※本サイトは一部アフィリエイトプログラムを利用しています

注目記事

【欧州株式】EU在住の筆者が伝える取引事情「手数料は高め」 注目マーケットは独と英

投資 海外投資
【欧州株式】EU在住の筆者が伝える取引事情「手数料は高め」 注目マーケットは独と英

日本の証券会社を通してヨーロッパの株を取引されている方が結構いらっしゃると思いますが、ヨーロッパに住んでヨーロッパの株を取り引きしている方はそれほど多くはないと思います。

転勤などでヨーロッパに数年以上住む場合、基本的には日本の証券会社を解約する必要があります

解約せずに保持することも可能ですが、取り引きをした場合には自分で税金を納める必要があります

従って、ヨーロッパに数年以上住みながら株取引を行うのであれば現地の証券会社を使うべきでしょう。

私はヨーロッパに住んでおり、やはり現地の証券会社を通して株取引を行っています。

EU圏内のさまざまな国の株を購入しやすいのですが、株取引については日本の場合と比較すると若干やりづらいといった印象です。

ここでは、ヨーロッパでの株取引を紹介します。

ヨーロッパにおける個人投資家の株取引

ヨーロッパ圏内でさまざまな国の株を取引できる

まずは、ヨーロッパの証券取引所を紹介します。

ヨーロッパといってもさまざまな国があるわけですが、主なものを紹介します。

【証券取引所】
・ ドイツ フランクフルト証券取引所

・ イギリス ロンドン証券取引所

・ Euronext(ユーロネクスト)
ブリュッセル、パリ、ダブリン、アムステルダム、リスボン、オスロにある証券取引所の総称

・ イタリア ミラノ証券取引所

・ スペイン マドリード証券取引所

【取引時間】
ロンドン以外:9:00~17:35

ロンドン:8:00~17:35

日本と違ってお昼の休み時間がありません

異なる証券取引所だとしてもユーロ圏内にあれば、為替のことを考えずにすむので国境を越えて取引しやすくなっています。

ユーロ圏内で着目するべきマーケットは、やはり世界第4位の経済規模を誇るドイツです。

ドイツは技術大国で、例えばIoTやロボットの技術の開発・導入がかなり進んでいます。

一方、イギリスにおける2016年のEU離脱国民投票を契機に、ユーロ高・ポンド安の傾向が強くなっているため、イギリスの株をユーロで比較的買い易くなっています

イギリスがEUから離脱してもロンドンの金融セクターは揺るぎないと言われているので、ロンドンはブレグジット後でも引き続き注目するべきマーケットでしょう。

手数料最安の証券会社DEGIRO(デジャイロ)

株取引に欠かせないのは、もちろん証券会社です。

私がヨーロッパの証券会社を探している中で思ったのは、日本の証券会社と違って手数料が高いということでした。

そこで見つけたのが、ヨーロッパで手数料最安と言われているオランダの証券会社DEGIRO(デジャイロ)でした。

個人投資家にとって重要なのは安い手数料であるので、DEGIROについてご紹介します。

ヨーロッパで手数料最安のオランダの証券会社

≪画像元:DEGIRO(デジャイロ)

ヨーロッパの証券会社では、一定期間取引をしないまま現金として保持しておくと手数料を取られる場合が少なくないですが、DEGIROの場合は無料です。

DEGIROは比較的手数料が安く、

1取引(購入あるいは売却)で大体4~5ユーロ(約480~600円)

です。

それに加えて、リアルタイムの株価情報を得たいのであれば、

Euronextなど一部の市場については無料ですが、それ以外は月に1.5~8ユーロ(約180~960円)

を支払う必要があります。

ところが、実際はリアルタイムでなく15分遅れで株価が更新されるケースが多いのです。

ただし、手数料は他のヨーロッパの証券会社の1/2から1/3ほどの安さです。

一方で、日本の証券会社の場合は1取引に100~500円かかり(日本国内の株)かつ株価のリアルタイムは無料なので、この比較からいかにヨーロッパでの株取引における手数料が高いかおわかりいただけるのではないでしょうか。
 

DEGIROのトレーディングソフトは使いづらいが株取引には十分

DEGIRO取引できること

各社が提供している株価分析や売買を行うためのトレーディングソフトも重要なポイントです。

DEGIROのトレーディングソフトは、残念ながら分析には使いづらいのが実情です。

株のテクニカル分析を行うためのツールにおいては、手動で更新しなければなりません。

しかし、更新するとせっかく設定した株価チャートにおける自分のセッティング(ローソク足や移動平均線)がデフォルトの設定にリセットされてしまいます。

デフォルトの株価チャートはローソク足ではなく終値のチャートで、移動平均線などの指標については自分で設定し直さなければなりません

従って、デフォルト表示のままでは分析に使えません

これは日本の証券会社では考えられないことではないでしょうか。

これに加えて、先述したようにリアルタイムに株価情報を得られないこともある状況でしたので、DEGIROでデイトレーディングを行うことは諦めました。

ただし、費用がかなり高い他のヨーロッパの証券会社のトレーディングソフトはもっと使いやすいようです。

要は、ヨーロッパではよい投資環境を整えるためにはたくさんの費用を払う必要があるということです。

とはいえ、DEGIROではスイングトレーディングや中長期トレーディングを十分に行うことができるので、個人的には満足しています。

株のテクニカル分析には、Yahooファイナンスなどを併用しています。

取引専用ならDEGIROがおすすめ

ヨーロッパにしばらく住んで株取引をされる予定があれば、まずは費用の安いDEGIROの利用をおすすめします。

確かにトレーディングソフトは使いづらいのですが、取引専用と割り切って使えば全く問題ありません。(執筆者:小田 茂和)

《小田 茂和》
この記事は役に立ちましたか?
+1

関連タグ

小田 茂和

小田 茂和

博士持ちのフリーライター兼個人投資家 2011年東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻終了。博士(理学)。MRC分子生物学研究所研究員(イギリス)、基礎生物学研究所研究員・助教などを経て現在に至る。スペイン在住。得意分野は政治、経済、投資、科学、社会、食など 寄稿者にメッセージを送る

今、あなたにおススメの記事

特集