と、大半の人が考えているのではないでしょうか?
災害時、パニックにならずに冷静に過ごすためには、予行演習も大切です。
そこで今回は、フードコーディネーター田中美和先生に「キャンプ場などのアウトドア施設でもリハーサルが可能な防災食3品」を教えてもらいました。
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目次
フードコーディネーター田中美和先生
以前、「マネーの達人」で紹介した「しらたきのダイエット炊き込みご飯」のレシピを教えてくれた先生です。
全国放送のバラエティ番組で調理経験を持つほか、四国の情報番組などにレギュラー出演しています。
子供たちを惹きつける工夫を凝らしたレシピと、子どもたちの目線に立った指導に定評があり、主宰のキッズクッキングは毎回ほぼ予約待ちです。
代用できるものは代用しよう
災害時には、生き延びることを最優先に考え、代用できるものは代用していきましょう。
電気やガスの供給がストップしたときにはカセットコンロで代用し、飲料水の量が限られているときは、鍋に入れる水を溜め置きしてある水で代用するという方法があります。
ただ、溜め置きした水を使うときは、雑菌が繁殖しないよう災害発生日当日など早めに使用してください。
また、体内に入っても体に害のない除菌スプレーで災害用袋を除菌し、きれいに拭き取ってから食べてください。
やっぱり食べたい「白いご飯」
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災害という緊急時にも、やはり主食としている「お米は欠かせない」という人も多いと思います。
自分のためにも家族のためにも、ご飯の炊き方をマスターしておくと便利です。
材料
・ 水
・ 災害救助用炊飯袋(ハイゼックス)
※他の災害用袋でも代用可能
※災害用袋に分量が書いてある場合もありますが、米と水が同量と覚えておくと便利です。
たとえば、コップ1杯の米を炊く場合は、米を量った同じコップに1杯分の水を入れて炊きます。
作り方
(2) 湯を沸かしている間に、防災袋にお米を入れ、水を線まで入れできるだけ袋の空気を抜き輪ゴムで止める
(3) (1)に(2)を入れ30分蓋をして炊く
(4) 炊けたら、お皿の上に(3)を置いて、食べやすいように袋を切り、スプーンで食べる
※好みで、塩や藻塩をかけてもおいしいです。
※災害時には、炊きあがった袋を手で触っても大丈夫なぐらいまで冷まし、袋を破りながら食べると食器なども汚しません。
【ポイント】
・ 茹でるときは、「中火~やや強め」で茹でてください。
・ 防災袋は鍋肌(鍋内側の側面)に当たっても破れませんが、家庭用ポリエチレン袋を代用する場合は、鍋肌に当たると破れるので、ザルなどに入れて茹でてください。
あったかい「ポトフ」
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冬の災害時には、「あたたかい食べ物がうれしかった」という被災者の声も多かったようです。
あたたかいポトフの作り方も覚えておくと便利ですね。
材料 2人分(ハイゼックス2袋分)
・ 玉ねぎ … 1/4
・ 人参 … 1/3
・ キャベツ … 2~3枚
・ しめじ … 1/3
・ ウイナー … 4本
・ コンソメ固形 … 1個
・ 災害救助用炊飯袋(ハイゼックス)… 2袋 ※他の災害用袋でも代用可能
・ 水 … 400ml
・ 輪ゴム … 2個
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作り方
じゃがいもは皮のまま丁寧に洗い、一口大に切る、玉ねぎの皮を剥き、切る
ソーセージ半分に切る、人参は食べやすく切る
シメジを手でちぎって石づきを取り、食べやすい大きさにちぎる
キャベツも手でちぎる
(2) (1)をすべて袋に入れ、コンソメも1/2個入れ、水200mlを注いで口をゴムで留める
(3) 沸騰した湯に入れ、様子を見ながら20~30分炊く
(4) 炊けたら、とりだし袋の口をきり、器に注いででき上がり
【ポイント】
・ 野菜の量は好みで増減して、袋がきちんと止められる量にしてください。
災害用にも◎な「油で揚げないチーズハットク」
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災害時にも、お菓子のような甘味のある食べ物があると、不安な気持ちも少しは紛れるという人も多いのではないでしょうか?
また、油で揚げないチーズハットクは、災害時以外にもダイエットやカロリーが気になる日のデザートとして重宝するので、ぜひ作り方を覚えてくださいね。
材料
・ 牛乳 … 50ml
・ 卵 … 1個
・ さけるチーズ … 2本
・ 魚肉ソーセージ … 2本
・ サラダ油 … 50ml
・ 災害救助用炊飯袋(ハイゼックス)… 2袋 ※他の災害用袋でも代用可能
・ ゴム … 2個
・ 割り箸 … 2膳
作り方
(1) ボウルに、牛乳と卵を入れて混ぜ、そのあとにホットケーキミックスを入れて粉っぽさがなくなるまで混ぜる
(2) さけるチーズと魚肉ソーセージの長さをそろえて切る
(3) (1)の生地を袋に入れる(袋の口を外に折り、袋を10cmぐらいに短くすると入れやすい)
(4) (3)の生地が落ち着いたら、適当にさいたチーズと魚肉ソーセージを上から下にさすように入れる
(5) 調理をしていると膨らんでくるので、生地から3~5cmぐらい上をゴムでしっかりとめる
(6) (5)を割り箸で挟み、真ん中にスジが入るようにセットする
(7) (6)を沸騰した湯で20分、茹でる
(8) 茹であがったら取り出して、まな板の上で袋から出し、包丁で半分に切って、割り箸をキャンディのように刺したらでき上がり
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アウトドアの計画も多くなるこれからの季節、もしものときのためにぜひ、リハーサルをしてみてくださいね。(執筆者:山内 良子)