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介護保険施設の利用料金を「滞納」したら、退去しなくてはいけないの? 滞納が続く場合の施設側の対応をお話しします。

私の勤める介護保険施設(特別養護老人ホーム)を利用する人の中には、利用料金を滞納する人が時々います。

その理由は大きく2つです

1. そもそも払えるだけのお金がない
2. 家族が本人の年金等に手を出してしまい払えない

この2つの理由について、詳しく見ていきたいと思います。

介護保険施設利用料金を滞納する人

なぜ、介護保険施設の利用中に料金を滞納してしまうのか

理由1. そもそも払えるだけのお金がない

最初はある程度預貯金があったけど、底が付き年金だけでは払えなくなる人がいます。

これは、利用料金の支払いに対する安易な考えが原因だと考えられます。

「何とかなるだろう」という気持ちでは何ともなりません。

要介護1なら要介護5になった場合の利用料金も想定したり、預貯金で払えなくなるのは何年先か考えて、そのとき子供達兄弟でどのように対応するのかまで、考えておく必要があります。

理由2. 家族が本人の年金等に手を出してしまい払えない

親の年金に頼って生活をしている子供などが問題の引き金になります。

このような人達は、最初から親の年金をアテにして生活するのが前提になっているので、施設側が深く関与するのは難しいです。

このような傾向になる人達は、施設に入る前の在宅介護の時からデイサービスや訪問介護に滞納があることが多いです。

料金を滞納した場合の介護保険施設の対応について

これからお話するのは、私の勤務する施設の対応です。

1~2か月分の対応は口頭で催促します。

3か月分にもなると家族を呼び出して、今後どのようにして支払って貰えるのか話し合いをします。

もし、本人の年金に家族が手を出していることが分かれば、身元引受人の許可を得て通帳を預からせて頂き、確実に利用料金を支払って頂けるようにします

間違っても、無理矢理通帳を預かることをしません。

施設と家族(身元引受人)が納得・理解したうえで預かることになります。

入所の際の契約として、滞納が続いた場合には退去していただくという内容の文言を入れていますが、実際に退去をお願いしたことは一度もありません。

退去となった場合に、一番辛い思いをするのは本人ですので、なるべく話し合いで解決するようにしています。

支払い能力がなく滞納が続く場合

生活保護の申請

私の施設では滅多にいませんが、支払い能力がなく滞納が続く場合には生活保護の申請をおすすめします。

未納が続いてこのままではいけないことは分かるけど、実際にどのような対応をすればいいのか分からない人もいます。

特に、身元引受人が70歳を超えるような高齢者の場合は、こちらからどんどん提案してあげないと分からない様子です。

生活保護の申請をしても、保護の適用になるかどうかは福祉事務所の判断です。

しかし、制度を理解していない人、分かっていてもどのように手続きをすればいいのか分からない人には積極的に働きかけるようにしています。

実は経済的虐待を受けているケースも…

虐待と言えば、「殴る」「叩く」をイメージするかもしれませんが、それだけではありません。

小中学校の経済的援助について

(クリックして拡大)

≪画像元:東京都福祉保健局

上記の表は高齢者虐待の種類です。

このなかに「経済的虐待」があります。

滞納の背景として、説明文のようなことがあれば、それは虐待になるのです。

そして、行政等に通報することになり、事実確認が行なわれます。

場合によっては警察も介入することもあります。

在宅介護で経済的虐待があり、警察が介入してショートステイを利用するようになったケースがありました。(執筆者:陽田 裕也)

この記事を書いた人

陽田 裕也 陽田 裕也(ようだ ゆうや)»筆者の記事一覧 (47)

介護福祉士の養成校を卒業後、介護福祉士として特別養護老人ホームに勤務する。その後、介護支援専門員や社会福祉士を取得して、現在は生活相談員として相談援助の分野で高齢者福祉に関わっている。高齢者虐待予防や適正な身体拘束についても取り組みを強化し、日々自己研鑽に務めながら、介護保険制度についても理解を深めている。
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