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大家さんから教わる「入居時」「更新時」の上手な交渉テクニック

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大家さんから教わる「入居時」「更新時」の上手な交渉テクニック

賃貸物件を借りるときに必要となる初期費用。初期費用には敷金、礼金、仲介手数料などが含まれます。それに加えて引越し費用も考えておかなければなりません。

引越しにかかる初期費用は家賃の6か月分ともいわれており、決して軽く考えることはできません。引越しの時に必要となるこれらの初期費用ですが、少しでも安く抑えられないものでしょうか?

そのように考えている人のために、大家の立場からこっそりアドバイスいたします。


物件探しのポイント

初期費用の「節約」は物件探しの時から意識する必要があります。フリーレントってご存知ですか? フリーレントとは、入居後の家賃を一定期間無料にするというもの

私を含めて、最近はフリーレントを導入する大家さんが増えています。何か月も空室が続くよりも、フリーレントでお得感を出し早期に入居してもらおうという作戦です。

このフリーレント、侮ることができません。かつて、外資系ファンド会社やREITがこぞってハイグレード物件を購入した影響で、これらの物件では6か月のフリーレントを謳ったものも珍しくありません。

こうした物件が供給過剰になってしまったことが影響しているためです。こうしたフリーレント物件を対象にした物件探しをすれば、入居後の数か月間は家賃を支払う必要がなくなり、経済的負担が軽くなります

的を絞って物件探し

また、敷金・礼金ゼロの物件に的を絞って物件探しをするのも良いでしょう。最近では、礼金を求める大家さんは少なくなりましたが、家賃の1か月分程度の敷金は求められるのが一般的です。

中には仲介手数料半額、あるいはゼロといった物件もあります。アットホームやスーモなどのポータルサイトで物件を探す際は、条件を変えて検索してみることをおすすめします

ただ、いろいろな条件を指定しすぎるとヒットする物件がゼロということも。まずは緩い条件で検索し、そこから徐々に条件を追加していくのがよいでしょう。


申込みの時にすべきこと

気に入った物件が見つかって、その物件に申込みを入れる際のポイントを紹介いたします。内覧時に気になった箇所があれば、それを指摘して改善してもらえるか確認することが大切です

軽微なものであれば、たいていの大家さんは対応してくれるはずです。内覧時に照明器具やカーテンが備えられていたようであれば、入居後にそれらを使うことができるのかも確認してみましょう。

反対にそれらが必要ないようであれば、入居までに撤去してもらうように伝えておくことも忘れないようにしましょう。不用品の処分にも手間とコストがかかりますので。

家賃の値下げは妥当な範囲で交渉してみる

もうひとつ、ダメ元で3~5%程度の家賃の値下げを交渉してみましょう。大家さんに「このくらいの額なら…」と思わせることがポイントです

交渉の額としては、家賃3万円の物件なら1,000円程度、5万円なら2,000円程度、10万円なら3,000円程度が妥当かと思います。不動産屋さんが大家さんとうまく交渉してくれるはずです。

交渉が成立する可能性は低くありません。うまくいけばもうけものではないでしょうか。

更新料

最後に更新料についてお話します。なぜ更新料を払わなければならないのか? よく分からないという人も多いのではないでしょうか。それもそのはず、更新料は不動産業界のよく分からない慣習のひとつなのです

更新料には地域差があり、関東では家賃の1か月分程度の更新料が設定されることが一般的ですが、西日本や北海道では更新料がなかったり、あったとしても家賃の0.1か月分とごく少額だったりします。

更新料は不動産屋さんと大家さん折半のことが多い

更新時期を間近に控えているようであれば、更新料の減額を交渉してみてはいかがでしょう。大家の立場からすると更新をきっかけに退去されるよりも、入居者からの要求を受け入れて住み続けてもらった方が良いに決まっています

大家の立場から考えると、交渉がうまくいく可能性は高いといえます。ここで、ひとつポイントがあります。更新料はすべてが大家に支払われるのではなく、不動産屋さんと大家との折半になることが大半です

更新料ゼロでは、不動産屋さんに支払われるはずだった額を大家が負担することになってしまいます。そのため更新料の交渉をするときは、半額への減額を求めることが交渉の成功率を高めるポインといえます。


最後に

これから年末を迎え、年が明けるとお部屋探しのシーズンが到来します。引越しを検討している人は、今回お話したことをぜひ実践してみてください。(執筆者:内田 陽一)

《内田 陽一》
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内田 陽一

内田 陽一

株式会社aoie代表取締役、合同会社パッサージュ代表、ランドリーム草加八幡町店およびシェローバイクパーク草加産業道路オーナー、ホームインスペクター(住宅診断士) 2014年まで外資系通信機器会社にて通信用集積回路の開発に従事。退職後、それまで兼業で行っていた不動産賃貸業を本業に。5棟41室、北関東を中心に高利回りの物件の賃貸経営に携わる。空店舗を活用したランドリーム草加八幡町店・シェローバイクパーク草加産業道路の経営にも携わる。2018年よりまちづくり会社、株式会社aoieの代表取締役を務める。2018年4月、第1号案件となる「キッチンスタジオ アオイエ」がオープン予定。 寄稿者にメッセージを送る

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