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「確定申告の失敗事例」 確定申告したばっかりに各種保険料がアップ

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「確定申告の失敗事例」 確定申告したばっかりに各種保険料がアップ

銀行では、様々な金融商品を取り扱っています。投資信託・外貨預金・債券・保険商品…。銀行は、ここ20年であらゆる投資商品を扱うようになりました。

投資商品で切っても切り離すことが出来ないのが税金です。

今回は、投資商品における確定申告の失敗例について詳しく説明していきます。

一般口座・特定口座(源泉徴収なし)での投資信託を解約した場合


投資信託は、最近はほとんどの人が、特定口座(源泉徴収あり)で運用をしていると思います。

特定口座(源泉徴収あり)とは、投資信託で利益が出ても確定申告が必要なく、自動的に税金を納めてくれる口座です。

しかし、中には一般口座や特定口座(源泉徴収なし)の口座で投資信託を保有している人もいると思います。

これらの口座の場合、利益が出た時は、確定申告が必要になります。

ではなぜ一般口座などで運用をしている人がいるかというと利益20万円以下に関しては、確定申告の必要がないからです。

しかし特定口座(源泉徴収あり)を選択してしまうと、20万円以下の利益でも税金が取られてしまうので一般口座などを選択する人がいるのです。

投資信託で損益通算や損失の繰り延べを行う場合

投資信託は、損益通算や損失の繰り延べを行う場合も確定申告は必要になります。

損失を通算したい場合は、特定口座(源泉徴収あり)でも確定申告は必要なります。

損益通算とは、

・A銀行で100万円利益
・B証券で50万円の損失

などの場合に行うことが多いです。

何故なら、トータルの利益は、50万円になりますが、取引会社が違うため税金は、A銀行の利益100万円に対して20.315%の税金がかかります。

トータルの利益は、50万円なのに100万円に対して税金がかかることは不条理ですよね。払いすぎた税金を取り戻すために確定申告を行うのが損益通算です。

繰越損失を利用する場合

投資に関する損失は3年間繰越をすることが出来ます。

例えば

・去年100万円の損失を申告
・今年100万円の利益が出た場合

このケースの場合、確定申告をすることによって去年の損失をぶつけることが出来るので税金が戻ってきます。これを繰越損失制度といいます。

一時払い終身保険、一時払い個人年金保険を解約する場合

一時払い終身保険や個人年金保険は解約するタイミングによって税金のかかり方は違います。

契約してから5年以内に解約すれば、20.315%の源泉徴収で確定申告の必要はありませんが、5年以上経過して解約する場合は、雑所得や一時所得の取り扱いになるので確定申告が必要になります。

外貨預金で為替差益が出た場合

外貨預金の利息に関しては源泉分離課税が適用されているので確定申告の必要はありません。

しかし、為替差益が出た場合は、確定申告をする必要があります。

このように銀行で取り扱っている多くの投資商品は、確定申告が必要になります。

確定申告は面倒くさいですが、別に確定申告を行うことで不利益は出ないと多くの人が思っていると思います。しかし確定申告をすることによって不利益は起こるのです。

確定申告をすることによるデメリット


確定申告をすることによって、国民健康保険料や介護保険料が上がってしまう可能性があることです。

何故なら、国民健康保険料や介護保険料は、住民税をもとに計算されるからです。

投資信託の特定口座でも住民税は当然支払いますが、国民健康保険料や介護保険料の算定対象にはなりません。

しかし、確定申告をすることによりこれらの投資に関する所得は、国民健康保険料や介護保険料の算定の対象になってしまうのです。

外貨預金の場合に関しては、為替差益が出た場合は、確定申告する以外に方法はないですが、投資信託や保険商品の場合は、確定申告しない方法を選ぶことが出来ます。

投資信託の場合は、特定口座を利用すれば良いですし、一時払いの保険に関しては、契約してから5年以内解約すれば確定申告の必要は無くなります。

損益通算や損失の繰り越しを行う場合は、確定申告を行う必要があります。

しかし確定申告を行うことによって損益通算や損失の繰り越しで戻ってくる利益よりも保険料が上がってしまっては元も子もありません。

なんでもかんでも確定申告を行うのではなく、確定申告を行うことによって増える支出とのバランスを見ないといけないのです。

(2年前から所得税と住民税の申告は別々に出来るようになりました。所得税と住民税を別々に申告すれば国民健康保険料などが上がることはありません。しかし、所得税と住民税を別々に申告出来ることを知っている人は少ないと思うのでどちらにしても確定申告を行うときには注意が必要です。)

まとめ

今回は、銀行で扱っている投資商品の確定申告に焦点をあてていきました。

銀行で扱っている多くの投資商品は確定申告が絡んできます。しかし確定申告のやり方によっては大きく負担が増えてしまう可能性もあります。

銀行員に税金の相談をしてもほとんどの銀行員は分からないですしそもそも税理士法があるので個別の税務相談を行うことは出来ません。

銀行によっては無料で税理士を紹介してくれるシステムがあります。確定申告をしたほうが良いかしない方が良いについては非常に微妙なケースが多いので是非専門家である税理士に相談することをおすすめします。(執筆者:渡辺 たけし)

《渡辺 たけし》
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渡辺 たけし

渡辺 たけし

11年都市銀行勤務。現在保険会社にてコンサルティング営業の傍ら金融全般の記事執筆。都市銀行勤務時代には地権者や起業オーナー中心に相続対策や資産運用コンサルティング業務をしておりました。現在は、会社員の方からオーナーまで幅広いお客さまに保険のコンサルティング営業をしております。得意分野は相続、保険、資産運用になります。 寄稿者にメッセージを送る

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