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家族が集まる正月に加入保険の話をする意義 確認するべき点を解説します。

保険 生命・医療保険
家族が集まる正月に加入保険の話をする意義 確認するべき点を解説します。

早いもので、もう令和元年が終わります

令和元年もおわります

実は、保険を確認するのに最適なのは「お正月」です。

家族が集まる時期だからこそ、確認しておくべきことがあります。

いざというときに、保険金が「受け取れない」

それを避けるために、必ず確認しなければならないことは、次の3点です。

・受取人
・指定代理請求人
・登録家族(家族登録)

「なんだ、そんなこと」と思われた方もいるはずです。

多額な死亡保障ならともかく、自分で使うために加入した医療保険の受取人なんて、たいした問題ではなく、ましてや「指定代理請求人」や「家族登録」なんて、保険のおばちゃんが会いに来る口実だと思っている方もいるのではないでしょうか。

どのように重要なのかを、ひとつひとつ説明します。

受取人

医療保険やがん保険の「治療費」として受け取れる給付金は、基本的に自分自身が受取人になっています。

自分以外を指定する「受取人」とは、死亡保険金の受取人のことを指しています。

加入時に指定して、たいていはそのまま変えていないことが多く「誰になっているか」も覚えてない場合があります。

配偶者

結婚後に加入した方は、たいてい「配偶者」になっています。

しかしながら、死亡保険金というものは、ほとんどの場合が加入時より数年~数十年後になってはじめて受け取る事由と遭遇することになります。
その間に、家族の関係や感情に変化がある場合もあるでしょう。

【実例1】
・加入者 Aさん
・受取人 Bさん(別居中の配偶者。離婚未成立)

Aさんに、面倒を見てくれた子や兄弟姉妹がいても、死亡保険金を受け取る権利はBさんにしかありません

Bさんが、例えどのような配偶者だったとしても、保険会社はBさんの請求以外では支払えません

何か変わった場合には、すぐに受取人変更手続きを行いましょう。

変更手続きの回数に制限はありません。

原則として、受取人は「二親等以内の親族」とされています。

しかしながら、子であっても、未成年者を指定できない会社が多いですが「できない」わけではありません

受け取り事由発生時に「正しく書類をやりとりできる」ことが必要条件となるため、あまりに幼いお子さんの場合は好ましくないとのことで、やんわりとお断りするよう指導されています。

「今は配偶者にしておいて、お子さんが成長したら変更しましょう」

と、言われた経験のある方もいるでしょう。

そして、お子さんが大きくなっても、「受取人:配偶者」のままになっている場合がほとんどです。

未成年者が好ましくないといっても、高校生以上などで書類手続きが可能だと判断される年齢になれば、変更手続きはスムーズに行われるはずです。

今は「事前に受け取り割合」を、決めておける会社も多いですので、お子さん2人で「5割ずつ」、「同居の子を多めにする」など、ある程度自由に決めておけます。

後になって、いらぬ火種になってしまわないように、あらかじめ指定しておきましょう。

高校生以上になれば、 手続きはスムーズ

指定代理請求人

指定請求代理人が必要となる場面は、大きくわけて2つあります。

・ 死亡保険受取人が請求できないとき

・ 加入者(被保険者)本人が請求できないとき

それは、以下のようなときです。

死亡保険金受取人が請求できないとき

万が一、受取人が亡くなっていた場合は、それほど困りません。

受取人にとっての相続人が、「生命保険金を受け取る権利」も相続しているからです。

必要な書類が増えるという点では面倒でしょうが、書類さえ整えば比較的スムーズに手続きが行われるでしょう。

「生存していて、手続きができない状態」である場合は、非常に難しい問題となります。

しかしながら、「死亡保険金」の受け取りというものは、まだ、時間が残されています。

被保険者本人が請求できないとき

最も、保険会社が避けたいと思っている問題は、「被保険者本人が請求できないとき」です。

被保険者が請求するものといえば、「年金」、「満期金」などの貯蓄性商品のもの、それから「医療保険」、「介護保険」、「がん保険」などの治療費に使う給付金です。

治療費として使う「給付金」を請求する場合、被保険者本人が手続きできない可能性は低くありません。

意識が戻らない、意思の疎通が図れない、書類手続きに必要な動作がとれないなど、

「手続きさえ完了すれば給付金が支払われて、治療費として使うことができるのに」

ということも多くあると思います。

ご家族と同じように、保険会社ももどかしく思っています。

保険が役に立つ場面がきたのに、役に立てないことは、保険会社の本意ではないのです。

保険業界もデジタル化が進み、印鑑や自署は「デジタル署名」に変わり、書類をデジタルスキャンすることで郵送が不要になり、本人確認が必要なことをテレビ電話でやりとりする会社もあります。

それでも「手続きができない」状況には太刀打ちできません

また、本人が手続きできる状態だったとしても

・ 「がん保険」に入っていて、被保険者本人が「がんの告知を受けていない」場合

・ 被保険者本人が「余命宣告を知らない」場合

なども、請求手続きを行えません。

そのための指定代理請求人

本来、請求手続きをする権利を持っている人ができなかったときに、指定代理請求人の出番です。

必要なタイミングで保険金・給付金を請求するためにも、必ず「指定代理請求人」を指定しておいてください。

近年では、新規契約と同時に指定代理請求人を指定することを義務づけている会社がほとんどですが、「受取人」の問題と同様に、時がたつといろいろなことが変わってくる場合もあります。

また、同年代の配偶者を指定するよりも、子世代を指定しなおしたほうが現実的でしょう。

同年代の配偶者より子供

家族登録

「私Cの子ですが、母の保険内容教えてください」と、子供を名乗る人が現れた場合、十数年前は教えることができましたが、今は一切できません

「個人情報保護法」に基づく対応ですので「会社によって」、「営業員によって」変えることはできません。

被保険者に万が一のことがあったとき、家族が「〇〇生命に入っていたって聞いたことがある」と問い合わせをしても、保険会社は保険内容も加入の有無を答えることはできません

登録した家族には、開示できる

あらかじめ、登録してある家族に対しては、契約している保険情報を伝えられます。

給付金の請求も、保険金の請求も、まずは「保険情報」を知らないことには動きようがありません。

加入した保険を使いたいときに使うために、登録内容を確認しておきましょう。

家族全員集まる場で行う意味

以上3点の変更は、必ず「被保険者」の同意が必要です。

それぞれの保険を確認しておくと、1年間安心して暮らせるので、年末年始などの家族が集まったときに話し合いをしてください。(執筆者:仲村 希)

《仲村 希》
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仲村 希

仲村 希

国内大手保険会社にて生命保険募集人と損害保険代理店を兼務、外資大手生命保険会社では顧客相談室クレーム対応係に着任。たくさんのお客様のお話をうかがって、保険に対する誤解が根深いことを痛感しました。退職後は「保険ってわからない。めんどうくさい」を少しでも解消できればと、保険記事の執筆を開始。ファイナンシャルプランニング2級技能士。 寄稿者にメッセージを送る

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