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資産を守るために「場所」と「通貨」の分散をすすめよう 「HSBC香港口座」開設と必要なメンテナンス

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資産を守るために「場所」と「通貨」の分散をすすめよう 「HSBC香港口座」開設と必要なメンテナンス

資産防衛策のポイント


預金や株式などの金融商品、不動産などの資産を一つの国に集中して保有しているとそこが何か重大な危機に見舞われたときに資産全体が大きなリスクに晒される。

そのリスクを避けるために資産を数か国に分散して配置しておくのが「場所の分散」である。

またそれらの資産を一種類の通貨建てで保有しているとその通貨が下落したときに資産価値が縮小してしまう。

そのリスクを避けるために資産を複数の通貨に分けて保有するのが「通貨の分散」だ。

重大な危機には金融システムや国家経済が変調をきたす経済的な危機だったり、戦争や武力的な攻撃を受けるなど安全保障上の危機などが考えられる。

そうした事態に備えてまず海外に銀行口座を作ってそこに資金を移動して複数通貨に両替し並行して持っておく。これは重要な資産防衛策だ。

資産防衛策としての第一歩

その最初の第一歩として我々が勧めているのが香港にあるHSBC香港(香港上海銀行)に口座を開設することである。

香港は特別行政区という中国の一部ではあるが今だにイギリス植民地時代の制度を受け継いでいて金融や経済面では独立しているといっても過言ではない

香港ドル(HKD)という中国の人民元とは違う独自通貨もあり、米ドルと固定レート(ペッグ制)を採用しているという面でも中国本土とは別の金融政策を採っている。

資金の持ち込みや持ち出し金額に制限がない珍しい地域


また香港は資金の持ち込みや持ち出し金額に制限がないという世界でも珍しい地域である。

それだけに香港の銀行は他の地域に比べて送金処理が非常にスムーズ、海外への送金もネットバンキングを通じて容易におこなえ、手数料も安い

香港の最大手であるHSBC香港はその豊富な資金力を活かしてシステムへの投資も積極的におこなっているのでインターネットバンキングの充実度が他の銀行に比べてはるかに高く、残高の確認、両替、送金から投資まで幅広い操作が可能なのはもちろんのこと住所の変更や送金・出金限度額の設定など細かな操作もすべてオンライン上で可能だ。

こうした操作や手続きは他の銀行では今だ書類の郵送により手続きをするところが多いので特に海外から利用する人にとって利便性は高い。

個人的にこれまで多くの銀行を利用してきたがダントツで一番有用、海外での資産分散を考えているなら必須であると考えている

アクティブに使わなくてもいい

HSBC香港口座はすでに多くの人が持っている。しかし、実際にはあまりアクティブに使っていない人も少なくない。

それでもかまわない。第一の目的である資産防衛。最低限それをおこなっていれば充分に役立っている。

だがその場合気をつけなければならないことがある。口座は24か月間動きがなければ凍結状態(Dormant)になってしまうのだ。

凍結状態になっても中に入っているお金が自分のものであることには変わりがない。

口座の凍結状態を防ぐために

だが凍結されればATMでの引き出しやインターネットバンキングの操作ができなくなる

万一の備えとしておこなっている「場所の分散」と「通貨の分散」いざというときに機能しないのであればあまり意味がない。

それを防ぐための対策は簡単だ。24か月以内に口座の残高を動かしておけば良い

残高を動かすにはいくつかの方法がある。

・ 定期的に送金し「場所の分散」を継続して進める。

・ 定期的に両替をおこない「通貨の分散」を継続して進める。

・ 口座から積立投資の自動引落しや株式、ファンドの定期購入を設定しておく。

というのが理想的だ。

だが中にはまず最低限のお金を口座内でキープしておければ良い、現時点でそれ以上のことは必要としていないという人もいるだろう。

その場合は、「香港ドルの普通預金口座(HKD Saving)から香港ドルの当座預金口座(HKD Current)に振り替えておく、あるいはそれを戻す」ということを繰り返すことで残高を変化させ、口座をアクティブな状態にしておけば良い。

当座預金は金利はつかないそこから小切手を振り出して支払いをすることができる口座である

日本では個人が小切手を発行するということはまず無いが、香港では結構普通におこなわれている。

上記の方法であれば手数料はまったくかからないし、ログオンやネット操作のブラッシュアップにもなる。

一か月に一度はこの操作をおこなうという癖をつけておくのが良いだろう。

凍結してしまった口座を再び使えるようにするには

が、2年という月日は意外とすぐに過ぎてしまう。

ついつい忘れていて凍結状態に陥ってしまう人もいる。凍結を解除して再び使えるようにするにはどうすれば良いか?

主には2つの方法がある。

1. 現地へ行って窓口で出金の手続きをすること

2. 自分宛にチェック(小切手)発行してレターを添え郵送すること

後者は香港を訪れる必要はないがチェックブック(小切手帳)を持っていること、そして当座預金口座に残額があることが条件になる


お金を出し入れする癖をつけておくこと

こうして考えると当座預金口座にお金を出し入れする癖をつけておくということはHSBC香港口座のメンテナンス上、とても有効である。

昨今の情勢を鑑みるといよいよ「場所の分散」と「通貨の分散」の役に立つときが近づいているのかもしれない。

これから備える人は早急に準備を、すでに備えてある人はしっかりとメンテナンスをおこなっておきたい。(執筆者:玉利 将彦)

《玉利 将彦》
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玉利 将彦

玉利 将彦

Borderless Works Co.,Ltd. 代表 日本企業の海外駐在員として9年にわたる上海・香港勤務を経て2005年から現職。駐在員時代から17年に及び上海・香港を拠点におこなってきた金融や不動産投資の知識・経験を生かし、ファイナンシャル・アドバイザー(FA)として活動。 香港における投資助言業(SFC)と保険代理業(PIBA)の免許を保有するエキスパートとして顧客のライフプランに即した投資計画の立案、資産運用商品・保険の仲介、海外金融機関の口座開設・運営のサポートをおこなっている。 寄稿者にメッセージを送る

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