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【住宅ローン】疾病保障率50%の商品は、いざという時の保障になるのか? そのしくみと注意点を解説します

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【住宅ローン】疾病保障率50%の商品は、いざという時の保障になるのか? そのしくみと注意点を解説します

住宅ローン金利引き下げ競争が限界に達する中、何とか付加価値を付けようと、各銀行とも様々な知恵を絞っています。

そんな中、最近見受けられる商品として、団体信用生命保険(以下、団信)に付加する疾病保障率を50%に制限するものがあります。

今回は、この商品の注意点などを解説します。

疾病保障率50%の商品はどういう仕組みなのか

最近の住宅ローンには、死亡や高度障害になった時に住宅ローン残高がゼロになる団信以外に、ガンや急性心筋梗塞などになった時にも住宅ローン残高がゼロになる、疾病保障が付いた商品が数多く存在します。

しかし、疾病保障を付加するには、通常の住宅ローン金利に年0.3%程度上乗せしなければならないため、住宅ローン金利の水準だけで判断する人達には、ここがネックになっていました。

そこで、疾病保障の範囲を50%に制限し、疾病保障の条件に合致した時でも、住宅ローン残高がゼロになるのではなく、住宅ローン残高が半分になるという商品が各行から登場しています。

疾病保障率50%の商品

疾病保障率50%の商品を投入している主な銀行

・ソニー銀行:がん50%保障特約付き団信 金利上乗せなし

・じぶん銀行:がん50%保障団信 金利上乗せなし がん100%保障団信 金利+年0.2%

・三井住友信託銀行:50%給付型ガン保障(入院保障付)特約 金利+年0.1% 100%給付型ガン保障(入院保障付)特約 金利+年0.2%

 

現実問題として、50%の保障で大丈夫なのか

50%の保障で大丈夫なのか

以前は団信しかなかったため、死亡や高度障害以外の疾病に対応するには、別途医療保険に加入する必要がありました。

しかし、住宅ローンに疾病保障を付けることで、医療保険の役割もある程度賄えるため、別途医療保険に加入する人が減っているようです。

ただし、住宅ローンに付加した疾病保障は、住宅ローンを完済してしまうと保障が終わってしまいますし、完済時の年齢から考慮すると、医療保険に加入できないリスクもあります。

また、がんなどを罹患すると、がんの治療費以外に就業不能など、様々な費用が嵩みます。

これらを考慮すると、以下のような選択肢が考えられます。

・疾病保障率50%で大丈夫な方:医療保険にも加入しており、疾病リスクは医療保険でカバーできる人

・疾病保障率100%が必要な方:医療保険に加入しておらず、住宅ローンの疾病保障でカバーしようとしている人

まとめ

疾病保障率50%の商品をご紹介してきました。

ただし、ここまで住宅ローン金利が低下していることを考えると、疾病保障率100%の商品を、基準に考えて頂きたいというのが本音です。

がんなどに罹患した時に、住宅ローンが完済になっているか、半分でも残っているかは、今後の闘病生活においても気分がかなり違います。

ご参考にして頂けますと幸いです。(執筆者:1級FP技能士、宅地建物取引士 沼田 順)

《沼田 順》
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沼田 順

沼田 順

1975年、兵庫県生まれ。1994年、神戸商科大学(現・兵庫県立大学)に入学。学生時代の1997年に宅地建物取引主任者試験に合格。翌年の1998年、住宅金融公庫(現・住宅金融支援機構)に入庫。2008年、独立後勉強していたCFP上級資格を取得し翌年の2009年にCFP認定者及び1級FP技能士となる。2014~2015年、大阪大学大学院経済学及び理学研究科 博士前期課程 単位取得。2015年、京都大学法科大学院 法務博士課程 単位取得。 ≪保有資格≫ 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 宅地建物取引士 / 住宅ローンアドバイザー / ビジネス法務エキスパート® / 証券外務員2種 / 銀行業務検定各種 寄稿者にメッセージを送る

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