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株投資するなら「ネット証券」と「店舗型証券」のどちらを選ぶ? それぞれのメリット・デメリットを解説

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株投資するなら「ネット証券」と「店舗型証券」のどちらを選ぶ? それぞれのメリット・デメリットを解説

ネット証券は特に営業店舗を持たずネットだけで販売を行う証券会社です。

一方、店舗型証券は営業店舗を持って主に対人販売を行う大手の証券会社でネット取引も併用しています。

証券会社には、株式に限らず投資信託・債券・FX取引(外国為替証拠金取引)等の金融商品やそれに関連した取引やサービスなど数多くあります。

ここでは株式投資に特化したそれぞれのセールスポイントを紹介してみます。

ネット証券と店舗型証券のどちらを選ぶ?

また、店舗型証券の場合、証券会社の相談サービスなしに自分で取引を行うコース(ネット証券とほぼ同じ機能)でなく、ここでは担当者の投資アドバイスや情報提供を受けて取引を行うコースに限定して比べています


手数料はネット証券が安い

手数料で見ると、ネット証券が圧倒的に安くなっています。

ネット証券は営業店舗を持たない分賃借料や人件費等のコスト負担がないため手数料を低く抑えられます

手数料は各社ごとに違いますが、下表の6社については、例えば現物株式の約定価格が10万円の場合、その料率はネット証券が約0.1%、店舗型証券が約2.1%~約2.8%と大きく異なります

また、ネット証券ではポイント制やシニア割・女子割・NISA割等の手数料を割り引くインセンティブがあるなどさらにお得な料率が強みです。


短期投資向けにはネット証券

短期投資はデイトレードやスイング等に代表されるチャート分析やテクニカル分析などの投資判断ツールを駆使した投資手法で、短期間で株式やFX通貨などの売買を繰り返す取引方法です。

また、ネット証券は短期投資向けのネットメニューやコンテンツも店舗型証券に比べ充実しています。

一方、中長期投資は、チャートやテクニカル分析よりファンダメンタルズ分析の投資判断ツールを駆使した投資手法で、中長期間に亘り株式や債券などを保有し運用益を目指す取引方法です。

したがって、短期投資は手数料の安さやネットコンテンツなどの整備状況からすれば断然ネット証券です。

中長期投資については、コスト面で若干劣るもののコンサルティングサービスでメリットのある店舗型証券がやや有利と言ったところでしょうか

IPO・POは店舗型証券が断然有利

店舗型証券が断然有利IPO

IPOはここ1年間でも、佐川ホールディングやメルカリなどに代表される大規模な上場がありました。

これは結構高い確率で株価が跳ね上がるため購入できれば短期間で儲けるチャンスがあります

IPO(新規公開株式)は株式市場に未だ上場していない会社が一般投資家などを対象に新規に株式を販売し上場される株式のことをいいます。

またPO(公募・売出株式)は既に上場されている会社などが新規に発行又はすでに発行された株式を一般投資家などに販売される株式のことをいいます。

IPOとPOはネット証券・店舗型証券それぞれ取り扱っていますが、店舗型証券にメリットがある理由をここではIPO中心に挙げてみます。

・ IPO(POも同じ)は申し込んだ通りに購入できる訳ではありません

購入できるのは公平・中立な「抽選による配分」と「裁量配分」(抽選によらない配分で各店舗型証券会社の裁量で配分される)の2つです。

2つの購入方法のうち、ネット証券が「抽選配分」だけに比べ店舗型証券は2つの配分方法を併用しているため購入チャンスが増え購入確率がより高くなります

ただし、店舗型証券のなかでは併用が原則不可もありますので事前の確認が必要です。

・IPOを扱う※幹事会社の経験・実績がネット証券に比べ店舗型証券の方が豊富。

ただし最近ではネット証券も幹事証券会社としての経験・実績を積んできておりこの数は増加傾向にあります。

※幹事証券会社の役割は主に上場を申請する会社の上場前から上場後までの手続きを支援する証券会社のことをいいます。

購入資金の手配について、店舗型証券は資金を事前に口座に預けておく必要がなく、当選後や配分決定後に振り込むことが原則可能です。

IPOでより高い確率で配分されるための主なポイント

・ ※ブックビルディングにおいて提示した希望購入価格が決定価格より低い場合は購入できなくなります。

確実に買いたい場合は上限額で提示するのが得策です。※ただしブックビルディングに参加不要の証券会社も一部にあります。

IPO取引だけのための口座開設は裁量配分基準からハズレますので避けましょう

・ 預かり資産残高の多寡より、むしろ株式や投資信託などの金融商品に継続して取引または今後取引の拡大が期待できる顧客を原則として優先しているようです。

スタッフが充実している店舗型証券が有利

立会外分売は店舗型証券が有利

立会外分売とは証券取引所の取引時間外で大株主などが保有している株を一般投資家に売ることをいいます。

これには主に次のような特徴があります。

・ 立会外分売の実施前日の終値から約2~3%割り引いて購入できる

・ 購入する時の手数料はIPOやPOと同様に無料

・ 株主数の増加により流動性が高められ株価の大幅な変動リスクが軽減する

・ 「マザーズから東証二部」というように上位の市場に昇格の期待がもて、知名度も上がる

・ IPOなどの様に短期間での株価のハネ上がりは見込めないが、比較的長く保有し運用成果を目指す、どちらかと言うと中長期投資向き

立会外分売りは、購入の申し込み期間が1日~約2週間と短いため自分で購入を検討する時間が限られる事や取り扱いをしていないネット証券も一部にあります。

このような理由からコンサルティング・スタッフが充実している店舗型証券が有利です。

またこの取引に興味ある旨を営業担当者に事前に伝えておくと推奨銘柄の紹介も期待できます。

貸株はネット証券

貸株はネット証券

貸株とは保有している株式を証券会社に貸出し、貸出し期間に応じた金利(貸株料)が受け取れる取引をいいます。

貸株取引の主な特徴は次の通りです。

・ 貸株料は一般的に年率0.1%ですが0.5%~5%(10%も有る)のボーナス銘柄も多く、高水準な料率なので銀行預金よりお得

・ 貸出し中でも株主優待や配当金(配当金相当額)は受け取れる

いつでも解除できる

・ 受取った貸株料や配当相当額は雑所得として課税されるため税制面では不利

(その所得が他の雑所得と合わせで20万円を超えた場合は確定申告[住民税では20万円以下でも申告要]が必要なため、この点は注意が肝心です。そのうち、配当相当額分については利益確定日前に一旦解除すればこの部分は課税されません。)

このサービスは、主にネット証券が取り扱っており、申し込みもネット上で簡単にできます。

ネット証券に口座があり当面売却する予定の無い株式を保有している場合で、その株式がボーナス銘柄であればさらにお得です。

 中長期ならGMOクリック証券⇒公式HPへ

 業界最安値水準の手数料を選ぶならDMM証券⇒公式HPへ

運用相談はマンパワーが充実している店舗型証券

運用相談については、ネット証券・店舗型証券どちらにもコールセンターやネット上の「問い合わせ」・「チャット」等のサービスがあります。

しかし、店舗型証券の特徴は、相談・サポートコースの場合ですが口座を持っている顧客一人一人にコンサルティング・スタッフが付くことです。

ここでは取り扱っている金融商品を電話や対面での勧誘および保有資産の状況説明、投資に関するアドバイスなど受けることができます。

最近は野村証券とLINEが共同で設立したスマホで投資ができるネット取引が登場しています

この特徴は1,000円から株式投資がお小遣い感覚でできることです。

このように、手軽さを求めるならスマホ証券、売買手数料の安さならネット証券、コンサルティングサービスやIPOの優位さを求めるなら大手の店舗型証券など、最近はいろんな選択肢が増えています。

ネット証券や店舗型証券を二者択一するだけでなく、双方の口座を持って自分のニーズに合った使い分けをするのもより高い運用成果を期待できるかもしれません。(執筆者:小林 仁志)

《小林 仁志》
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小林 仁志

執筆者:CFP、1級FP技能士 小林 仁志 小林 仁志

オフィスアセットポート 代表 山梨県生まれ。電器メーカーに入社後本社および米国・シンガポール・マレーシア等の事業所に勤務。在職中は財務経理を中心に総務人事・経営戦略・内部監査等の職種を経験したほか、同社の子会社監査役を務め2011年退任、2012年4月より独立系FPとして事業活動を開始。専門分野においては、特に団塊世代の年金・医療保険・税金等のリタイアメントプランや旅行とお金のプラン、住宅ローンや保険の見直し、株式・投資信託等の資産運用など。 <保有資格>:CFP®認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引士、総合旅行業務取扱管理者、登録ロングステイアドバイザー(ロングステイ財団)、他 寄稿者にメッセージを送る

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