お盆に考えたい「実家の相続」  家や預金をどう分けたらお得なのか、解説します。

実家をどうする

実家をどうする

実家に戻るのは誰?

父が亡くなり、相続人は母と子供二人(長男と長女)の場合。

母は、父と同居していた実家に住みたいと話しています。

子供のそれぞれの想いは、

(1) 長男は、「定年を機に実家に戻りたい」と考えている。
(2) 長女は、「離婚を機に母親と暮らそう」と思っている。
(3) 子供二人とも、実家に戻る気持ちはない。(子の配偶者の意向も反映します)

まずは、それぞれの思いが一致するかどうかです。

(1) と(2) の場合は、調整が必要です。

長男夫婦と長女の同居は、気を使います。

結局、長男か長女のどちらが「戻る予定の家」とするのか話し合ってみてください。

所有権をどうする?

母が住むのなら、母が、とりあえず、相続すればいいのです。

二人の子も家をどうしたいのか思いが、決まっていない場合もあるでしょう。

子供たちの合意があれば、すべて母でもいいのです。

法定割合に分けるのは、あくまでもめた時の話です。

二次相続対策は本当に必要か

二次相続対策は、相続税対策の話です。

父が亡くなり、母が多くの財産を取得すると、父の時の相続税+母の時の相続税の合計が、高くなることがあるといった話です。

母は、配偶者の税額軽減が使え、子供に対する相続税の節税の話です。

そもそも事例の場合、父と母の財産の合計で4,200万円(基礎控除3,000万円+600万円×2人)以下であれば、相続税対策の必要はありません。

まずは相続税が、発生するかどうか確認してみましょう。

相続税対策が必要なら

実家を母と、将来相続する方と共有にする方法もあります。

2020年の4月以降なら配偶者居住権を母が取する方法もあります。

他の相続人とじっくり、話し合い、了解を得ていれば、親子の共有は問題ありません。

両親が再婚していて、先妻(夫)の子がいれば、話は別です。

是非、戸籍にて事前に確認しておいてください。

実家が、負の財産かも

母が亡くなった後、実家を誰も利用する予定がない場合、他人に貸すのか売却するのかも検討しなければなりません。

特に実家が調整区域の場合、建築制限があり売却が困難な場合があります。

売れそうなところかどうか、一度近くの不動産屋さんにご相談をお勧めします。

売れなくても、固定資産税等の維持管理費、建物の取壊し費用もいずれ発生します。

預金はどうする?

預金はどうする?

子が30歳以下で未婚の場合

預金は母が、全て相続するのもありかと思います。

相続税の事を考えても、50代、60代の母であれば、自身で充分に使いきれます。

また、子が住宅を取得の際、非課税贈与を利用してもいいです。

教育資金も、その都度であれば非課税です。

もっとも、母が余命まもない宣告を受けている(二次相続が、間近)様な状態であれば別です。

母の二次相続も間近であれば

預金が多くて、相続税も発生するのであれば、預金を一時払いの終身保険に切り替える方法もあります。

死亡保険金の受取人を事前に指定できることと、生命保険金の非課税枠(500万円×法定相続人の数)を利用すれば相続税の節税となります。

お盆で家族が集まる時にこそ

お盆で家族が集まる時

親の元気なうちに、お互いのきょうだいの考え、親の考えを、じっくり話してみましょう。

お互い、さまざまな問題を抱えています。

他の方の事情もしっかり聴くことで、自然と譲り合う気持ちも出てきます。

知識に溺れ「早いもん勝ち」とばかりに動いた方が、幸せになるとは限りません。(執筆者:橋本 玄也)

この記事を書いた人

橋本 玄也 橋本 玄也(はしもと げんや)»筆者の記事一覧 (73)

父の死をきっかけに相続に関心を持つ。その後、祖母、母の相続と3回相続を経験。自身の体験から相続人の気持ちがわかるFPです。愛知県の会計事務所にて20年近く相続専門の実務担当として様々な体験をしてきました。遺産分割はこれまで500件以上関わっています。まとまる相続、相続人全員の方から喜んでいただくのを生きがいにしています。おかげさまでこれまで、担当したお客さますべて、全員の合意による遺産分割を行っています。また、相続税申告における土地の評価についても定評があり、多額の還付金請求にも実績があります。老人会、市役所、商工会議所、ハウスメーカー、金融機関、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会等、講師経験豊富です。
<保有資格>:一級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP、宅地建物取引士、相続診断士
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