その「生前贈与」大丈夫? 贈与と認められず、相続税が必要になってしまうことも 正しい方法を解説します

歴年課税を活用した贈与は、従来から用いられる最もポピュラーな相続対策です。

その理由は、贈与税の暦年課税には、もらう人一人あたり110万円の基礎控除があるため、110万円以下の贈与には贈与税がかからず、申告の必要もありません。

そのため、110万円以下の現金贈与を行い、無税で生前贈与を行う人が多いのです。

シンプルな節税対策として人気がある方法です。

一方、贈与金額を「あえて」110万円超とし、贈与税を払ってでも生前贈与を行っている方が、ここ数年で急増しています。

贈与税を払っている人は、2012年が29.2万人だったのに対し、2017年は36.9万人と7万人増加しています。

税金を払ってまで贈与するメリットは、ズバリ相続税を減らすためです。

贈与税で払う税金と相続税で払う金額を天秤にかけて、贈与税を払っている方が増えてきているのです。

もっともポピュラーな相続対策であり効果的な生前贈与ですが、正しい方法で行わないと相続発生時に相続税を払わないといけないケースも増えています

ここでは正しい生前贈与の仕方についてまとめていきたいと思います。

正しい生前贈与の方法



正しい生前贈与の仕方

1. 贈与契約書を作成する。


贈与が成立するためには、贈与者(あげる人)、受贈者(もらう人)双方の認識が必要です。

そこで客観的に証明できるように、書面等を残す配慮が必要です。

贈与したのかどうか不明瞭では、相続税の税務調査の際に問題になります。

贈与契約書を作成する。


2. 基礎控除を超える贈与は、贈与税の申告·納税をする。


贈与税の指摘事項は、およそ8割が無申告事案に対するものです。

申告不要と勘違いして」あるいは「贈与を隠そうとして故意に」贈与税の申告をしていない場合に、税務調査を受けるケースが多いようです。

基礎控除を超える贈与は、贈与税の申告·納税をする。


3. もらった人が通帳·印鑑を管理し、もらった本人が活用(未成年の場合、成年するまで親権者が代理で管理)


財産の贈与を受けた場合には、当然その財産の管理処分権は受贈者に移転しているはずです。

管理処分権とは、財産を自由に使用、処分することができる権利をいいます。

管理処分権が受贈者に移っていないのであれば、贈与は成立していなかったとみなされるおそれがあります。

また贈与を受けたお金をまったく使わずに、何年も残っていると「贈与者の名義預金」とみなされる可能性があります。

もらった人が通帳·印鑑を管理し、もらった本人が活用


以上3点を守らないと、贈与が認められない可能性が高いです。

近年銀行や保険会社が積極的に贈与を勧めていることもあり、国税当局の見方もかなり厳しくなっています。

しっかりルールを守って計画的に贈与していく必要があると思います。(執筆者:渡辺 たけし)

この記事を書いた人

渡辺 たけし 渡辺 たけし»筆者の記事一覧 (16)

11年都市銀行勤務。現在保険会社にてコンサルティング営業の傍ら金融全般の記事執筆。都市銀行勤務時代には地権者や起業オーナー中心に相続対策や資産運用コンサルティング業務をしておりました。現在は、会社員の方からオーナーまで幅広いお客さまに保険のコンサルティング営業をしております。得意分野は相続、保険、資産運用になります。
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