自分の両親や親族から、退職金の資産運用について相談されたことはないでしょうか。

私事で恐縮ですが、実は私の父が定年退職したため退職金の運用をどうするべきか相談を受けました。

もしかしたら、これから私と同じように親世代から退職金の運用を相談される人もいるかもしれません。

そこでマネーの達人で連載をして約2年になるライターの私が、両親のリアルな退職金の運用相談について記事にしたいと思います。

資産運用に正解はありませんが、ひとつの参考にしていただければ幸いです。

退職金を狙う地元の金融機関の手口

退職金

退職金は決して小さくはないお金です。

地元の金融機関も、「金利を半年間優遇するからぜひうちに」というセールストークで退職金を預けてもらおうとプロモーションしています。

父母はどうしようか悩んでいましたが、私は以下のようにアドバイスしました。

「とりあえず預けてもいいけれど、多分半年過ぎたら、『優遇金利は受けられないけど割りの良い投資信託があるんです』と勧められると思うよ

優待金利から投信のセールスへつなげる

地元の金融機関を調べてみると、詳細は伏せますが、

・ 年利0.4%の優遇金利を退職後に半年間だけ受けられる

・ 投資信託契約やお任せ積立コースに入ればさらに+0.1%の優遇金利がある

このような文言が書かれていました。

有り体に言えば、

・ 高めの金利で退職金をもっている人を集めて、+0.1%の優遇金利を出し投資信託をセールスする

・ 優遇金利の期間が終わる時にも、代わりに投資信託や資産運用サービスはどうかと売り込む

という作戦だなと思いました。

1,000万円以上の預金は保護されない

銀行に預けたお金には、1,000万円とその利息以上は保護されないというリスクがあります。

いわゆるペイオフ制度です。

退職金をもらう方の中には、1,000万円以上振り込まれる方もいるでしょう。

私の父の退職金も1,000万円を超えていたため、

万一、金融機関が破綻したら1,000万円以上は保護されないから、1,000万円を超えた分は他の銀行や証券会社などに分散した方がいいよ

とアドバイスしました。

ペイオフに関しては父も知っていたため、すぐに納得してもらえました。

私が父母に勧めたリアルな資産運用

父と母に、それぞれの希望を聞いてみました。

インデックス投信積立でインフレに強い運用を

話す父子

父からは、

・ 退職金は減らしたくない

・ でもインフレが来たら困る

そのため、どうしたらよいかという相談を受けました。

私は、

いきなり退職金を全部、個別株に突っこんでしまうと、突っこんだ先が倒産してしまうことがある

そうしたら株は紙切れになる。

そしてタイミングの悪い時期に退職金の大半を突っこんで後悔する人もいる

だから堅実に時間の分散と銘柄の分散をして、現金の比率を少しずつインフレに強いアセットにしていくといいよ

インデックスファンドの積立がおすすめ。」

というアドバイスをしました。

具体的には、

を勧めておきました。

運用する手数料も安くて、投資に詳しい人に支持されている投資信託ですね

そして、積立投資で時間も分散させます

親世代が退職金の運用に万一失敗したら、当然、息子の私も大変です

それはもう、その辺の銀行員よりも親身に堅実な運用方法を教えます。

10~20%は個別株などで攻めの投資

話す母と息子

母からは、

・ よく買い物をしている〇〇ドラッグストアの株主優待が欲しい

と言われました。

私は次のようにアドバイスしました。

「全てをインデックス投資にする必要はないよ。

投資は攻めと守りが肝心。

大部分はインデックスで手堅く運用して、アクティブに攻めるお金は別に分けるのがおすすめ

〇〇ドラッグは優待がもらえる最低限だけ買えばいい。

あとはリスクをとってもいいなら、少しだけアメリカの成長株とか大きく値上がりする可能性のある株を買うお金に回せば大丈夫

安全策をとるなら、攻める投資のお金は10%~20%が限度だと思う」

退職金運用の4つの方針

このような流れで実家の退職金は、

・ 大半のお金は世界株インデックスの積立へ

・ お得な優待個別銘柄を買う

・ 少しだけ成長株にお金を回す

・ 1,000万円を超える預金は分散する
(よくお金が行方不明になるので、預けた銀行口座がどこにあるかわかるようにする)

この4つの方針で落ち着きました。

これは全て実話です。

しかも実の両親が失敗すると大変なことになるのは多分、私なので、かなり堅実で現実的な提案をしたと思います

難しい言葉で言うと、攻め(サテライト)と守り(コア)に分けたコア・サテライト戦略ですね

退職金運用の参考に

両親の退職金をどうするべきか相談を受ける人もこれから増えていくのではないでしょうか。

私のプランが必ずしも正解とは限りません。

しかし堅実で現実的な提案をしたつもりです。

もしも同じような相談をされた人がいたら参考にしてみてください。(執筆者:田守 正彦)