、私が所有する収益物件の中で最後に購入した5棟目に関するお話です。

・ 所在地:埼玉県草加市
・ 価格:1億5,800万円
・ 利回り:10.25%(表面)
・ 築年月:1984年10月

全18室、1階部分の6区画は店舗になっています。店舗は、その時点で2店舗3区画が入居、3区画が募集中の状態です。

2階部分は事務所から住宅へコンバージョンされ、内装だけ見ると新築同様ですが、募集はこれから行わなければなりません。

とはいえ、2階部分には半年間の家賃保証があったので、住居部分の募集に関しては気分的には余裕がありました。しかし、店舗のリーシングは初めての経験。未知との闘いになります。

続出するトラブルの数々…

水圧の問題に直面

引き渡しが終わってまず問題になったのが、3階部分の水圧です。もともと事務所だった2階部分には、水の需要がそれほどありませんでした。

ところが、そこを住居にコンバージョンしたため、給水能力が足りなくなる心配が出てきたのです。2階部分で多くの水を使うと3階部分の水圧が弱くなり、最悪の場合は水が出なくなる可能性が考えられました。

なぜそうなるかというと、屋上の高架水槽から下の階に水を落とすタイプの給水では、下の階に比べて最上階の水圧が弱くなってしまうためです。考えた結果、2階部分への水の供給を水道管本管から直結する工事を行うことに決めました

排水の配管の不具合も

この物件は水にまつわるトラブルが多いのか? 次のトラブルは汚水です。想像したくありませんが、下水に排水されない汚水が、汚水桝からあふれてしまっていたのです。

取り急ぎ、あふれた汚水を洗い流してもらい、その場をしのぐことに… しかし、根本的な原因を取り除かなければ同じことが起きるはずですよね。

案の定、数日後に再び汚水が噴出。震災で配管のつなぎ目がずれてしまい、そこに何かが詰まっているという見立てでしたが、内部にカメラを入れてみないことには断定できません。

売主が法人だったため、瑕疵担保が付いていたのは不幸中の幸いです。引渡し前からの不具合として、保険で対処してもらえることになりました。調査の結果、油が固まって詰まっていたとのことでした。1階に入居するラーメン屋さんからの排水が原因だったようです。

引き渡しからほんの数か月にしては十分な量のトラブル、先が思いやられます。予想していた通り、トラブルはこれだけに留まらず、この後も続くことに。

これらのトラブルをいかに乗り越えたのか、この物件は一体どうなるのか、次回お話ししたいと思います。(執筆者:内田 陽一)