今回は、信用取引の空売りで、どのようにして権利落ち後に利益を取りに行けばよいのかを解説していきたいと思います。

信用取引の空売りとは

空売り」とは、信用取引の一種であり、取引先の証券会社との信用の享受により可能な取引法です。

手持ちの株式を売ることを「現物取引」というのに対して、手元に持っていない株式を、信用取引などを利用して「借りて売る」ことを指します。

通常の株の売買は、安い株を買って高く売ることで利益を得ますが、空売りはその逆で、

高い株を売り、安くなったら買い戻して利益を得る

です。

空売りによる利益の考え方

≪画像元:SMBC日興証券

空売り時の注意点

空売りする際にはいくつかの注意点があります。

以下にその注意点をあげました。

(1) 品貸料がかかる

(2) 配当金が出たら買い方に支払わなければならない

(1) 品貸料がかかる

品貸料とは、いわゆる株のレンタル料です。

空売りをする際にはないものを売却するので、誰かから株をレンタルする必要があります。

在庫が多ければ品貸料はかかりませんが、あまりにも空売りが増えて在庫が減るとレンタル料は上がるので、日々の品貸料は確認するようにしましょう。

(2) 配当金が出たら買い方に支払わなければならない

配当金が出る権利落ちまで空売りを継続した場合、配当金相当額を買い方に支払う必要があります。

これは、売買するたびに引かれるのではなく、権利落ち2~3か月後に残高から引かれるので注意する必要があります。

空売りの流れ

≪画像元:SMBC日興証券

権利落ち日に狙う銘柄

前述の注意点から、権利落ち後の下落を狙った空売りは、配当金を払わなくてはならないので損のように感じますが、何事にも抜け穴は存在します。

それは、

(a) 中間配当のない優待のみが付く銘柄

もしくは、

(b) 配当利回りが限りなく低いにも拘らず優待利回りが異常に高い銘柄

を狙って空売りを仕掛けることです。

(a) 中間配当のない優待のみが付く銘柄の場合

中間配当が出る時期にいくつかの銘柄をピックアップします。

その銘柄のうち、明らかにオーバーシュートしている銘柄を選別して空売りを仕掛けることで、優待利回り分の利益を取れる可能性があります。

(b) 配当利回りが限りなく低く優待利回りが高い銘柄

こちらの配当以上に優待が豪華な銘柄については、中間だけではなく期末にも狙うことが可能です。

しかし、配当金は支払はなければなりませんので注意が必要です。

何事にも適格銘柄は存在する

権利落ちを狙った空売りは一般的にデメリットしかないように思われがちですが、決してそれがすべてではありません。

何事にも適格銘柄は存在するわけであり、上記のように期末だけ配当があり、中間配当がなく優待のみ取れる銘柄も存在するのです。

正しい知識を身に付け、大多数の考え方に決して流されないよう自己研鑽に励みましょう。(執筆者:白鳥 翔一)