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拡大する「外貨建て保険」の販売 生保会社の破綻が続いた時代に酷似

平成で破綻した生命保険会社

平成は破綻の多い時代

平成から令和に変わる直前にあるウェブサイトを見ていたら、企業倒産で振り返る平成史という特集が掲載されておりました。

個人的には日本を代表する証券会社であった山一證券の破綻が、もっとも印象に残っております。

平成9年

山一證券の破綻が起きた平成9年の出来事を見てみると、北海道拓殖銀行などの他の金融機関も次々と破綻しており、山一證券だけではありませんでした。

生命保険会社の破綻としては戦後初となる日産生命の破綻も、この年に起きております

平成10年

金融機関の破綻を受けて翌年の平成10年に、生命保険契約者保護機構が設立されたため、生命保険会社が破綻した際に、保険契約者を保護する仕組みができますが、この後にも生命保険会社の破綻は続いていきます

破綻の時代と、外資参入の新時代

今のところは平成20年の大和生命が最後になりますが、平成に入ってから8つの生命保険会社が破綻しているため、特に平成の中期は、生命保険会社の破綻が多かった時代です。

またこれらの生命保険会社の多くは、外資系の生命保険会社として存続しているため、平成は外資系の生命保険会社の日本市場への参入が、進んだ時代とも言えそうです。

保険金の運用利回りである予定利率は、標準利率を参考にして決める

生命保険会社は保険契約者から集めた保険料の一部を、将来の保険金や給付金などの支払いに備え、「責任準備金」として積み立てておきます。

この責任準備金は一般的に、掛け捨て型の定期保険などでは金額が小さくなり、貯蓄型の終身保険、養老保険、個人年金保険などでは、金額が大きくなります。

また責任準備金はただ積み立てておくだけでなく、国内外の債券や株式などで運用しております。

このような運用を通じて得られる収益を予測し、その予測を元にして、保険契約者に約束した運用利回りを、「予定利率」と言います。

生命保険会社がこの予定利率を決める際には、金融庁が国債の利回りを元に定めた、「標準利率」を参考にしております。

そのため標準利率が引き下げられると、予定利率も引き下げられる場合が多いのですが、掛け捨て型は貯蓄型より責任準備金の金額が小さいため、標準利率の引き下げの影響が少ないです。

生命保険会社が破綻した原因は、リスクの高い資産での運用と円高

平成の中期に破綻した生命保険会社の多くは、バブル期(一般的には昭和61年12月~平成3年2月)に、予定利率が最高で6.25%にもなる、貯蓄性の高い生命保険を販売してました。

現在の標準利率である0.25%と比べると、かなり高いように見えますが、バブル期の標準利率は5~6%程度だったので、極端に高い数字ではなかったのです。

バブルが崩壊後

バブル崩壊後の保険会社

金利の低下が続いたため、国債を中心にした安全な運用では、高い予定利率に見合った収益を確保するのが難しくなりました

そこで外国債券や株式などの、相対的にリスクの高い資産での運用を拡大していったのですが、その後に円高トレンドが続いたため、外貨建て資産の損失が拡大しました。

そしてこの損失に耐えきれなくなった生命保険会社は、破綻せざるを得ない状況に追い込まれました。

平成の中期に破綻した8つの生命保険会社は共通して、このような状況にあったようです。

現在は平成の中期と同じように、外貨建て資産での運用が拡大している

日銀が平成28年1月にマイナス金利政策を導入してから、金利の低下が著しくなっています

それに対してアメリカの中央銀行に相当する連邦準備制度理事会は、政策金利の引き上げを少しずつ実施しております。

そのため多くの生命保険会社は、国債での運用を縮小し、米国債を中心にした、外国債券での運用を拡大しています

また個人においても、預貯金は僅かしか金利がつかないという理由や、銀行などが販売を推奨しているという理由により、外貨建て保険での運用を拡大しております。

このように金利の低下を受け、外貨建て資産での運用を拡大しているという点は、生命保険会社の破綻が続いた平成の中期と、共通していると思います。

現在は円安傾向が続いており、この点は当時と違いますが、もし当時と同じように円高トレンドに変わったら、外貨建て資産の損失が拡大していきます。

加入時より円高が進んできたら、外貨建て保険から早めに撤退する

外貨建て保険に加入したら為替をチェック

円高により損失が発生した場合、その損失は生命保険会社が背負うため、保険契約者に直接的な被害はありません。

また万が一に生命保険会社が破綻しても、生命保険契約者保護機構という保険契約者を保護する仕組みがあるため、被害が大きくなるのを防げます。

しかし外国建て保険に加入している場合には、円高によって発生した損失を、保険契約者が背負う必要があります

そのうえ加入した時より円高が進んでいる場合には、元本割れが発生する可能性があるのです。

ただ加入した時より円安が進んでいる場合には、解約返戻金や保険金の金額が、想定より増える可能性があります。

外貨建て保険に加入したのなら、例えばニュース番組の最後に紹介される現在の為替レートなどを活用し、加入した時より円高または円安が進んでいないのかを、定期的にチェックすべきです。

そして円高が進んで損失が発生しそうだったら、外貨建て保険から早めに撤退するというのが、破綻した8つの生命保険会社が令和に残した、教訓ではないかと思います。(執筆者:木村 公司)

この記事を書いた人

木村 公司 木村 公司(きむら こうじ)»筆者の記事一覧 (197)

1975年生まれ。大学卒業後地元のドラッグストアーのチェーン店に就職。その時に薬剤師や社会福祉士の同僚から、資格を活用して働くことの意義を学び、一念発起して社会保険労務士の資格を取得。その後は社会保険労務士事務所や一般企業の人事総務部に転職して、給与計算や社会保険事務の実務を学ぶ。現在は自分年金評論家の「FPきむ」として、年金や保険などをテーマした執筆活動を行なう。
【保有資格】社会保険労務士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、DCプランナー2級、年金アドバイザー2級、証券外務員二種、ビジネス実務法務検定2級、メンタルヘルス・マネジメント検定Ⅱ種
【寄稿者にメッセージを送る】

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