災害大国の日本。
いつなんどき、地震や天候による災害に見舞われるかは誰にもわかりません。
そんないざ、という時のお金の備えはどのくらい必要なのでしょうか。
目次
停電したら頼りは「小銭」

災害発生直後は、電気や水道などのインフラがストップしてしまうことが多くあります。
しかし、停電するさなかでも、被災地で営業するコンビニやスーパーがあり、非常食や水、乾電池などを買い求める人々が長い行列をつくる光景が見られました。
停電時には、多くの商店でクレジットカード払いや電子マネーでの支払いができず、現金のみの販売となるため、現金の備えは必須といえるでしょう。
現在はキャッシュレス化が進んできていますが、有事の際には現金があると安心です。
災害時はATMも停電で停止してしまうため預金を引き出すのも困難です。
また、災害時の買い物はお釣りも出ないことが多いため、1万円札ではなく、1,000円札や小銭を用意しておくようにしましょう。
現金の保管場所と金額

災害用現金の保管場所のおすすめは普段の財布の中と、災害用持ち出し袋内です。
もしかしたら外出先で災害に合うかもしれません。
お財布の中には常に1万円~数千円は入れておくようにしましょう。
停電時の緊急の買い出しは
・ 乾電池
・ カップ麺
などを家族分購入したとして、1回につき3,000円~8,000円程度はかかるでしょう。
また、避難が長期化する場合には、被災地を離れて交通機関で移動する場合があります。
その際は交通費として、まとまった現金が必要になるため小銭+数万円を準備しておくと安心です。
我が家の対策
へそくりとまとまった500円玉貯金を非常用持ち出し袋へ入れています。
500円玉貯金は、日々空き瓶にためています。
いっぱいになったものを封筒に移し替えてから非常用の持ち出し袋へ入れています。
500円玉の総額はおおよそ2万円分ほどです。
この小銭で、停電時などの緊急の買い出しをまかないたいと考えています。
プラスしてへそくりというか、「いざという時に使う現金」も非常用持ち出し袋へ入れています。
こちらは高額紙幣も含め、約5万円~10万円入れています。
数日~1週間程度の被災生活であれば、2万円ほどの小銭で対応しますが、1週間を超える避難生活の場合、飛行機や新幹線などで移動する可能性があります。
その際にはこちらのへそくりを使用します。
避難が長期化した際、金融機関の貯金は使える?
もし被災地での生活が長期化した場合は、引っ越しを検討したり遠方の親戚のところへ移り住んだりと、かなりの出費が発生します。
その際に、預貯金は引き出せるのでしょうか。
2011年の東日本大震災の際には2か月後には移動式のATMが巡回を始めました。
また、通帳やカード、印鑑がない場合でも免許証などの身分証を確認すれば預貯金の払い戻しを行うなど、金融庁の指示により、柔軟な体制が組まれたといいます。
したがって、すべてを現金で持つ必要はなく、緊急の際の数週間をしのぐだけの現金があれば、あとは預貯金での備えで十分といえますね。
預貯金の備えはいくら?

資産投資の考え方により、資産を貯金のみはなく、投資信託や外貨に換えている家庭も多いのではないでしょうか。
いざという時にすぐに現金が必要になるのに、投資している資産は現金化するのに時間がかかります。
銀行にある程度の預貯金を預けてあると安心です。
預貯金金額の目安は、1年分の生活費があれば十分といわれています。
例えば1か月の生活費が20万円であれば、240万円の預貯金があるとよいでしょう。
1年分の生活費が預貯金で確保されていれば、その他の資産は別の形にしても問題ないと考えられます。
災害時には思いがけず現金の出番が多いようです。
非常用持ち出し袋への現金を用意する、当面の生活費としての預貯金を確保するなど、いざという時の為の備えは万全にしておきたいですね。(執筆者:比嘉 あゆ子)