米国高配当株式ETFに「VYM」という銘柄があります。

バンガード社が運用している海外ETFです。

高配当ETFは最近人気を博しており、気になっている人も多いのではないでしょうか。

筆者も実際に投資をしておりますので保有している実感も交えて紹介させていただきます。

海外ETF「VYM」の特徴

海外ETF「VYM」の特徴

≪画像元:バンガード社のファクトシート(概況報告書PDF)≫

「VYM」は米国の高配当株式へ投資するETFです。

大きな特徴として3つが上げられます。

・ 経費率0.06%という低コスト運用

リーマンショックをくぐり抜けてきたこと

・ 安心できる流動性

銘柄数は約400と十分に分散されており、経費率(投資信託における信託報酬)は0.06%と低いのは魅力です。

日本人からの人気もある商品で、楽天・米国高配当株式インデックス・ファンドという投資信託も販売されるほどです。

※VYMを買い付けるだけという画期的な投資信託です。

純資産は261億ドルと日本円にして2兆円を超えており、流動性なども全く不安はありません

投資フォーカス

投資フォーカス

≪画像元:バンガード社のファクトシート(概況報告書PDF)≫

ベンチマークのFTSEハイディビデンド・イールド・インデックスは大型株の中でも、予想配当利回りが市場平均を上回る銘柄を重点的に組入れます。

またREITは税金の関係から除外されています。

中心傾向としては画像のようにバリュー大型株がメインです。

上位10銘柄と投資セクター

上位10銘柄と投資セクター

≪画像元:バンガード社のファクトシート(概況報告書PDF)≫

トップのモルガンチェースは投資銀行です。

ジョンソンエンドジョンソン、P&G、Intelなどは日本でもなじみが深い銘柄です。

米国高配当株式という名前がついていますが、アメリカの売上だけでなく世界中で売れているのも特徴の1つです。

年1回、銘柄のリバランスが行われます。

昨年はMicrosoftが1位でしたが、株価が上がり過ぎて配当利回りの低下で除外となりました。

Microsoftは異例ですが、成長しすぎた銘柄は外れ、市場平均を超える配当利回りの大型株で構成されるので配当というインカムをもらいながら、株式の成長も期待したい投資家には最適な商品と思っています。

【セクター別比率】

セクター別比率

セクターは適度に分散されていますが、高配当ということで金融が多くなります。

金融危機などでは大きく下がる要因とされています。

しかし

「消費財」
「ヘルスケア」
「消費者サービス」
「公益」
「通信」

など景気に関係なく売上が期待できるセクターが半分ほど占めているので長期で見ていく分には安心して良いでしょう。

実際に長期チャートを見てみましょう。

海外ETF「VYM」の長期チャート

海外ETF「VYM」の長期チャート

≪画像元:Yahoo!finance

※画像は2019年12月19日時点

緑色:VYM

青色:S&P500

設定来のリターンは86.5%で、アメリカを代表する500社の指数であるS%P500には劣っています

また高配当ETFといえどもリーマンショック級の暴落ではディフェンシブ性も発揮できなかった事が分かります。

上記チャートを見る限り、すなおに市場平均であるS&P500を買っておけばと思う人も多いでしょう。

しかし配当込みチャートで見ると感じが変わります。

配当込みチャートで見ると感じが変わります

≪画像元:ETF replay

緑色:VYM
青色:S&P500
※画像は2019年12月19日時点

2018年、2019年はGAFA※の成長が大きく、それを含んでいないVYMは劣後していますが、それまではほぼ同じ動きをしています。

※Google、Apple、Facebook、Amazonの頭文字からなるIT巨大企業。Microsoftも入れてGAFAMと言われることもあります。

成長株が強い時期は高配当というのは市場平均に負けやすいのですが、株式市場低迷期から回復期は高い配当で安い株式を買い増しすることで市場平均を上回ることが多いです。

もっと長期で見た場合、かなり似たような数字になるかと思います。

海外ETF「VYM」を筆者はどう思っているか

しっかりと分散され、市場平均であるS&P500に近いリターンを出すVYMは長期で保有するのに最適な海外ETFだと思います

特に投資元本は減らさずに配当だけを使いたいインカム重視の投資家も好むでしょう。

また老後の出口戦略として積み上げた資産のインカムは使いつつ、投資を続けることができるのも大きなポイントです。

筆者はVYMを成長する債券のように考えています。

年間配当推移を見てみましょう。

年間配当推移を見てみましょう

リーマンショックの時はさすがに下がりましたが、それ以降は株式の回復に合わせて1株あたりの配当額も成長しています。

表で見た方が分かりやすいかもしれません。

表で見た方が分かりやすいかもしれません

※2019年はまだ12月の配当が出ておらず2018年まで記載

例えば2007年に買ったVYM1株は、リーマンショックで半減をしてしまいますが、その後は力強く回復し、2018年には1株あたりの配当が約2倍になっています。

2018年には1株あたりの配当が約2倍になっています

≪画像元:配当利回りはBloomberg(2019年12月19日時点のもの)≫

長期的に保有することで、老後に配当だけを使うとしても投資元本が成長しているので受け取る額も増えます。

このことから、VYMは成長する債券と考えてコツコツと買っている次第です。

ハードルの下がった海外ETFはおすすめ

・ VYMは米国大型株のうち市場平均より配当の高い400社に分散投資できる海外ETF

・ 株式ではあるのでリーマンショックのような暴落ではやはり大きく下落をした

・ 高配当ETFながら市場平均(S&P500)に近似するリターンを出していた

・ 筆者はVYMを成長する債券ととらえて長期投資している

ネット証券大手3社の競争により海外ETFへの投資はハードルが下がりました

もし興味がありましたら、チャレンジしてみるのはいかがでしょうか。(執筆者:松崎 正義)