失業保険の給付日数は年齢によって変わります 賢い失業保険のもらい方を考えよう

失業保険の内容は、雇用保険の被保険者が退職(離職)した年齢により内容や呼び名が変わります。

(1) 65歳未満で退職した場合……「基本手当」
(2) 65歳以上で退職した場合……「高年齢求職者給付金」
※65歳になる前から引き続き雇用されていた労働者が対象となります。

それぞれの違いを確認していきましょう。

「基本手当」とは


「基本手当」は、一般(65歳未満)の被保険者が失業した場合に、失業認定日(原則28日間)ごと支給されるものです。(※1)

受給できる要件としては、以下の3つの要件を満たすことが必要です。

(1) ハローワークに来所し、求職の申込みを行っていること。

(2) 就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、本人やハローワークの努力によっても、職業に就くことができない「失業の状態(※1)」にあること。

※1「基本手当の受給手続きの流れ」や「失業の状態」については、2016年6月6日の記事「失業保険(基本手当)の手続きのポイントと流れ」をご参照ください。

(3) 離職の日以前2年間に、被保険者期間(※2)が通算して12か月以上あること。

ただし、特定受給資格者又は特定理由離職者(※3)については、離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上ある場合でも認められます。

※2「被保険者期間」とは、雇用保険の被保険者であった期間のうち、退職日(離職日)から1か月ごとに区切った期間の、それぞれの期間中に労働した日数が11日以上ある月を1か月と計算。

※3 「特定受給資格者又は特定理由離職者」について

「特定受給資格者」とは、倒産や解雇などにより離職を余儀なくされた方をいいます。

「特定理由離職者」とは、希望に反して契約更新がなかった、正当な理由のある(結婚に伴う住所変更により通勤が困難な場合や病気などにより離職を余儀なくされた方など)自己都合退職された方をいいます。

「基本手当」の受給できる日数

離職理由により以下の3つに区分されます。

(A) 一般(自己都合退職者や定年退職者などの方)

(B) 特定受給資格者、特定理由離職者(※3)

(C) 就職困難者(身体障害者などの障害者の方など)

「高年齢求職者給付金」とは


「高年齢求職者給付金」は、高年齢継続被保険者(65歳以上)が失業した場合に、一時金として支給されるものです。

受給できる要件としては、以下の3つの要件を満たすことが必要です。

(1) ハローワークに来所し、求職の申込みを行っていること。

(2) 就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、本人やハローワークの努力によっても、職業に就くことができない「失業の状態(※1)」にあること。

(3) 離職の日以前1年間に、被保険者期間(※2)が通算して6か月以上あること。

また、「高年齢求職者給付金」の受給できる日数は、以下のとおりとなります。

しっかりと計算して選択

このように、65歳を境に失業保険を受給できる日数や受給方法も変わってきます。65歳前にどのタイミングで退職することが良いのか計算して退職日を選択してもよいでしょう。

また、「基本手当」は、老齢厚生年金を受給する場合は、「基本手当との調整」(※4)がありますので注意が必要です。

※4「基本手当との調整」については、2016年1月28日の記事「「老齢厚生年金」と「失業保険(基本手当)」は給付調整があります」をご参照ください。

以上です。(執筆者:高橋 豊)

この記事を書いた人

高橋 豊 高橋 豊(たかはし ゆたか)»筆者の記事一覧 (119) http://office-yutaka.com/

ゆたか社会保険労務士事務所 代表
大学卒業後、中堅企業にて労働関係法規や社会保険関係法規等に絡む業務、社内研修などの企画立案・実施、新卒採用などの人材採用・人事を経験。社会保険労務士事務所開業後は、企業に対して「人材がやめない企業づくり」をモットーに各種制度提案、就業規則等の作成、退職金制度設計、助成金申請などを行い、個人に対しては、遺族年金・障害年金等の複雑な年金請求のサポートを行っている。また、大学や短大でキャリア教育講座の講師を務めており、学生の就職活動支援なども行っている。
<保有資格> 社会保険労務士、宅地建物取引士、管理業務主任者
・愛知県雇用労働相談センター 相談員
・愛知県医療勤務環境改善支援センター 相談員
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