次回の2020年のオリンピックは東京でおこなわれる。56年ぶりに我々の祖国で開催されるオリンピックになる。


≪画像元:公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会

日本ではじめてのオリンピックからの半世紀を振り返る

1964年(昭和39年)

日本においてはじめてのオリンピックがおこなわれた。

1954年から1973年のオイルショックまで続いた高度経済成長期のちょうど中間地点に当たる。

その頃の大卒男子の初任給はざっくり2万円程度、日本人の平均年齢は30歳ぐらい。日本の人口は約9,000万人だった。

2008年

日本の人口はピークの1億2,800万人を記録した。

2016年現在

大卒男女の初任給は約20万円、平均年齢は45歳である。人口は約1億2,700万人。

すべてが上り調子だった日本

この50年の間に所得水準が上昇し、そして人口が大きく増えたことがわかる。

この間日本は敗戦という国家存亡の危機から復興し、GDPで世界第2位の経済大国まで上り詰めた。(現在は米国、中国に次いで第3位)

前回の東京オリンピックの6年後に大阪万国博覧会が控えていた日本はまさにすべてが上り調子だった。

2016年からの4年間

特に東京における国家的大イベントを前におおいに盛り上がってゆくはずだ。巨大な投資を背景に株式市場は活況になるかもしれないし、首都近辺の不動産はすでに大きく上昇している

しかし先に上げたデータは日本人の平均年齢の上昇とその背後にある少子高齢化の進行を如実に表している。さらに日本は数年前より出生数を死亡者数が上回る人口減少状態に入っている。

東京オリンピック閉幕後

今のところこれといった経済を刺激するような大きなイベントは計画されていない。

2025年の大きな問題

東京オリンピックの5年後には第一次ベビーブームの時期に生まれた団塊の世代約1,000万人が75歳以上の後期高齢者になる「2025年問題」が訪れる。

これまでにないほど多数の人が医療や介護を必要とするようになり社会保障費負担が一気に増える。認知症のケアや老老介護などに伴う様々な問題も掛け算で増えてゆくだろう。

それを支える現役世代は少子化により大きく減っているにもかかわらず、人力がかかる割に非生産的な仕事の激増により、外国人労働者や移民の受け入れも真剣に検討しなければならないだろう。

東京オリンピック後の日本を明確に想像して行動

残念ながら今回の東京オリンピックは前回とは逆に下り坂の途中に行われることになることは確かだ。

だが我々は投資家として、これからの世界を生きる者として東京オリンピック以後の日本の姿も明確に想像して行動しなければならない。

景気が良くなりそうな日本市場には注目しながら、一方では2020年以降は他国の市場でも臨機応変に立ち回れるような準備をしておくべきだろう。

海外における投資のインフラ整備とそれにともなう知識、テクニック習得のために残された時間もたった3年程度しか残されていないことも肝に命じておきたい。(執筆者:玉利 将彦)