「児童手当」総額は約210万円 知らないうちに生活費に消えていませんか? 児童手当の使い方を考えよう。»マネーの達人

「児童手当」総額は約210万円 知らないうちに生活費に消えていませんか? 児童手当の使い方を考えよう。

毎年6月は児童手当の現況届の時期

6月は児童手当の現況届の時期


児童手当とは、児童を養育している人に対して支給される手当です。

児童が15歳年度末になるまで、受け続けることができます。

毎年6月中に現況届の提出が必要で、各市区町村から現況届の提出を促す連絡が毎年郵便で行われます。

筆者の家にも児童手当の現況届を促す封書が届き、先日送り返しました。

現況届以外に下記の書類が必要となる場合もあります


・ 請求者が会社員の場合は健康保険被保険者証のコピー、会社の年金加入証明等。

・ その年の1月1日に今住んでいる市区町村に住民登録のなかった人は、 以前の住所地の市区町村長発行の児童手当用所得証明書(前年分)等。

児童手当について、誰にいくらいつまで支給されるか確認し、どのように活用するか考えて見ましょう。


児童手当は誰に対して支給される?

児童手当は、
児童を養育している人に対して支給される手当
です。

児童は国内居住が要件です(3年以内の留学等は除く)。

主に児童を生計維持している収入のある父親または母親に支給されている家庭が多いです。

父母が離婚協議中の時は、その児童と同居している親に支給されます。

児童を養育している人に対して支給される手当



児童手当、父母以外でも条件を満たせば受け取れる?

児童の父母以外でも以下の場合は、児童手当を受けることができます。
・ 父母が外国居住で祖父母等に児童が預けられている場合は、祖父母等に支給されます。

・ 児童を保護している未成年後見人がいる場合は、未成年後見人に支給されます。

・ 施設入所の児童や里親に育てられている児童は、施設長や里親に支給されます


児童手当の支給額はいつまで、いくらもらえるの?

児童手当は、子ども1人に付き、以下の金額が支給されます。
・ 3歳未満 : 月1万5000円

・ 3歳以上小学校修了前 : 月1万円(第3子以降は月1万5,000円)

・ 中学生 : 月1万円
高校卒業までの1番年齢の高い児童が「第1子」と言います。

例えば、高校2年生、中学1年生、小学5年生の児童を養育している場合は第1子が高校2年生の児童です。

高校2年は児童手当の支給対象ではないが第1子と数えます

第2子が中学1年生で月額1万円、第3子が小学5年生で月額1万5,000円です。

それぞれ児童が中学校卒業(15歳誕生日後の最初の3月31日)まで支給されます。

毎年6月、10月、2月にそれぞれ前月分まで、4か月分が支給されます。

振込日10日前後または15日前後の自治体が多数です。


所得の多い人には児童手当の代わりに「特例給付」が支給される

児童手当には所得制限があります。

以下の表に基づき一定の所得を超えると、児童手当の代わりに特例給付として、中学卒業まで1人に付き月5,000円(子どもの年齢に関わらず同額)が支給されます。

所得の多い人には児童手当の代わりに「特例給付」が支給


6月分以降の児童手当を受け取る父母等の前年12月31日(5月分までは前前年)時点の被扶養者数で判断します。

例えば夫が主たる生計維持者で妻が専業主婦、子ども2人の世帯だと夫の年収は960万円未満が児童手当を受けられる目安です(★印)。

世帯合計ではなく収入が多い父母(この場合夫)が基準です。

年収が★、青色申告控除、給与所得控除等必要な控除を引いた所得が●を超えたときは「特例給付」月額5,000円が支給されます。


各市区町村の判断で保育料を差し引くこともあります

児童手当(特例給付)は、原則月額5,000円から1万5,000円が満額で支給されますが、各市区町村の判断で、以下に挙げる費用を児童手当から差し引くことができます

・ 給食費

・ 公立幼稚園保育料

・ 小中学校学用品等購入費用、学校関係費用

・ 一時預かり、家庭的保育、病時病後時保育等の費用

・ 延長保育・休日保育料等

また、保護者が市町村に申し出て、上記の費用を差し引いた額で、児童手当を支給してもらうこともできます

児童手当から給食費を差し引く



児童手当の手続きが必要な時とは

児童手当をもらうために手続きが必要となるのはどんな場合でしょう?

・ お子さんが生まれたときは、パパに現在の住所地で出生届と児童手当の手続きを同時にお願いしましょう。

児童手当は届け出た翌月から支給されるから、末日生まれでも可能ならその日に届けたほうがお得

・ 他の市区町村から転入したとき、同じ市区町村でも住所が変わった時は、引越し後の市区町村役場に児童手当の手続きをしましょう。

・ 海外に住んでいる実父母から「父母指定者」の指定を受けるとき。

例えば、児童が学校寮などに住んで、指定を受けている祖父母と別居の場合でも祖父母に支給されます。

・ 離婚や再婚等で児童手当を受け取っている人または養育している児童の名前が変わったとき。

ちなみに公務員は児童手当の手続きを勤務先の専用窓口で行います。

手続き面で何か不明な点は現況届の問い合わせ先に聞いてみましょう。


児童手当の前身は「こども手当」

民主党政権でできた「こども手当」


児童手当の前身は民主党時代(2009年9月から2012年3月)「こども手当」です。

「こども手当」は子供1人につき月2万6,000円(財源の関係で実際は月1万3,000円)を父母等の所得制限無しで子供が中学卒業まで支給する、という手当でした(2010年4月から2012年3月)。

2012年4月から自民党での名称「児童手当」に戻り、現在の支給額になりました。

ただし、2006年4月から2009年3月までの「児童手当」小学校6年までの支給で、第1子、第2子は月5,000円、第3子から月1万円、父母等の所得制限有りという、現在の児童手当より手薄な内容でした。

また2006年3月までの児童手当はもっと手薄で小学校3年までしか支給されず、所得制限も今より厳しいものでした。

「こども手当」を通して、現在の児童手当になったという事実もあるのです。


児童手当、どのように使う?

いろいろな経緯を経て支給されている現在の児童手当(特例給付)、毎月1人5,000円から1万5,000円の額です。

つい生活費や習い事代などに使ってしまいそうです。

日常的に使うとしても何か子供のための使い道を考えましょう。

例えば、

・ 学資保険料の支払い

最近は低金利で運用利率が落ちている学資保険ですが、貯金と異なる部分は契約者の保護者が亡くなった場合、その後保険料を支払わなくても、支払時期(12歳、15歳など)や満期(18歳など)に給付金が支払われることです。

これは大きなメリットです。

・ 幼稚園や保育園、学校費用を支払う口座に児童手当をプールしておく

・ 子供に何かあったときのための子供保険の保険料

子どもが成長したら使い方もかわる


中学生になれば交際費も必要


中学や高校になると児童本人も交際費が生じることもあるでしょう。

例えば月3,000円まで等上限を決めて、交際費や小遣いとして児童に使わせ、お金の使い方について教えてもいいでしょう。

資産運用


100%元本が保証されるわけではないのですが、ジュニアNISAで資産を増やすことを検討してもいいでしょう。

ただし、ジュニアNISA口座に預けたお金は、災害等の余程理由がないと、子供が18歳になるまで払い出しできないので、中学受験費用や中学時代に使う学費にはジュニアNISA口座にある額は使えません。


やはり1番のおすすめ!「児童手当」を積み立てる

月5,000円から月1万5,000円の児童手当(または特例給付)、1番のおすすめは「積み立て預金」です。
家計的に可能なら児童手当が振り込まれる口座をお給料などの振込口座とは別にしてください。
そうすれば、生活費や習い事代等に回さず、児童手当分の金額をそのまま積み立てて預金にできますね。

万一、児童手当の金額が変わっても、普段の生活に影響が少ないのではないでしょうか?

「児童手当積み立て」のメリット


「元本が保証される」

「使い道は自由」

なことでしょう。

もし、子供が進学を望まず、意外と学費がかからなかったときは結婚資金にもできるのです。


児童手当額は変わることがある?

国では、所得の多い父母等を基準に児童手当が支給されるか否か決まる現在のしくみを改めようとしています。

2019年度以降は保育園と同じく、世帯収入・所得を合算した額で児童手当の支給の有無が決まる方向に切り替えようとしているのです。

従って共働きで合計所得が多い家庭は、児童手当が減る可能性もあるでしょう。

認可保育園に入れない待機児童の解消を進めるための子ども・子育て支援法改正案が国会を通れば、企業の社会保険料事業主負担分の1部を0.25から0.45%に引き上げ、保育園運営費に回したい国の意向だそうです。

筆者個人的には、児童手当額を増やす方向にもつながると良いと感じます。


学校に行くのにかかるお金は?

学費は年々上がってる


大学の学費は年々上昇しており、私立文系で初年度納入金額が約120万から150万円、2年から4年までの3年間が約100万円から130万円です。

国立大学でもその半額程度は学費がかかり、親世代が大学生だったときとは隔世の感があります。

ちなみに文部省の2016年学習費調査によると、私立中学3年間で約400万円、私立高校3年間で約311万円かかります

生まれてから中学卒業まで児童手当を積み立てると210万円になります。

・ 私立高校でも3分の2の学費を確保

・ 国立大学なら3年生までの学費が確保

・ 私立でも初年度納入金額(医学部歯学部等は除く)を上回る額

いろいろな使い道の考えられる児童手当、子供が生まれたらできるだけ早く申請し、意識して活用していきたいですね。(執筆者:拝野 洋子)

 関連記事:子どもにかかる必要最低限の「学費」をきちんと把握していますか? 幼稚園~大学まで詳しく計算

この記事を書いた人

拝野 洋子 拝野 洋子»筆者の記事一覧 (158) http://haiyo-fpshakaihoken3107.me/sabisu/

年金・保険・家計の節約術専門家 ファイナンシャル・プランナー
(上級資格のうちライフ、保険、タックス、相続を科目合格)
大手地方銀行にて外国為替、内国為替に携わる。税理士事務所にて、社会保険、助成金申請代行、損保代理店業務、行政書士補助、記帳代行などの業務に携わる。400件以上の電話年金相談に対応。東京都中央区で算定相談員、川崎市で街頭相談員、社団法人の労働施策アドバイザーを経験。趣味はクラリネット演奏 音楽鑑賞 読書。25年4月よりオールアバウトガイド 
<保有資格> 社会保険労務士、FP技能士2級、AFP、日商簿記2級
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