【株式投資】ヒトの脳は「後悔」を避けたがる その理論と「脳の性向」をコントロールする方法をお話しします。

生き物としてのヒトの脳は、後悔や苦痛を避けて、快楽を得たがる性向を持っています。

過去からの進化の過程で、生存競争や過酷な自然環境に耐えるために、いわば近視眼的な思考回路ともいえるこの性向でなければ生き抜くことはできませんでした。

またこの性向が、現代の私たちにも残っているからこそ、地球上で繁栄し、文化や経済を発展させてきたともいえます。

壮大な話になりましたが、先祖から残るこの性向は、私たちの日常生活にも密接に関係しています。

株式投資では顕著に現れます。

分かりやすい例を2点挙げてみます。

後悔の理論

株式投資で性向が現れる、分かりやすい例2つ

(1) 含み損

1 含み損

自分の目論見通り株価が動かず反対方向に動き、含み損が発生した時に、大半の方は、当初の小さな金額の実損を受け入れず、時間軸を長く置き換えて、持ち越しを選ぶ場合が多いはずです。

そして、何日か経過して、さらに含み損が拡大し塩漬け株にさせてしまう、またはナンピンをしてさらに傷口を広げるというパターンです。

まさに、冒頭の後悔や苦痛を避けている状態になっています。

そして後悔や苦痛を避けた結果、大きなリスクを負ってしまいます。

当初描いていたシナリオが複数あり、塩漬け株になっても良い、またはナンピン前提の取得というシナリオが入っていれば問題ないと思いますが、一般的には少ないと思います。

心当たりの方はいませんか?

(2) 利益確定

2 利益確定
小さい利益で確定させてしまい、損失は大きくなるという、いわゆる「コツコツドカン」というパターンです。

コツコツドカンとは、コツコツと利益を積み重ねて、ドカンと損失を計上してしまうという意味です。

これもまた快楽を得たがる性向の為に、小さい金額で利益を確定させてしまい、後悔や苦痛を受け入れられず、つまり損を受け入れられずに、損失額を大きくしてしまうという心理に起因しています。

両方の例はともに、生き物としてのヒトの脳が正常に働いている状態で悲観する必要はありません。

これで終わらず、ヒトの脳はもう一歩進められる所に強みがあります。

つまりいったん受け入れて、脳の性向をコントロールできるということです。

場当たり的に、なんとなく儲かりそうだからとエントリーしたら、(1) のパターンになります。

利益が出たらすぐ利益確定してしまうとの(2) のパターンになりますが、事前に自分のヒトとしての脳の性向を理解し、先回りしてシミュレーションしておけば良いということです。

良いシナリオと悪いシナリオを事前に想定しておくことで、早い判断を下せるということになります。

簡単なようですが、年を重ねるほどに、蓄積していく知識も多い半面、過去の経験から物事をシンプル考えて結論を出そうとする傾向(ヒューリスティックバイアス)が高くなります。

そうなると、複数のシナリオを立てにくくなってしまう方も多くなります。

まとめ

先回りして複数シナリオを描いておきましょう

生き物としてのヒトの脳の性向を理解し、先回りして複数シナリオを描いておきましょう

日頃から意識しておくことで、金銭的な面に留まらず、利益は大きく、損失は小さく、または有意義な人生に繋げることができるでしょう。(執筆者:相川 隆)

この記事を書いた人

相川 隆 相川 隆»筆者の記事一覧 (30)

1972年生まれ。大学卒業後、メガバンクに入行。法人融資、個人融資、資産運用、マーケティングなど幅広い業務経験を積む。1級ファイナンシャルプランナー。20年勤務ののち、医療業界に転職。経営企画室にてM&Aや新規病院開設、介護施設立ち上げなどに携わる。一方で本業と並行し、カフェ経営、コンサルティグ事業を主宰し、店舗経営、起業・税務・保険・ファイナンシャルプランニングを行う。趣味は料理。
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後悔の理論
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