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株式投資にはない「債券投資」2つの魅力  利払いと元本償還の確実性について

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株式投資にはない「債券投資」2つの魅力  利払いと元本償還の確実性について

2019年は世界的な景気停滞に沿って、年初から不安定な株式相場が続いています。

アベノミクスが始まった5年間は株式相場が右肩上がり傾向でしたが、そろそろ投資方法を多様化しておくべきタイミングに来ました

ここでは株式と対照的な投資方法となる債券(利付債券)への投資をご紹介します。

債券投資の魅力は、株式投資にはない

「利払いの確実性」と「元本償還の確実性」

の2つと言えるでしょう。

債券投資

利益の受取り方から見た株式と債券の違い

投資をするのは「利益を追求するから」です。

その利益の受取り方は、株式や債券、為替取引等の投資クラスで違っています。

・ 短期狙い

・ 大きく増やしたい資金

・ 数年間の長期でも良いので確実にコツコツと増やしたい資金

皆さんの投資スタンスに投資クラスを合わせましょう。

債券投資とは

≪画像元:みずほ証券

債券投資の魅力その1. インカムゲイン

インカムとは投資期間中に受取る利益(ゲイン)のことで、株式では配当金(および株主優待等)であり利付債券では利金を指します

投資信託であれば、分配金と言います

債券では発行元(国債なら国、社債なら企業)が利金支払いを約束しており、満期償還するまでは変わりません。

利付債券の発行利率にマイナスはなく、利払いによる利益の確実性は高いと言えます。

株式の配当金および投資信託の分配金は予定(または過去実績)であり、企業または投資信託の決算内容によって将来的に変動します。

この利金支払いの確実性が株式投資にはない債券投資の魅力1.ですね、コツコツ型の投資スタンスにはもってこいです。

債券利率のイメージ

発行元の信用度によって、利金支払いの利率は変わります。

信用度が最も高いと考えられている国が発行元となる国債は、個人向け固定利付5年物で発行利率0.05%です。

一方企業が発行元となる社債の場合、ソフトバンクグループの5年物(51回債)で発行利率2.03%です。

また同じ発行体でも償還までの期間が長くなると、発行元の利払い停止や倒産、金利環境の変動リスクを負うため利回りが高くなる傾向があります

リスクとリターンは同じ大きさと良く言われますが、発行元の信用度と投資期間の長さがインカムゲインの大きさに連動します

債券投資の魅力その2. キャピタルゲイン

キャピタルとは値上がりによる利益(ゲイン)を指し、買った価格から売った価格の差額を言います

株式・債券・為替などすべてに共通する、投資最大の目的です。

債券では発行元が満期日に元本償還を約束しており、一般債(または優先債)なら元本償還の確実性が高くなります

もともと債券は発行元に対する投資家の「貸付」であり、発行元は「借りた資金を返済する債務」を負っている仕組みだからです。

一方、株式は企業の資本へ投資するので、元本の確実性や満期償還という制度はありません

その分、リスクもリターンも大きく狙えます

なお新規に発行される債券を購入し、満期償還まで保有し続ける場合は発行条件そのままの投資結果が期待できます。

債券のトータルリターンイメージ

すでに発行されている債券を中途購入する場合や、新規発行の債券を中途売却する場合は、購入価格と売却価格の差額がキャピタルゲインとなるのは株式等と同じです。

【例】ソフトバンク社債51回債の場合

SBI証券

≪画像元:SBI証券

※日本証券業協会3/25発表の平均値より単利を記載、購入手数料・税金・最低購入金額等の条件は考慮せず

・ 新規発行、償還まで保有した場合の利回り: 2.03%

・ 3/25の価格で中途購入し、償還まで保有した場合の利回り: 1.447%(単価102.70円)

債券を購入したい投資家が増えると、中途購入時の単価は上がります

その分、償還時に受け取るキャピタルゲインが小さくなるので、最終利回りは低下します

ただし債券単価の値動きは利金および元本償還の確実性があるため、株式や為替よりも小さくなります

元本保証のある銀行預金より大きく、株式等より小さいリスクとリターンが債券投資の位置付けです

また株式相場が下落基調にある環境では、投資元本の確実性が高い債券相場に投資資金が集まってくるので、株式と組み合わせて投資することにより投資リターンを安定させる効果も期待できます

株式と相反する値動きにより、投資リターンを安定させること

債券投資のポイントは「元本保証のある銀行預金より大きく、株式等より小さいリスクとリターン」であり、「株式と相反する値動きにより、投資リターンを安定させる」ことだと言えます。

次回は債券投資の応用編としてマイナス金利下での円債投資や、外債の活用方法をご紹介します。(執筆者:中野 徹)

《中野 徹》
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中野 徹

中野 徹

1970年生まれ。大学卒業後、銀行・証券・保険と金融3業態全てにおいて勤務経験を持ち、実務経験を踏まえた客観的なアドバイスに強みを持つ。お金にまつわる専門知識を分かりやすく、販売側の都合を排除したポイントを解説していきます。趣味は料理とアメリカンフットボール観戦。 <保有資格>プライベートバンカー(シニア) 寄稿者にメッセージを送る

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