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リタイア後の暮らしを考える 住みやすい街、シニアにやさしい自治体ランキング

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リタイア後の暮らしを考える 住みやすい街、シニアにやさしい自治体ランキング

リタイア後の生活は「できるだけ充実したライフスタイルにしたい」とあれこれ考えます。

田舎暮らしがブームになっている今、「どこに住むのか」もしっかり考えていきたいです。

シニアにやさしい街や住みやすい街はどこ

介護や高齢化への対策が充実している自治体がいいのか

周囲の環境を重視するのか

移住者へのサポートが手厚いところがいいのか

など、考慮するポイントはいろいろあります。

今回はリタイア後の居住地について見ていきたいと思います

日経グローカルの「シニアにやさしい街総合ランキング」

シニアにやさしい街ランキング

≪画像元:日本経済新聞

日本経済新聞社が発行する専門情報誌「日経グローカル」の「介護・高齢化対応調査」。

全国790市と東京23区の合計813市区を対象に実施し767市区から有効回答がありました

回答に関しては2014年4月1日時点または13年度の内容となっています。

ランキングの評価対象となった設問は以下のとおりです。

「医療・介護」について

医療・介護連携の取り組み

高齢者1,000人あたりの特別養護老人ホームの定員数

定期巡回・臨時対応型訪問介護看護サービスの指定事業所の有無

市区域で働いている高齢者1,000人あたりの介護職員数

高齢者1,000人あたりの健康診査(特定健診)受診者数などの12項目

「生活支援・予防」について

介護予防・日常生活支援総合事業(新総合事業)の開始時期

生活支援コーディネーター配置の有無

低所得の高齢者が優先して入居できる市区営住宅や、高齢者が賃貸住宅を借りる際、入居を拒まない住宅の紹介や保証金を助成するなど支援制度の有無

日常に買い物に出向くのが難しい、いわゆる買い物弱者対策の有無などの8項目

「社会参加」について

高齢者の就労率

高齢者全体のうち、ボランティア活動に参加している人の割合などの5項目

「認知症対策」について

認知症地域支援推進員(認知症コーディネーター)の配置の有無
 
認知症初期集中支援チームの配置の有無などの3項目

また「その他」として、高齢者1人あたりの国民健康保険の増減率や国保の医療費増減率など10項目が挙げられています。

総合偏差値の高かった自治体ベスト5

総合偏差値の高い自治体

1位 : 東京都板橋区(総合偏差値88.2)

医療・介護    5位
生活支援・介護  4位
認知症対策    1位
社会参加    18位

社会参加以外の3項目はすべて5位以内に入っているという安定感

中でも1位の認知症対策としては、

本人の居場所を家族が調べることができる「認知症徘徊高齢者探索サービス」
認知症高齢者外出支援事業「ごいっしょサービス」
ひとり暮らしの高齢者を見守るネットワーク
外出先でのトラブル時に識別番号で身元が分かる「高齢者見守りキーホルダー」の配布など

が行われています。

2位 : 栃木県小山市(総合偏差値87.0)

医療・介護   19位
生活支援・介護  8位
認知症対策   49位
社会参加     1位

高齢者が積極的に社会参加できる仕組みが整っている自治体です

老人クラブでは社会奉仕活動、幼稚園児や小中学生との世代間交流、スポーツ大会、趣味や文化を楽しむ多彩なサークル活動などを行っています

また高齢社会を豊かに過ごすための知識・教養を学び、地域社会の活性化を促す人材を養成することを目的とした「栃木県シルバー大学校」があります

技術・能力・経験を生かし健康の保持や仲間づくりなども目的とした「シルバー人材センター」などもあります。

3位から5位までの自治体は次のような結果になっています。

3位 : 東京都新宿区(総合偏差値82.5)

医療・介護    2位
生活支援・介護 55位
認知症対策   59位
社会参加    39位

4位 : 東京都荒川区(総合偏差値82.3)

医療・介護   37位
生活支援・介護  2位
認知症対策   125位
社会参加    14位

5位 : 石川県能美市(総合偏差値81.5)

医療・介護    1位
生活支援・介護 24位
認知症対策   363位
社会参加    18位

ベスト5に都内の自治体が3つも入ったのはちょっと意外な結果だと感じた人も少なくないでしょう。

物価や自然環境においてはマイナスイメージのあるエリアですが、介護・高齢化対応では充実した内容となっていることが分かります

「シニア世代が住みたい田舎」ランキング

宝島社が発行している「田舎暮らしの本」より、2019年版「住みたい田舎」ベストランキングが発表されました。

田舎暮らしランキング

≪画像元:宝島社

全国の市町村にアンケートを実施し、663の市町村から回答を得ました。

1. 「若者世代が住みたい」
2. 「子育て世代が住みたい」
3. 「シニア世代が住みたい」
4. 「自然の恵み」
5. 「総合部門」

の5つの部門で順位を集計。

さらに人口10万人未満の「小さなまち」と10万人以上の「大きなまち」に分けられています

シニア世代のアンケートには

・ 移住支援制度を利用した50歳以上の組数、人数

・ シニアの移住者を対象とした移住奨励金の有無

・ シニアが利用できる住まい(新築、改修、家賃など)の補助がある

・ 地域医療に熱心で在宅医療や訪問看護に力を入れている医療機関がある

・ オンデマンドバスや乗り合いタクシーなど交通弱者向けの仕組みがある

・ 高齢者見守り活動に取り組んでいる

・ 要介護3以上の希望者は域内の特別養護老人ホームにおおむね数か月以内に入所できる

などの30項目が調査の対象となっています。

シニア世代が住みたい田舎部門ベスト5

「小さなまち」

1位 : 大分県臼杵市
2位 : 長野県辰野町
3位 : 大分県豊後高田市
4位 : 千葉県いすみ市
5位 : 兵庫県養父市

「大きなまち」

1位 : 福岡県北九州市
2位 : 山形県酒田市
3位 : 栃木県栃木市
4位 : 秋田県秋田市
5位 : 愛知県豊田市

大分県臼杵市と福岡県北九州市~シニア世代に人気の理由とは

若者世帯にも人気の自治体!

小さなまちランキングで1位になった「大分県臼杵市」

若者世代が住みたい田舎部門で2年連続の1位、子育て部門では4位、自然部門では2位総合部門でも3位に輝いた大分県臼杵市。

新鮮な海の幸と有機農業で育てた野菜、豊かな自然環境と城下町ならではの美しい景観など、幅広い世代が移住してみたいと思える要素がたくさんあります。

臼杵市では移住の受け入れに積極的で、空き家バンク制度や移住奨励金、引っ越し費用や家賃の補助などといった手厚いサポートが受けられます

免許は取得しているものの運転に不安があるという人には、自動車学校での受講にかかる費用を全額補助(上限6,000円 × 2回)するペーパードライバー支援制度もあります

また創業者に対する助成金、就農研修制度、漁業担い手育成交付金など就業への支援も充実しています

大きなまちランキングで1位になった「福岡県北九州市」

自然部門では15位でしたが、若者部門で6位、子育て部門で5位、総合部門では4位を獲得、物価指数が政令指定都市の中で最も安い北九州市

九州への玄関口とも呼ばれる小倉駅は新幹線や鹿児島本線、日豊本線など利便性に優れた駅としても知られています。

北九州エリアは75歳以上の人口あたりの高齢者施設・住宅の定員数が全国平均をやや上回っているため、2025年の施設・住宅需要にはほぼ対応可能とされています。

また医療面でも充実しており、人口あたりの病院の病床数、医師・看護師数、診療所数などのすべてが全国平均を上回っています。

新鮮な魚や肉、野菜などの食材やそれらを使用したメニューが食べられる北九州市市民の台所「旦過市場」、新日本三大夜景のひとつに認定された「皿倉山」、明治時代初期から大正時代にかけて作られた建物が並ぶ「門司港レトロ」など、観光スポットも充実。

冷蔵庫や洗濯機、炊飯器などの生活用品が整った住宅に一定期間滞在し、北九州市の生活を体験できる「お試し移住」も行っています

高齢者へのサポートや移住者への支援制度はしっかりチェック

移住先を決めるポイントは人それぞれの価値観もあると思いますが、「高齢者へのサポート体制」、「移住者への支援制度」などの有無はしっかり調べておいた方が良いでしょう。

また都心部でも行われている「移住相談会」、多くの自治体が行っている移住定住促進のPR動画や移住イベント、そして「移住体験」といったものなどを利用しながら、自分に合ったエリアを探してみてはいかがでしょうか。(執筆者:藤 なつき)

《藤 なつき》
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執筆者:FP2級 藤 なつき 藤 なつき

保険・マネー・健康・医療・福祉・教育・伝統工芸・伝統行事等、幅広い分野の記事を執筆。お仕事をさせて頂きながら、自分自身もたくさんの発見と新しい知識を身に付けさせてもらっていると感じる毎日。2013年FP2級取得。東京育ち、福岡在住。 寄稿者にメッセージを送る

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