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健康保険証なしで病院に行ったら支払いはどうなるのか 負担割合と清算方法を解説

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健康保険証なしで病院に行ったら支払いはどうなるのか 負担割合と清算方法を解説

新年度がはじまって新社会人となり、はじめて家族の扶養から外れて、社会保険に加入する人もいるでしょう。

転職であらたに健康保険に加入しなおす人や、会社を辞めてフリーランサーになり国民健康保険に加入する人もいるでしょう。

健康保険の加入手続きには、それなりに日数がかかります

入社日、あるいは役所に加入手続きに行ったその日に、新しい健康保険証を受け取ることは無理です。

特に、新年度は加入手続きの件数も増えるので、どうしても時間がかかってしまいます。

病院に行く用事がなければ、しばらくの間、健康保険証がなくても不自由はしないでしょうが、いつ何時、何が起こるかわかりません。

健康保険証なしで病院に行ったら、窓口で支払う療養費はどうなるのでしょうか。

窓口で負担する療養費の割合

病院の受付

健康保険証なしで診察を受けたら、ひとまず、療養費の全額を支払わなくてはなりません

つまり、療養費の10割すべてを負担し、これを「立て替え払い」と言います。

本来、健康保険に加入している人は、療養費を10割負担する必要はありません。

月々納付している健康保険料と引き換えに、保険給付の一環として、診察を受けた際には療養費の補助を受けらます。

自己負担の割合は保険によって異なる

自己負担する療養費の割合は、加入する健康保険や、それぞれの健康保険が定めた条件によって異なります

たとえば、加入している健康保険が協会けんぽであれば、年齢などによって、以下のとおり割合が定められています。

・ 小学校入学前:2割

・ 小学校入学以後70歳未満:3割

・ 70歳以上:2割(現役並み所得者は3割)

加入している健康保険が組合健保であれば、健康保険組合ごとに定めがあります。

国民健康保険も、各市町村が運営しているため、市町村ごとに定めが異なります。

健康保険組合や市町村のホームページがあれば、自己負担すべき療養費の割合も、そこで確認できるでしょう。

療養費の清算方法

病院の領収書

健康保険の加入手続きが済み、健康保険証をもらったら、必要書類をそろえて療養費の清算をします。

1. 明細書・領収書を準備

療養費を全額支払った際の「診療報酬明細書」や「領収証」が必要です。

診察を受けた際にもらった診療報酬明細書などは、捨てずにきちんと保管しておきましょう。

2. 必要書類を提出

協会けんぽであれば、「健康保険療養費支給申請書(立替払等)」という書類が用意されています。

必要事項を記入して協会けんぽに提出すれば、全額支払った療養費から、自己負担の療養費を差し引いた金額を返してもらえます。

組合健保や国民健康保険であれば、提出を求められる書類がそれぞれ異なるはずです。

健康保険組合や市町村の役所に、確認してみてください。

病院に直接行って清算も可

実際は同じ月のうちに健康保険証を持って病院に行けば、その場で清算して、お金を返してもらえるケースが多いようです。

わざわざ申請書類を書く必要もなく、お金もすぐに返してもらえるので、こちらの方が手続きとしては簡単です。

日中働いていると、あらためて病院に行く時間がなかなか取れないかもしれません。

いずれの方法にしろ、支払った療養費の7~8割が返ってきますから、忘れずに清算するようにしましょう。

健康保険証は常に携帯するべきか

万一に備えて、財布などのなかに、健康保険証を入れっぱなしにしている人も多いようです。

常に携帯する場合は、次のようなデメリットがあるので注意が必要です。

1. 紛失リスクがある

急に病院に行かなくてはならない事態も起こり得ますから、健康保険証を常に携帯しておくというのも、1つの手です。

反面、財布などを落として、健康保険証を紛失するリスクが高まることにもなります。

健康保険証は再発行できますが、新しい健康保険証が届くまで、また健康保険証なしの状態で過ごさければならなくなってしまいます。

2. 悪用される可能性がある

健康保険証は身分証明書としても使えます

そのため健康保険証をひろった人が、よからぬ考えで悪用するおそれがないとは言えません

健康保険証を持ち歩くにしろ、自宅やオフィスのデスクで保管するにしろ、紛失しないよう、扱いには十分注意してください。(執筆者:社会保険労務士 嵯峨 朝子)

《嵯峨 朝子》
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嵯峨 朝子

嵯峨 朝子

職場を転々とするうちに、気がつけば、総務・労務関係の実務経験は15年以上に。社会保険労務士の資格を取得しており、失業手当や傷病手当金を受給した経験もあります。現在は、フリーランスのWebライターとして生計を立てつつ、健康と節約に気を配った、自分なりの豊かな暮らしを実践中。 寄稿者にメッセージを送る

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