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【コロナ詐欺にご用心】金融業界出身者から学ぶ「給付金、不安、不景気」を利用する詐欺の手口と対策

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【コロナ詐欺にご用心】金融業界出身者から学ぶ「給付金、不安、不景気」を利用する詐欺の手口と対策

新型コロナウィルスに絡む詐欺事件が増えており、全国で確認されている件数は32件、3,000万円以上にのぼるようです。

金融機関で8年ほど勤務経験のある筆者は、騙されたことが引き金となり、借金をする人たちを何人もみてきました。

今回は、そんな悲しいことにならないよう、一般的な詐欺の手口と比較しつつ、コロナ絡みの詐欺の傾向と対策をお伝えいたします

コロナ詐欺にご用心

「給付金」狙いの詐欺が多発

全国民に一律10万円が給付されることが決まり、減少した収入を少しは賄えるとホッとしている人も多いことでしょう。

詐欺集団にとっては、この給付金は絶好のチャンスなのです。

電話で「家族のフリ」をして情報を盗む詐欺

ではまず、給付金絡みの詐欺の手口をいくつかみていきましょう。

コロナの場合

家族のフリをして、お金の保管場所や留守の時間を聞き出す手口です。

「久しぶり。コロナ、広がってるけど、平気? 飲食店もどんどん閉まっているし、銀行も閉まってしまうかも。お金は家に置いておいたほうがいいよね。置いてある?」

というような流れで、上手にお金の保管場所を聞き出します

そして後日、空き巣に入るという手口です。

一般的な詐欺の場合

「久しぶり。元気にしてる?」と訪ねて世間話をしたあとに、「最近、空き巣の事件も多いし、家にはお金なんて置かないほうがいいよ。まさか、置いてないよね?」

などと、巧みにお金の保管場所を聞き出します。

「コロナ」というキーワードが出るか出ないかというだけで、手口に大きな違いはありません。

家族を演じる詐欺への対策

詐欺電話

電話を取った瞬間、「久しぶり」や「元気にしてる?」などと親しみのある言葉をかけられると、つい相手に「どなたですか」と聞きづらくなるものです。

また、口調や態度から「親しい人」だと無意識に認識してしまい、その後のより馴れ馴れしい様子から「家族」だと勘違いしてしまうケースが少なくありません。

下記の3つの方法で対処してみましょう。

1. 架空の家族の名前を言ってみる

存在しない家族の名前を言ってみることも対策になります

たとえば、女性の声なら「花子?」、男性の声なら「太郎?」と尋ねてみましょう。

相手が、あなたの家族情報を持っていない場合には、これで解決です。

相手が「そうだよ」と答えた時点で詐欺だと判明するため、「そんな人はいません」と言って電話を切るだけです。

2. 以前に聞いた番号へ折り返す

詐欺集団は、個人情報などを細かく記した名簿を持っていることもよくあります。

たとえば、マルチ商法や訪問販売などで高額商品を買ったことのある人ばかりが記載された名簿です。

こういった名簿は、会社を辞めるときや倒産するときに売られることが多いようで、闇金での借入名簿などが流れていることもよくあります。

そのため、相手が家族の名前を名乗ることもあります。

こういったときの対処法としては、以前に聞いていた番号へ電話をかけ直すことです。

詐欺にあってからでは遅いですし、相手を挑発して危険なことに巻き込まれてもいけませんので、相手が家族の名前を名乗ったら、下記のように言って電話を切りましょう。

「ごめんなさい、いま、ちょっと…トイレだからすぐにかけ直すね」

また、電話の相手が「スマホを落してしまって…新しい番号を言うね」などと言ってきても、絶対にその番号にかけないようにしましょう

3. ご年配の家族とは何度も話し合う

一般的な詐欺であっても、コロナが絡む詐欺であっても、高齢者がターゲットとなることは非常に多いです。

ご年配の家族がいる場合には、詐欺の報道があったタイミングなどを利用し、こまめに対策方法について伝えておきましょう。

また、日頃からしっかりとコミュニケーションをとり、

・ 家族の声
・ 家族の話し方
・ 家族の表現の仕方

などを知ってもらうようにしておくといいでしょう。

電話で「振り込み」をするよう指示する詐欺

振り込み要求の場合はほぼ詐欺です

いろいろなパターンはありますが、電話の相手が、

「旦那さんが事故を起してしまい、100万円の示談金が必要となります」

「娘さんが結婚詐欺にかかわっていました。相手は示談に応じてくれると言っています」

「息子さんが、会社に大損害を与えてしまって…」

などと、「お金を振り込むよう要求してきたとき」は、詐欺だと思ってほぼ間違いありません

コロナが絡む詐欺の例

コロナが絡む詐欺を例に挙げると、

「これからコロナの影響で不景気になるので、その前に現金を金に変えておきませんか?」

「マスクと消毒液を大量に買ったから送りたいんだけど、意外と高くてさ。いま、売ってないでしょ? だから持ち金を全部つぎ込んじゃって…3万だけでも送ってくれない?」

「マスクを会社の人たちに配ろうとネットで注文したんだけど、1ケタ間違えて注文したみたいで…もう箱を開けちゃたから、お金を支払わなきゃいけないんだけど…」

「コロナのお蔭で、仮想通貨で儲かっちゃって。あ、でも、税金の処理にお金がかかっちゃうんだよね」

といったケースもあるでしょう。

冷静に考えると「こんな内容おかしい」と思えるのに、上手に説明して丸め込んでいくのが、詐欺集団のテクニックなのです。

コロナが絡む詐欺も、一般の詐欺と大きな違いはありませんので、

・ コロナ
・ マスク
・ 消毒液
・ 株
・ 仮想通貨
・ 不景気
・ 金

などのキーワードが出てきても焦らず、冷静に対処するようにしましょう。

振込みを要求する詐欺への対策

こちらも、「家族を演じる詐欺への対策」と同じように、「相手が本物であるかどうか」を確認する必要があります

弁護士や警察、役場を名乗るようであれば、事業所名や警察署の名称、もしくは課の名称と担当者名、それから連絡先を名乗らせましょう。

そして、聞き取った名称の弁護士事務所や警察、役場の課をインターネットで調べ、調べた電話番号に電話をかけ、担当者がいるかどうかを確認します。

たとえ同じ名前の担当者がいたとしても、話が通じなければ別人ですので、事情を話して電話を切るようにしてください。

直接訪問してくる詐欺師

訪問してくる詐欺師のなかには、態度が急変するような面倒な人物もいますので、十分に気をつけましょう。

今回のコロナで言えば、

「10万円の申請書、書き方わかりますか? 高齢者のお宅へ回らせてもらっています」

などと言い、玄関を開けさせる場合もあります。

目的は詐欺師によって違いますが、申請書に記載するマイナンバーや通帳などの個人情報を取得したり、「手数料」などと言って現金を詐取したりすることが多いでしょう。

詐欺師の訪問に対する対策

まずは「ドアホン」で対処し、連絡先をポストに入れておくよう伝えましょう

詐欺師にであった場合には、名刺などは持ち合わせてない場合が多いものです。

たとえ名刺が置かれていたとしても、インターネットなどで会社名や役場の課の連絡先を調べ、自分で調べた番号へ電話をします

そして、置いていった名刺の担当者に代わってもらえるよう伝えましょう。

存在しない担当者なら詐欺だったことが確定しますし、実際に同じ名前の担当者がいたとしても話が通じなければニセモノということになります。

訪問者が役場などではなく一般の会社だった場合には、その会社の評価についてもインターネットで調べておきます

評価が低い場合やネットにあまり情報が掲載されていない場合には、連絡をしないほうが無難です。

そのうえで、自分にとって本当に必要なサービスなのかどうか見極めましょう

家族の絆で財産をしっかり守る

詐欺の手口は、日々進化しています

そのため、騙されて大切な財産を失ってしまう人たちが後を絶ちません。

日頃から、家族としっかりコミュニケーションを取り、電話などで顔が見えないときには「花子?」や「太郎?」と相手に確認するクセをつけておきましょう

高齢者をターゲットとする詐欺も多いので、たとえ相手が家族の名前を名乗ったとしても必ず電話を1回切り、事前に教えてある電話番号にかけるようお願いしておきましょう。(執筆者:山内 良子)

《山内 良子》
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山内 良子

執筆者: 山内 良子 山内 良子

2008年頃から接客業務改善などの業務に携わりつつ、資格を生かした親子クッキングイベントなどを開催。現在は主にライターとして活動し、レジャーや旅、暮らしや妊活、ママ向け記事やインタビュー、経営者向けの記事などなど幅広く執筆中。 寄稿者にメッセージを送る

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