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2018年プロ野球シーズンが開幕

普段はテレビやラジオ、ネットなどで中継を楽しむ方も多いかと思います。
たまには球場に足を運び、生のプレーを観ながらフラッグやメガホンを手に持ち観客一体となって盛り上がるのも、充実感(ひいきのチームが勝利すれば特に!)があり良いですよね。
現在セ・パ両リーグ合わせて12球団のうち、7球団については親会社や関係企業が野球観戦に関する株主優待を実施しています。
そこで今回は、パ・リーグで野球観戦に関する株主優待を実施している企業を調べてみました。
株価他数値は、4/13終値時点でのYahoo!ファイナンスの株価より算出しております。
なお、株式購入の際は、最低購入金額の他に証券会社の手数料が別途かかります。
1. 球場への電車も優待きっぷ「西武ライオンズ」

埼玉県所沢市に本拠地を置く西武ライオンズをはじめとしたグループ各社を傘下に置くのは「西武ホールディングス(9024)」であり、東京都の北西部から埼玉県の南西部に鉄道路線を持つ西武鉄道がグループの中核企業です。
「西武ホールディングス」では、野球観戦に関する株主優待として、1000株以上保有の株主に対し、西武ライオンズ主催の公式戦の内野指定席引換券5枚を進呈しています。
こちらの引換券は、メットライフドーム及び県営大宮球場開催の公式戦が対象で、「内野指定席S」または「内野指定席A」(試合カテゴリによる)と引き換えできます。
現在は、株式取得に1,000株で約180万円必要になるため、観戦は無料ですが、取得のハードルは高いといえます。
メットライフドームに近接する西武園ゆうえんちでも、フリーチケット購入時に株主優待による割引が受けられますので、野球観戦の前後のレジャーに使えます。
メットライフドームと西武園ゆうえんちは「レオライナー」というかわいい小型の列車に乗って移動できます。
スピード控えめで、カタコト揺れるのには癒されます。
・ 最低購入金額 17万8,200円(100株)
・ PER 13.71
・ PBR 1.47
・ 権利確定月 3月末・9月末
・ 配当 23.00円/年
・ 配当利回り 1.29%
株主優待

保有株数・期間に応じて、電車・バス全線片道切符または全線パスがいただけるほか、下記内容のものがいただけます。
(1) 選べる!株主様ご優待券(1枚、1会計税込2,000円ごとに1,000円割引)
グループホテル、レストラン、ゴルフ場、プール、スキー場、遊園地、水族館、温泉で利用可
(2) ゴルフ割引券2枚+レストラン割引券10枚+スキーリフト割引券5枚(9月末のみ)+ウエディング割引券1枚
(3) 埼玉西武ライオンズ内野指定席引換券5枚
(4) 西武プリンスドームネット裏スペシャルシート応募券1枚
・ 300株以上 (1) 3枚、(2)
・ 1,000株以上 (1) 10枚、(2) 、(3)
・ 1万株以上 (1) 10枚、(2) 、(3) 、(4)
2. 札幌以外のゲームも観られる「日本ハム」

札幌市に本拠地を置く日本ハムファイターズの親会社は「日本ハム(2282)」です。
国内有数の食品メーカーであり、ハムやソーセージ、加工食品などの製品は、全国の消費者にもおなじみの企業ですね。
「日本ハム」では野球観戦に関する株主優待として、従来は1,000株以上保有の株主に対し、3~4,000円相当の選べるプランを進呈しています。
そのなかから日本ハムファイターズが行う試合の観戦ペアチケットを選ぶことができました。
観戦できる試合は、年7回の指定日のうちから1日のみ選べるという、やや狭い選択肢ですが、
・ 札幌ドーム
・ 東京ドーム
・ 京セラドーム大阪
の各球場で行われる、それぞれ1~2試合のなかから選べるので、本拠地札幌に住む株主以外でも足を運べそうです。
2018年9月期より株主優待が拡充
500株以上保有の株主より「スポーツ観戦チケット」を選べるようになるとのことです。
上記の内容がそのまま引き継がれるのか、「市価5,000円相当」の選べるプランと謳われているので、さらなる拡充となるのか、要注目です。
ただし、500株取得に200万円以上かかるため、こちらも取得のハードルは高いです。
・ 最低購入金額 45万円(100株)
・ PER 12.93
・ PBR 1.10
・ 権利確定月 3月末・9月末
・ 配当 106.00円/年
・ 配当利回り 2.36%
株主優待

(1) グループ商品(スポーツ関連グッズ含む) または (2) 寄付
・ 100株以上 (1) 1,500円相当(カタログから選択) (2) 1,500円
・ 500株以上
3年未満 (1) 5,000円相当 または (2) 5,000円
3年以上 (1) 7,500円相当 または (2) 7,500円相当
5年以上 (1) 1万円相当 または (2) 1万円
3. 充実した内容の株主優待と高配当「オリックス」

大阪市に本拠地を置くオリックスバファローズの親会社は、不動産・リースをはじめとしたさまざまな事業を展開する「オリックス(8591)」です。
「オリックス」の野球観戦に関する株主優待として、100株以上保有の株主は、京セラドームまたはほっともっとフィールド神戸で行われるシーズン公式戦に関して、優待価格でチケットを購入できます。
優待価格はファンクラブ前売り価格が適用され、定価の25~50%割引となっており、一度に4枚まで購入可能です。
席種は、京セラドーム大阪の場合は、内野席の
「バファローズ指定席」
「バリュー指定席」
「B指定席」
のなかから選ぶことができ、2017年度の優待価格は、平日は2,000~2,500円、土日祝日は2,100~2,700円でした。
オリックスの株主優待は、野球観戦もさることながら、その他にも全国各地のグルメをはじめとした商品が選べる「ふるさと優待」があり、さらに高配当株、と筆者おすすめです。
・ 最低購入金額 18万6,250円(100株)
・ PER 7.70
・ PBR 0.91
・ 権利確定月 3月末・9月末
・ 配当 63.00円/年
・ 配当利回り 3.38%
株主優待

100株以上
(1) 株主カードの発行(3月末・9月末)
・ 京都水族館、すみだ水族館、新江の島水族館の入場料金10%オフ
・ オリックスレンタカー基本料金割引、中古車販売割引など
・ ふく料理「春帆楼」1ドリンクサービス
・ 全国40か所以上のゴルフ場でドリンク1杯無料
・ オリックスバファローズ公式戦ホームゲーム優待など
(2) ふるさと優待(3月末)
・ 各地域の取引先企業が販売する食品などが記載された、Aコース、Bコースのカタログの中から1品
Aコース(15品程度)…3年以上継続保有
Bコース(25品程度)…3年未満保有
4. 楽天ユーザーにはうれしい株主優待「楽天」

宮城県仙台市に本拠地を置く楽天イーグルスの親会社は、IT企業大手の「楽天(4755)」です。
「楽天」の野球観戦に関する株主優待として、100株以上保有の株主は、楽天イーグルス主催の公式戦チケットを割引料金で購入できる特典があります。
一試合につき8枚まで購入可能で、チーム主催試合であれば仙台市にある楽天生命パーク宮城での試合のほか、東北地方や東京で行われる試合でも割引料金で観ることができます。
ただし、ボックス席やスペシャルチケットなど一般席種以外のチケットや、クライマックスシリーズおよび日本シリーズのチケットは割引対象外です。
楽天の株主優待は、野球観戦のほかにも、
・ サッカー観戦
・ 楽天市場および楽天トラベルで利用できるクーポン
・ 電子書籍を扱う楽天Koboでの購入時のポイント優遇
など、楽天グループ内でさまざまなサービスが受けられますので、楽天ユーザーには利用価値の高いものとなっております。
・ 最低購入金額 7万9,410円(100株)
・ PER 14.49
・ PBR 1.56
・ 権利確定月 12月末
・ 配当 4.50円/年
・ 配当利回り 0.57%
株主優待

(1) 楽天市場200クーポン4枚(総額800円相当)
(2) 楽天トラベル国内宿泊クーポン(総額2千円相当)
(3) 楽天Koboでの対象期間中の電子書籍購入に対し、通常の3倍の楽天スーパーポイントを付与
(4) 抽選で株主限定楽天イーグルスグッズをプレゼント
(5) 楽天イーグルス主催公式戦観戦チケットを優待価格で提供
(6) 抽選で株主限定ヴィッセル神戸グッズをプレゼント
(7) ヴィッセル神戸主催公式戦観戦チケットを優待価格でご提供
(8) 抽選で株主限定FCバルセロナグッズをプレゼント
(9) 抽選で株主限定ゴールデンステート・ウォリアーズグッズをプレゼント
(10) 楽天証券口座にて自社株式を保有している株主限定
楽天証券口座での自社株式購入に係る手数料について30%ポイント還元及びマーケットスピード利用料1年間無料
まとめ
「西武ホールディングス」および「日本ハム」については、株主優待で野球観戦するためには200万円前後の投資が必要であり、観戦はあくまでもオマケという印象です。
「オリックス」や「楽天」の株主優待は、割引料金適用となり出費は発生しますが、投資額は20万円以下と先の2社よりは抑えられますので、年に何度も球場に通うファンであれば利用価値が高そうです。
株価その他の情報は変更される場合があります。
ご自身でご確認の上、自己責任で投資いただきますようお願いいたします。(執筆者:吉井 裕子)