自民党総裁選が無風で終わり、為替相場が@112円台と円安水準で推移する日本経済。

年末にかけて株式相場の更なる上昇が期待される中、年初から出遅れていた銀行株が注目されています。

それを象徴するのが、金融機関の親玉である日本銀行(日銀)株です。

今年8月に金融政策を微修正し、脱デフレ相場に向かう日本経済の政策を決定する日銀株の動きを見ると、高配当かつ上昇期待が見込まれる銀行株の将来が見て取れるのです。

今回はアベノミクスが始まった2013年と比較しながら、日銀株と銀行株の連動性をご紹介します。

日銀株が上昇中

日銀株の特徴と値動き

日本銀行は日本銀行法により設立された「認可法人」で、株式会社ではありません。

が、出資証券と呼ばれる有価証券として、東証ジャスダックに上場しており、株式に準じて売買できるため値段が付くのです。

ここではこの【8301】出資証券を、日銀株と呼んでご紹介いたします。

日銀株の特徴

日銀の出資証券には議決権も残余財産の配分もありませんし、日々の売買がほとんど無いため、直接購入することをお勧めするものではありません。

ちなみに国が55%の出資者で、残り45%は民間が出資し、その45%部分が出資証券に形を換えて売買されています。

アベノミクス前後の日銀株はどうだったか?

日銀株はアベノミクスが始まる前の2012年11月14日に、当時の最安値3万500円を付けました。

その後安倍政権が始まると、大規模金融緩和を含めた3本の矢によって株価は大幅に上昇

最安値を付けた4か月後の2013年3月19日には直近の最高値9万4,000円となり3倍増の大相場を演出しました。

日銀株は日本の金融政策変更と大きな連動性があり、銀行株全体を表すTOPIX銀行との相関係数は0.8とほぼ比例する値動きとなっているのです。(相関係数1.0で正比例)

アベノミクス後から現在までの値動き

しかし、日銀株が最高値を付けた2013年3月から今年8月までは、一貫して下落トレンドが続き、2018年3月27日には3万3,500円とアベノミクス前後の水準まで戻ってしまっていたのです。

が、この日銀株が今年8月の金融政策の微修正によって、5年間に渡る下落トレンドから上放れしたのですから、俄然注目度が高まっているのです。

日銀株の特徴と値動き

これからの銀行株に注目

日銀株は過去5年間の高値を線で結ぶと、そのラインは4万円付近となります。

この下落ラインを上抜けしたのが、GW明けの5月10日。

直近高値は4万7,600円まで上昇しましたが、現時点では4万円前後を行き来しています。

下落ラインを越えてくる水準であれば、下落幅よりも上昇幅の方が期待できます。

また大きく上昇しなくても、下落しなければ保有しているだけで3%を超える高配当でインカム収益が期待できます。

次の金融政策変更はいつ?

日銀の金融政策が今後変更され、日本でも金利上昇が期待できる時期も来ると思われますが、実現するのは2020年東京オリンピック以降のことになりそうです。

オリンピックが起点になるのではなく、2019年10月の消費税増税による景気停滞の影響が落ち着くのに半年はかかると言われています。

慎重に景気判断をすると思われるため、約1年後がたまたまオリンピック後に当たるのです。

メガバンク株or地銀株

それを考えると、まだまだ国内専業の地銀は稼げる要因がなく、不動産融資が絞られ出したことを考慮しても、地銀株は期待薄です。

収益源が広く、証券や信託との協業もできるメガバンクの方が、上昇トレンドにも乗りやすくお勧めです。

三菱、三井住友、みずほに加え、りそな、三井住友信託が5大バンクとして注目されています。

これからの銀行株に注目

まとめ

年末から来年にかけて、日経平均2万7,000円も不思議ではない大相場が期待されています。

ハイリスク・ハイリターンを期待するなら銀行株は対象外ですが、安全策または大きな金額を投入するなら、PBR1.0倍未満の出遅れ銀行株は、是非ご検討ください。(執筆者:中野 徹)