会社を辞めてフリーランスになると、あまりにも多くの税金を納めなければならないことに驚く方は多いでしょう。

そのため、起業する前から節税対策ばかり考えてしまう方もいるようです。

たしかに、節税対策はとても重要です。

ただ、裏技的な節税法やリスクのある方法に飛びつくよりも、まずは計上できる経費をもれなく計上することが最も基本的で効果の高い節税対策になります。

この記事では、意外に気づいていない方が多い「自宅兼仕事場」の家賃を経費として計上することで得られる節税効果と、経費計上するときの注意点を解説していきます。

自宅で働くフリーランスの節税対策

【賃貸の場合】家賃を経費にすることで大きく節税できる

家賃を経費に計上できるといっても全額を計上できるわけではなく、一部しか計上することはできません

一般的には、家賃の30%~40%を経費とする方が多いといわれています。

その場合、具体的にいくら節税できるのかをみてみましょう。

家賃が10万円だった場合の具体例

例えば、家賃10万円で35%を経費にするとすれば、毎月3万5,000円、1年間で42万円を経費に計上することになります。

【年収が300万円の場合】

所得税率は10%なので、4万2,000円の節税効果が得られます

【年収が500万円の場合】

所得税率が20%なので、8万4,000円の節税効果があります

家賃の経費割合の決め方

家賃のうち、経費として計上する割合をどのようにして決めるのかというと、仕事に使っている部分とプライベートな部分とに按分して決めるのが基本です

一般的には、自宅の床面積のうち、仕事に使っている部分の床面積の割合を算出して、そのパーセンテージを家賃の経費割合とします

2LDK~3LDKの自宅に住んでいる場合は、30%~40%になる方が多いようです。

4LDK以上の自宅に住んでいる場合は、それよりも低い割合になるでしょう。

白色申告の場合の注意点

なお、家賃の30%~40%の経費計上は少ない方であり、50%~60%を経費計上している方も少なくありません。

ただし、白色申告では高い割合で経費計上することは認められないので注意が必要です。

それでも、30%~40%ならほぼ安全なので、多くの方がこの範囲内で計上していると考えられます。

【持ち家の場合】持ち家の場合も計上できる経費がある

家のミニチュアを持つ男性

持ち家を自宅兼仕事場にしている方は家賃を経費にすることはできませんが、その代わりに以下の支出を経費にすることができます。

・ 住宅ローンの利息

・ 固定資産税

・ 建物の減価償却費

・ 火災保険

・ 印紙代

・ マンション管理費

持ち家の場合に注意が必要なのは、住宅ローンの元金支払分は経費にできないことです。

経費に計上できるのは利息支払分だけです。

以上の支出についても、全額を経費に計上できるわけではなく、仕事に使っている部分のみが経費になります

按分割合としては、床面積で算出したパーセンテージを上記の全ての費目に適用すれば問題ないです。

他にもある、経費にできる家事関連費用

家賃や住宅ローンの利息などの他にも、経費にできる家事関連費用はいろいろあります。

・ 水道光熱費

・ インターネットや携帯電話などの通信料

・ ガソリン代や駐車場代などの車にかかる費用

などです。

水道光熱費と通信費は使用時間によって、車関係の費用は仕事で使った走行距離または仕事で使った日数で按分して経費計上するのが一般的です。

これらの支出も継続的に支払うものなので、経費に計上すれば節税効果が高くなります。

忘れずに計上するようにしましょう。

経費をもれなく計上して節税対策を!

フリーランスの節税対策の第一歩は、経費をもれなく計上することです。

ただし、過大に経費を計上することは脱税になるので、絶対にやってはいけません

ただ、家賃などの家事関連費については、自分で仕事に使っている部分を按分計算して確定申告することになるので、本当に自分の計算が正しいのか不安になってしまう方も多いでしょう。

不安なときは、税務署に相談するのが1番です。

税務署には匿名でも相談できますから、相談したからといって目を付けられることもありません。

計上できる経費はもれなく計上して利益を確保しつつ、ビジネスを伸ばしていきましょう。(執筆者:川端 克成)