「変動金利」と「固定金利」

変動金利か固定金利か

住宅ローンを検討する際、変動金利にするのか、固定金利にするのかが、最初の大きな判断です。

2018年11月現在で、おおよそ

・ 変動金利は0.5%程度

・ 固定金利のフラット35は1.45%

フラット35の金利は2016年8月には0.90%を記録したこともありましたので、最近の金利は高く感じます。

その大きな要因は、昨年の10月より、団信の保険料が金利に上乗せされるようになったことです。

そして、保険料だけでなく、保障内容も大きく変わりました。

今回はその変更内容を紹介します。

変更点1:保険料支払い方法の変更

従来は、住宅ローンの返済とは別途、残債の金額から算出された保険料を、年払いで支払うかたちでした。

借入当初はなかなか元金が減らないこともあり、1年に1回、まとまった金額が引き落とされるため、大きな負担感がありました。

変更後は住宅ローンの返済に含まれることになりました。

団信保険料として金利に0.28%上乗せされた金額が毎月引き落とされるので、別途支払う必要がなったのが、大きなメリットです。

保険料は上がってしまったのでしょうか?

機構HP上の例によれば、ローンの総支払額では新しい団信の方が169万円増えてしまうものの、団信の保険料の支払い204万円が不要になるため、支払い総額では35万円の減になるとのこと。

比較条件:3,000万円を35年借入、元利金など、ボーナス払い無し、借入金利1.12%、新団信の金利はプラス0.28%で1.4%

35年間で35万円なので、大きな差ではないですが、少なくとも負担が増えることにはなりません

変更点2:保障範囲の拡大

保障範囲の拡大

従来は、死亡時と「高度障害」時に住宅ローンの弁済が可能になりました。

高度障害」とは非常に重い障害で、その後の生活に重大な支障をきたす状態なのですが、実際に支払を受けるためには、保険会社が定めた基準を満たしていなければなりません

障害の程度によっては、対象とならないケースも考えられます。

新団信では、「高度障害」に変わって、「身体障害保障」が加わりました。

これは、身体障害者福祉法に定める1級、または2級の障害に該当し、同法に基づき1級または2級の身体障害者手帳の交付があった場合が保障対象です。

保障範囲が広がり、なおかつ非常に分かりやすい指標になりました。

死亡のリスクはもちろんのこと、働けなくなるリスクにも備えられ、民間の生命保険と比較しても、かなり画期的な内容だと感じます。

「要介護」にも備えられる三大疾病保障

働けなくなるリスクにさらに手厚く備える「三大疾病保障」タイプも今回画期的な進化を見せています。

がん、急性心筋梗塞、脳卒中で所定の状態になった場合に支払われる三大疾病保障に、「介護保障」が新たに加わりました。

この「介護保障」の指標も非常に明快で、

・ 公的介護保険制度により要介護2以上に認定されること

・ 引受保険会社の定める所定の要件を満たすことが、医師による診断で確定されること

以上のいずれかで支払いを受けられます。

保険料については、三大疾病保障は、団信分の金利上乗せ0.28%に、さらに0.24%が上乗せされます。

団信に入れない場合、住宅ローンはどうなる?

フラット35は「団信つきの住宅ローン」となったわけですが、もし、体況によって団信加入が不可になってしまっても、住宅ローン自体の審査が通っていれば、団信なしでローン契約することは今ままで通り可能です。

そこが一般の金融機関の住宅ローンと異なる点ですね。

その場合は基準となる金利から0.2%引き下げです。

フラットの団信は、より手厚い保障になりました

フラットの団信は、より手厚い保障になりました

別途の年払いの保険料が必要なくなり、月々に平準化されたことは家計的には管理しやすくなったと言えそうです。

保険料が金利に上乗せされるようになったため、金利が上がって、変動金利との差が開いてしまいました。

しかし今までの比較が条件がそろっていなかったわけで、これで

同条件(団信保険料が金利上乗せ)で比較できるようになった

とも言えます。

住宅ローンを選ぶ際、1つのポイントしてぜひ、団体信用生命保険についても検討してみることをお勧めします。(執筆者:夏目 翠)