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向かい合う「タワーマンション」の購入 分譲価格は割安だが隣のベランダは丸見え…

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向かい合う「タワーマンション」の購入 分譲価格は割安だが隣のベランダは丸見え…

最近は、都市再開発の一環としてタワーマンションが建設されることが多く、そのタワーマンションは必然的に大規模になります。

しかし、一棟であまりに大規模なタワーマンションはさまざまな問題があることから、二棟すなわちツインタワーマンションとして建築する例も目立ちます。

ツインタワーマンションは、都市再開発の景観としてはなじみやすいのですが、向かい合う住戸を購入する場合は、いろいろな問題も生じます。

今回は特に、タワーマンションで、向かい合う住戸を購入する場合の注意点について解説します。

タワーマンション購入の注意点

景観的な問題から分譲価格は多少安め

例えば、東西に別れたタワーマンションであれば、東棟の西側と西棟の東側は、お互いに正対した位置関係になります。

もっとも、ディベロッパーも上記の点を考慮し、東棟と西棟を斜めに配置するなどしていますが、物理的な距離が近い分、どうしても相手先のベランダなどは丸見えになります

ただ、眺望を売りにするタワーマンションで、この位置関係はマイナス材料にならざるを得ないため、同じ階の眺望が良い側と比べて、分譲価格は多少割安になっています

隣のベランダが 丸見え

売りが出やすく、中古価格も安め

新築購入時は、タワーマンションへの憧れもあり、分譲価格が多少安い上記の物件は人気化することもあります。

しかし、高層階であれば眺望が望めるとは言っても、正対した位置に別棟のベランダが見え、場合によっては住人と目が合う関係は、しだいにストレスとなってきます。

そして、タワーマンション生活にも慣れたころ、このストレスに耐え切れなくなった住人の住戸が、売り物件として不動産市場に流通します。

私が知る限りでは、ツインタワーマンションでの売り物件は、この正対する住戸が、他の住戸よりもかなり多いという印象です

そのツインタワーマンションが、人気物件であれば、上記のマイナス点よりも、そのツインタワーマンションに住みたいという顧客が購入してくれるでしょう。

しかし、ここまでタワーマンションが増えた昨今、売り物件が多いということはそれだけ値下がりもしやすく、中にはなかなか売れない住戸もあるようです。

中古価格は新築の分譲価格以上に、需要と供給の関係で価格が決まるため、他の住戸よりも新築との価格差が大きくなる傾向があります。

正対する住戸を購入する時の注意点

最近は不動産会社のCGシミュレーターなどで、正対する住戸を購入した時にどのように見えるかが、かなり正確にわかりますので、納得するまで見せてもらいましょう

また、担当者はあいまいな返事しかしないかもしれませんが、正対側のベランダや住人がどのように見えるかを確認することも大切です。(相手からも同じように見えています)

そして、CGシミュレーターで不快に感じた場合は、値段的に多少割安でも、買わないという決断も必要になる場合があるでしょう。

不動産を購入する時は客観的な視点が大切ですが、正対する住戸を購入する時は、それが特に求められそうです。(執筆者:1級FP技能士、宅地建物取引士 沼田 順)

《沼田 順》
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沼田 順

沼田 順

1975年、兵庫県生まれ。1994年、神戸商科大学(現・兵庫県立大学)に入学。学生時代の1997年に宅地建物取引主任者試験に合格。翌年の1998年、住宅金融公庫(現・住宅金融支援機構)に入庫。2008年、独立後勉強していたCFP上級資格を取得し翌年の2009年にCFP認定者及び1級FP技能士となる。2014~2015年、大阪大学大学院経済学及び理学研究科 博士前期課程 単位取得。2015年、京都大学法科大学院 法務博士課程 単位取得。 ≪保有資格≫ 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 宅地建物取引士 / 住宅ローンアドバイザー / ビジネス法務エキスパート® / 証券外務員2種 / 銀行業務検定各種 寄稿者にメッセージを送る

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