土地の価格は「素人」でも調べられる

土地の価格は「素人」でも調べられる

誰にも知られず、「あの土地の値段を調べたい」と思ったことはありませんか。

昨今の空地問題に鑑み、空き地が増えました。

売地ではないけれども、気になっている土地はありませんでしょうか。

実家や自宅に隣接する土地を買えば、今の生活環境を変えずにより便利になる可能性が高いです。

また、相続するかもしれない親や祖父母の土地は、いや応なしに関心が高くなります。

一方で、他人の土地を調べているのが発覚すると、「ばつの悪い思い」をする可能性もあります。

相続予定の土地の価格を調べるのは、自分の欲深さを晒す感が否めません。

また他人の土地の価格を調べるのは、その地主の心象を悪くする場合や、最終的に売値を吊り上げられる恐れがあります。

通常、土地の査定は不動産会社の宅建士が行います。

売りたい土地は無料で査定してくれますが、買いたい土地の査定は調査費などが必要な可能性があります。

実は、人が住んでいるような地域の土地は、国や市区町村が土地の価格を調べています。

無料で閲覧することも可能です。

正確な価格はともかく、大まかな価格は誰でも調べられます

あなたが気になる土地は、自分で調べてみましょう。

調べ方をお教えします。

今回は主に、家を建てるのに適当な市街化区域の土地を想定しております。

一物四価

土地には4つの価格がある

一般的に、土地には4つの価格、「四価」があると言われています。

・ 地価公示

・ 地価調査

・ 相続税路線価

・ 固定資産税路線価

上記に下記の2つを加えて、一物六価とも言います。

・ 鑑定評価

・ 実売価格

これらは民間土地売買の指標とされています。

また、固定資産税・相続税・贈与税といった納税額の計算や、公共事業用地の買取金額を定める基準として公表されます。

「四課」の価格は下記の3パターンです。

・ 接している道路毎に、平方メートル当たりの価格を公表

・ 近隣地域(類似性の高い一定地域)の、標準的な土地の価格を公表

・ 対象地の価格を公表(固定資産税評価)

※「四価」は、市区町村の役所やホームページで確認できます。

・ 参考:全国地価マップ

・ 参考:土地情報総合システム

前面道路(路線価)

前面道路(路線価)

基本的に土地は、出入のため道路に面しています。

その道路に価格を指定して、土地の価格を規定しているのが路線価です。

道路に、面している土地の平方メートル当たりの価格を公表します。

2本以上に面している場合は、単価の高い方を採用します。

路線価は、下記の2つがあります。

A. 相続税路線価

国税庁が相続税や贈与税の算定する基準として、当年7月上旬位に、元旦時点の価格を公表します。

実勢価格の80%程度と言われています。

B. 固定資産税評価路線価

固定資産税は市町村長が固定資産税を算出するため、元旦における土地の価格を3月末頃に公表します。

固定資産税の評価は、実勢価格の70%程度です。

固定資産税評価は、3年に1回の評価替えをおこないます

前回は2018年でした。

C. 補正

路線価は地域で標準的な利用がなされる土地を基準に計算しています。

あなたが調べたい土地が、道路に2本以上接している場合は、加点要素です。

・ 道路に接している側・面の間口や奥行が極端に長短する土地

・ 高低差がある土地や不整形である歪な形の土地

は、家を建てる際や駐車場設置に難があるので、減点要素です。

どれくらい加点減点するかは、不動産鑑定士など専門家でないと難しいと思います。

今回は適度な家を建てられる土地を前提としているので、1つの要素は数パーセント程度と想定してください。

類似性のある地域

類似性のある地域

近隣地域で類似性の高い一定地域の、標準的な土地の価格を公表しています。

A. 地価公示

地価公示法に基づいて、国土交通省土地鑑定委員会が毎年元旦時点の価格を3月中旬に公表します。

地価公示は都市計画区域、またはその他の土地取引が相当程度見込まれる区域内に標準地を定めて、地価を公表します。

B. 地価調査

国土利用計画法施行令第9条にもとづき、都道府県知事が、毎年7月1日時点における価格を9月中旬に公表します。

地価調査は、都市計画区域外も含めた地域内に基準地を定めて、地価を公表します。

基準地(地価調査)は、標準値(地価公示)と同じ場所があります。

その箇所は半年ごとに、鑑定されることになります。

C. 補正

基本的は、「前面道路(路線価)」の「C」の場合と同じです。

地価公示地価・調査での補正の場合は、道路の向きや間口の向きも確認してください。

南道路は日当たりが良くなるので加点要素です。

北道路は日当たりが悪くなるので減点要素です。

対象地

固定資産税評価は、ズバリその土地を対象としています

市区町村は固定資産税を徴収するため、固定資産課税台帳に登録されている土地の評価をしております。

これをもとに納税通知書が配布されます。

固定資産税評価は、ズバリその土地を対象としていますので、便利です。

ただし、納税義務者やその代理人・借地人などの利益関係者でないと、基本的に情報開示されません

こっそり調べることはできません。

時点修正

土地の価値は時間によって変化する可能性があるので、できるだけ直近に発表された「四価」を参考にしましょう。

「四価」は、土地の価値を計算する基準の日が決まっています。

地価調査は7月1日で、その他は元旦を基準としています。

固定資産税路線価は3年スパンで、直近の評価替えは、2018年1月1日です。

その他は1年スパンです。

専門家への依頼前に無料で調査しよう

大まかな数字ならば、「四価」を使って土地の価格を調べることができます。

インターネットを使えば、すぐに調べられます。

土地は高価な財産です。また、人の思いが詰まったものです。

入手や売却には、それなりの経緯・プロセスがあります。

購入売却の際は専門家への相談が必要ですが、検討中の案件は自分でも価格を調べて、参考にしてください。(執筆者:金 弘碩)