瑕疵があったらどうしたらよい?

瑕疵とは不動産のキズで、キズがある不動産はそのキズを直さなければ銀行は担保にできません。

担保にできなければ融資を受けられないのでキズを直すか、他のキズがない担保が必要になります。

では、瑕疵があったらどうしたら良いでしょうか?

銀行からお客様への「お願いごと」

修理するかほかの担保を用意

融資を受けるために担保が必要で、その不動産に瑕疵があると担保にできないので

・ キズ(瑕疵)を直す

・ 直せないならキズがない他の担保

これが銀行からお客さまへの「お願いごと」です。

不動産売買法律にのっとり売主、買主、仲介業者のあいだで交わされる契約です。

たとえ融資をするからといって、瑕疵があることを銀行が騒ぎたてたり強権発動したりすることはありません。

あくまで不動産取引を静かに見守る傍観者、という立場なので、瑕疵があって売買がうまくいかなくても銀行は一切関与しません

自己責任として重要事項説明書は「穴が空くほど」良く見てください。

良いことも悪いこともすべて網羅されています。また銀行員には早い段階で重要事項説明書を見せることをおすすめします。

「融資にマイナス影響するんじゃないか?」

「難癖を付けられて断わられるんじゃないか?」

といった心配は無用です。

むしろ「金貸し・担保」の専門家として厳しいチェックをしてもらえる(しかもタダで)と考えてみてはいかがでしょう。

瑕疵ではないけど深刻な問題:病院や学校

病院や学校などは物件の規模が大きく、また建物も特殊な構造になるので他に売買することが難しく銀行の担保物件としては適していると言えません

病院や学校は経営自体も特殊で無借金、または補助金などで資金が潤沢で借金する必要がない、つまり担保にすることもないという実態もあります。

そこまで大規模な学校や病院ではなくて、例えば山間部の分校跡などを宿泊施設やアトリエにするケースもありますし、クリニックといった規模なら融資の担保にすることもあります。

住んでいる方もおりますが、やはり病院であれば心理的瑕疵の原因もあり、七不思議ではありませんが私などは個人的に学校に住みたいとは思いません。

学校なら休み時間や放課後の賑わいを「騒音」と感じることもあるでしょうし、校庭の砂ぼこりが問題になっていると聞いたこともあります。

瑕疵ではなくても、人によっては深刻な問題です。

瑕疵ではないけど深刻な問題:鉄道や宗教施設

鉄道も人によっては騒音や振動などが深刻な問題に感じる場合があります。

生まれてからずっと線路のそばで暮らしてきた人なら、むしろ同じような環境を好んで探すかもしれません。

一般的に鉄道施設の近くは価格が低下する傾向がありますので、好きな人にはかえって好都合でしょう。

銀行の担保評価では人によって感じ方が違うという理由で大きな影響はありません

鉄道施設の近くは価格が低下する傾向

銀行では宗教関連の不動産は原則担保にしません

神社仏閣やいろいろな宗教施設も、人により感じ方が違う施設の代表格です。

一般的にはお墓のそばが好きな人は多くないと思いますし、価格も低下するものです。

神社や新興宗教なども信じていない人からすればイヤだと感じる場合もあるでしょう。

宗教団体は借金することがあまり多くないので、担保にすることもないというのは病院や学校と同じです。

しかしながら、大規模な修繕や巨額を投じた施設の建設では銀行融資を受ける場合もあります。

宗教団体の担保は「信者、檀家さん」といった人たちとの関係もあり事情が複雑になります。

宗教施設を担保にする場合、例えばお寺ならお墓も土地に含まれているときもありますので、手続きが複雑になります。

宗教団体の財産は宗教団体だけのものではない

と言う点が一般的な企業と違うところです。

これは学校法人でも同じです。

不動産購入は「重要事項説明書」

瑕疵について話をすすめましたが、瑕疵がなく無事に担保にできる不動産をもつためには「重要事項説明書」を熟読するに限ります。

私が担当したお客さまで、自宅を建てるための土地を見つけた、とローン相談に来たお客様に重要事項説明書を見せてもらいました。

そこには

「この土地は道路の計画線上にあり、道路建築が開始された場合は速やかに土地を相当の価格で売り渡すことを条件に、それまでのあいだは家を建てて住んでも良い」

とありました。

計画では道路はあと5年で完成することになっており、計画通り進んでいました。

そのことをお客さまは全く気付いてないので、記載部分を開いて見せました。

数か月後、別の不動産屋さんに頼んで、他に良いところが見つかったと報告があり、お客さまは「ありがとう」と照れくさそうに言ってくれました。

重要事項説明書とはその物件の説明書です。

人生の大きな買い物の時には、しっかりと読んで理解し、瑕疵物件とならないよう気を付けてください。(執筆者:加藤 隆二)