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PCによるセルフメディケーション税制の確定申告に関する注意点

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PCによるセルフメディケーション税制の確定申告に関する注意点

平成29年より始まるセルフメディケーション税制を活用すべく、対象市販薬を購入し領収書を集めてきた方もいらっしゃるでしょうが、いよいよ確定申告の時期です。

平成29年分確定申告に関しては、平成30年1月4日より国税庁の確定申告書等作成コーナーで対応するようになりましたが、セルフメディケーション税制対応となった医療費控除の画面が大きく変わっています。

従来型の医療費控除と入力方法の選択肢が異なりますので、確定申告書等作成コーナーにより申告する場合の注意点を見ていきます。


EXCEL集計フォームは使用できない

自宅で確定申告書等作成コーナーを使用して医療費控除の申告を行う場合は、EXCEL形式の集計ファイルで予め領収書を1件1件入力して集計しておき、申告の際に取り込むことができました。



(集計フォームを取り込める従来型医療費控除、取り込めないセルフメディケーション税制)

しかしセルフメディケーション税制に関しては、対象となる集計フォームが存在せず、集計フォームを取り込む形で申告はできません

もっとも従来型医療費控除においても平成29年分より集計フォームの形式が変更されており、例えば日付の欄が無くなっております。

これは書面提出も含めて領収書の提出義務が無くなり、また明細書も領収書1件1件ではなく、支払先・医療費の区分ごとにまとめて金額を記載してもよくなったからです。

ただ今後は、セルフメディケーション税制対応の集計フォームがリリースされる可能性もあります。

健康増進に関する取組を証明する書類の選択


セルフメディケーション税制は、健康増進に関する取り組みを行い証拠となる書類がないと活用できません。

健診・検診であれば結果通知表(有料であれば領収書も可能)、インフルエンザ予防接種であれば領収書が該当します

ただし入力する「証明書発行者」がわかるものでないといけません。

提出義務に関しては、電子送信で申告を行い、かつセルフメディケーションの明細を「医薬品の領収書から入力する」で作成した場合は、提出省略可能です。

それ以外の方法では、税務署への提出義務が生じます。

薬品名の入力は原則として選択肢から選ぶ

セルフメディケーション税制においての入力方法の選択画面において、「医薬品の領収書から入力する」を選ぶと、支払先・医薬品名・金額を入力する画面が出てきます。


(「が」と入力すると「ガスター10」など対象医薬品名の候補が現れる)


「医薬品の名称」入力においては、頭の1文字を入力すると下側に医薬品の候補が現れます。

セルフメディケーション税制の対象医薬品は限定されているので、基本的に選択肢から選ぶことになります。

ただし領収書に記載された医薬品名が現れない場合は、領収書記載の医薬品名を転記することも認められます。

平成29年内に同じ店で医薬品を2回以上購入している場合は、複数回分を合計して金額を入力して構いません。

書面で記載した明細書の添付も可

平成29年9月には、セルフメディケーション税制の明細書が公表されていますので、その書面に記載された方もいらっしゃるでしょう。以前書き方については

参考記事:医療費控除の「新」明細様式 どのように記載するのか? 実際の新しい明細書で解説します 

で解説しました。

パソコンで申告書を作成する場合は、前述の「医薬品の領収書から入力する」ほうが間違いは少なくなりますが、すでに書面に記載された方や書面に記載する自信のある方は、もう1つの「医薬品の購入金額の合計額のみ入力する」を選択して、合計額を入力する方法もあります。

ただこの場合は電子申告・書面提出に関わらず、書面の「セルフメディケーション税制の明細書(国税庁HP pdf)

の添付(電子申告の場合は別途郵送)が必要です。また健康増進の取組に関する健診通知表なども、提出することになります。(執筆者:石谷 彰彦)

《石谷 彰彦》
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石谷 彰彦

石谷 彰彦

1977年生まれ。システム開発会社・税理士事務所に勤務し、税務にとどまらず保険・年金など幅広くマネーの知識を持つ必要性を感じFPの資格を取得。行政非常勤職員や個人投資家としての経験もあり、社会保障・確定申告・個人所得税関係を中心にライティングやソフト開発を行う。近年は個人の金融証券税制に重点的に取り組み、上場株式等課税方式有利選択ツールを公開。お得情報の誤解や無知でかえって損をする、そんな状況を変えていきたいと考えている。 <保有資格>AFP・2級FP技能士・日商簿記2級 寄稿者にメッセージを送る

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