コロナ倒産100件超

緊急事態宣言で倒産増加

前回、休業や収入減手当や給付金の申請方法などの記事を書いてから、3週間ほどたちました。

コロナ感染は特に首都圏で止まりません。

強い自粛ムードの中、経営破綻した企業は5月1日までに114件(倒産は84件、弁護士一任中30件)になりました。

業態では宿泊業、飲食業、アパレル小売りが多く、客足の減少が止まらず、倒産を余儀なくされた様子がうかがわれます。

3週間で倒産は2.5倍になってしまいました。

倒産まで行かなくても、

「コロナの影響で給与が減った」
「内定が取り消された」
「正社員になり損ねた」

など大変な方も多いことでしょう。

会社の経営者も従業員も今後の生活を考えなければなりません。

政府は所得が減った世帯に30万円給付する案から、国民全員に10万円(特別定額給付金)給付する案を採用しました。

個人向けの助成は10万円給付が主で後は公共料金や社会保険料・税金免除などになっています。

緊急事態宣言は5月末まで延びました。休業要請は引き続き行われます。

各都道府県の今後の補償がどうなるかも気になるところ、新型コロナに関わるいろいろな助成を確認してみましょう。

参照:東京商工リサーチ調べ

こちらの記事は5月8日時点の情報をもとにしております。

「みなし失業手当」手続き:お住いのハローワーク

事業所が休業中に従業員に支払われる労働基準法上の休業手当は、会社の資金支払い能力がものを言います。

休業手当を支払う資金を持たない会社の経営者と従業員は、簡易化されていても雇用調整助成金の恩恵をうけられません

そのため厚生労働省は新型コロナの影響で休業を余儀なくされている人に「みなし失業手当」を検討しています。

従業員は休職中で退職してないし、失業てないが、給与を受けられず、会社に支払い能力がなければ休業手当も支払われないので、「失業とみなし」失業等手当を支払うことです。

雇用保険法が改正されたら6月にでも「みなし失業手当」支払いを行うとのことで、早い法改正が望まれます。

休業中の従業員で休業手当が出ない人は代わりに、10万円給付、緊急小口融資など、保険があれば契約者貸付、定期預金があれば自動貸越などを利用することになるでしょう。

「雇用調整助成金」手続き:厚生労働省

雇用調整助成金とは、新型コロナの影響などで事業活動の縮小を余儀なくされた会社が、従業員に対し解雇せずに一時的に休業、教育訓練や出向を行い、雇い続け、休業手当等を支給した場合に、休業手当等の一部を助成するものです。

雇用調整助成金手続きの流れ

≪画像元:厚生労働省「雇用調整助成金 ガイドブック(簡易版)pdf」≫

休業手当を支払った事業主からの申請になります。

令和2年4月1日から令和2年6月30日までの休業等に適用されます。

解雇などを行わない場合、休業手当等の中小企業は9/10、大企業は3/4助成を受けられます。

休業要請により事業を縮小し、従業員に休業手当等を支払った場合、全額が助成されるということになりました。

上限額も日銀が上乗せし日額8,330円より多くなり、1万4,000円から1万5,000円で検討中のようです。

中小企業とは

法人・個人を問わず、

・ 製造業で資本金3億円以下または常時従業員300人以下

・ 卸売業は資本金1億円以下または常時従業員100人以下

・ 小売業は資本金5,000万円以下または常時従業員50人以下

・ サービス業 で資本金5,000万円以下、常時従業員100人以下

の事業所です。

元々、助成対象者は雇用保険に6か月以上加入していることが条件でしたが、新型コロナ特例では雇用保険加入が6か月未満の新入や雇用保険に入っていないパート従業員についても助成対象となります。

新型コロナ特例では、休業の仕方についてなどの計画届は、事後に提出(6月30日まで)が可能になり、売上高が前年比5%落ちた証明も既存の売り上げ明細でOK、従業員の出勤も所定の出勤簿でなくても手書きのシフトや給与明細で可能など届け出書類は簡易化されています。

平均賃金(直近3か月間の給与の平均)を計算してから、助成される休業手当が決まる仕組みですが、新型コロナ特例では20人以下の会社であれば、実際に支払った休業手当で助成額が決まります

雇用調整助成金の審査が終わり、助成金が支給されるまでの間、社長などの経営者なら10万円給付、都道府県の協力金、持続化給付金、新型コロナ特別貸し付けを活用しましょう。

平行して手続きをすすめていいと思います。

厚生労働省:0120-60-3999

「特別定額給付金」手続き:総務省

特別給付金の申請がはじまる

特別定額給付金として、所得制限無して、原則世帯主が家族の人数分(1人当たり10万円)を申請すると支給されます。

この給付金は所得とされず非課税扱いで、生活保護を受けている方も収入と認定されず受けられるそうです。

基準日は令和2年4月27日です。

この日までに住民票台帳に記録のある世帯主(外国人含む)が家族分の給付金を受けられます

4月27日までに外国から帰国し住民登録する日本人は給付金受けられますが、留学などで外国にとどまっている人は日本人でも受けられません。

4月27日までに生まれた赤ちゃんは給付金受けられますが、28日以降生まれの赤ちゃんは受けられません

4月27日以降に亡くなった人分は給付金受けられますが、26日までに亡くなった人分は受けられません

写真付きのマイナンバーカードをもっているとマイポータルなら、今からでも世帯主が申請でき、5月下旬から給付金が支給されるそうです。

マイナンバー通知書では、オンライン手続きはできないので郵送による申請になります。

郵送時期は自治体により異なり、既に送付されはじめ支給開始のところ(青森県西目屋村等)から5月下旬あたりから順次送付するところもあります。

郵送は申請受付開始から3か月以内が申請期限なので、届き次第すぐに返送してしまいましょう。

運転免許証など身分証明と預金通帳のコピーの添付が必要です。

総務省:0120-260-020

「持続化給付金」手続き:経済産業省

中小企業・小規模事業者・フリーランスなど向けの「持続化給付金」もあります。

法人は資本金10億円未満、従業員2,000人以下の法人になります。

政府の休業要請に応えやすいように創設された「持続化給付金」、5月1日から申し込みが始まり、期限は令和3年1月15日までです。

2020年1月から12月までの月売上高のうちのどれかが、2019年1月から12月までの同月の売上高より50%以下になった場合、JPGなどデジタルデータで2019年度確定申告書類、売上が下がった月の売上台帳、通帳コピー、法人番号(個人事業主は運転免許証など)添付し申請できます。

例えば、去年1年の売上高が200万円で2019年5月に25万円だった売上が2020年5月に12万円になった場合、40万円(200万-(25万-12万)×12か月=44万…10万円未満切り捨て)の給付金が支給されます。

フリーランスは最高100万円、中小企業は最高200万円まで支給されます。

2019年に創業した事業(法人)の場合、個人事業で白色申告の場合は、2019年の総売上高の月平均と2020年に売上が50%以下になった月との比較になります。

経済産業省:0120-115-570

専用HP

各都道府県の独自協力支援金

各自治体でも給付金がある

37都道府県が休業要請をしています。

休業要請をした事業所等対するに各都道府県の独自協力支援金についても確認してみましょう。

協力支援金は非課税になる見込みです。

参考:独立行政法人の中小企業基盤整備機構 Jnet21

【東京都】

休業要請を行った事業所に50万円、2店舗以上のところは100万円支給しますが、加盟店が一体となって自主休業や輪番休業をする商店街に奨励金を1日あたり50万円支給

【埼玉】

宅配代行の配送手数料を最大10万円補助し、テイクアウトやデリバリーの参入に初期経費として最大5万円を支給

【神奈川】

6日までの休業分には協力金30万円、緊急事態宣言延長による協力金は追加で10万円を支給

【広島】

6日までの要請に応じた休業をした事業所に50万円協力金。7日からは段階的に解除するため追加支給はなし

【千葉】

協力金30万円、7日の緊急事態延長で10万円追加

【愛知】

6日までの飲食店の休業補償に協力金50万円。追加補償

【福島県】

休業要請の協力金30万円

【秋田県】

休業要請の協力金最高で60万円

【山形県】

休業要請の協力金20万円

【宮城県】

休業要請の協力金30万円

【静岡】

飲食店への休業補償20万円

新型コロナウイルス感染症特別貸付など

手続き:経済産業省・日本政策金融公庫・民間金融機関・商工中金

経済産業省が新型コロナ感染拡大により、事業に影響を受ける中小企業者の資金繰り支援を強化しました。

信用保証制度を利用した都道府県等の制度融資への補助を使い、日本政策金融公庫や商工中金だけでなく、民間金融機関でも実質無利子・無担保・据置最長5年・保証料減免の融資を受けられます。

資金繰り対策融資は以下の仕組みは、経済産業省の「資金繰り支援内容一覧表(4/14時点)pdf」を参照にしてください。

貸付の基準となる売上高の考え方。自分のところでも計算してみましょう。

「住宅確保給付金」手続き:自立相談支援機関

新型コロナの感染拡大により、休業等で収入が減少し、離職や廃業、またはそれに近い状態になった場合、原則3か月間(求職活動をしている場合は最長9か月)家賃相当額の住宅確保給付金を支給できるようになりました。

住宅確保給付金の支給額は、東京都23区で

・ 単身世帯月額5万3,700円
・ 2人世帯月額6万4,000円
・ 3人世帯月額6万9,800円

が目安になっています。

収入要件は、

住民税非課税世帯(3人世帯は年間所得24万1000円)で、貯蓄100万円(3人世帯)以下

4月30日からはハローワークで手続きしていなくても申し込めます。

自治体によっては家賃助成をしているところもあり、例えば、東京都新宿区は店舗などのテナントの家賃を減額した大家に対して1物件当たり月額最大5万円の助成を5月7日から始めています。

大分市、宮崎市、沖縄県浦添市でも家賃補助が行われています。

店舗・テナントの家賃補助も支援すべしと、政府では新しい家賃制度、家賃の2/3程度を助成するよう検討中です。

自立相談支援機関

住宅支援金を活用する

国民健康保険で傷病手当金を支給する自治体もあり

長期間傷病で休んだ場合、会社員(健康保険)には傷病手当金がありましたが、自営業者等の国民健康保険では傷病手当金はありませんでした。

傷病手当金とは長期間傷病で会社を休んだ場合、最長1年6か月給与の約6割が健康保険から支給される手当金です。

今回の特例として、新型コロナに感染し、または感染が疑われる状態のため会社等を休み、会社から給料を受けられない場合に国民健康保険でも特例的に傷病手当金を支給する自治体があります。

参照:川崎市HP

傷病手当金の4つの条件

1. 給与を受けている国保の加入者であること

2. コロナに感染又は感染が疑われる状態(発熱など)で労働できない状態であること

3. 4日以上休んでいて4日目が令和2年1月1日から9月30日までにあること

4. 給与が支払われないか、減額されて支払われていること

コロナ感染だけでなく感染が疑わしくて働けなかったときも条件に入っている点に注目です。

報酬を受ける方(役員など)もお住いの市区町村役場に確認してみましょう。

公共料金の支払いを先延ばし

手続き:契約電力・ガス会社、電話会社、住所地の水道局

【大手電力会社・大手ガス会社】

料金の支払期限を1か月延長する対応なので、支払いが遅れそうなときは契約している電力・ガス会社へ照会してみましょう。

【NTT・KDDI・ソフトバンク】

2月末以降支払いの携帯電話や固定電話料金を5月末まで支払期限を延長しています。

契約者からの申請が必要ですので、支払いが大変な時は請求書の発行元へ申請しましょう。

【水道料金】

自治体により対応が異なります。

例えば兵庫県小野市は一般家庭と個人事業主が5月から6か月間で無料と太っ腹です。

尼崎市も7月分から6か月間、上下水道基本料金が無料です。神奈川県営水道局では5月分より4か月間水道料金を10%減額します。

東京都でも一時的に上下水道料金の支払いが大変な方からの電話連絡により4か月間支払いを猶予します。

お住いの自治体HPを確認してみましょう。

税金・社会保険料免除

新型コロナの影響で、事業収入に相当の減少があった事業主は申請により1年間、特例として厚生年金保険料・労働保険料等の支払いを猶予(先延ばし)できます。

新型コロナの影響で、令和2年2月以降の1か月以上の期間で、事業収入が前年の同時期に比べ約20%以上減ってしまい、一時に社会保険料を支払うことが困難な事業主は、申請すると厚生年金保険料等の支払いを1年間猶予(先延ばし)されます。

担保も不要で延滞金もかかりません

令和2年12月分(2月1日納期限)から令和3年12月分(1月31日納期限)の厚生年金保険料が対象です。

会社の管轄の年金事務所で手続きします。

自営業者・退職者などの国民年金保険料の免除は、通常は昨年の年間所得で判断されることになっています。

新型コロナの特例措置では、令和2年2月以降どこかの1か月間の所得で申請でき、早めに免除が受けられるようになりました。

「年間の所得の見込み額」は1か月の所得を12倍した額をと見なされ、免除の可否や免除される割合(全額、1/4、半額、3/4)が決まります。

お住いの市区町村役場または年金事務所で手続きです。

緊急⼩⼝貸付・総合支援資金等の特例貸付

お住いの都道府県社会福祉協議会では、新型コロナの影響による休業や失業等により生活資金でお悩みの方々へ、以下の特例貸付を実施しています。

緊急小口資金

一時的な資金が必要な主に休業された人向けの緊急で一時的に生計維持が大変になった場合の少額費用貸付です。

特例の場合20万円、その他は10万円。保証人なしで無利息、支払い猶予1年の後返済期間は2年以内です。

総合支援資金

生活の立て直しが必要な、主に失業された人向けの必要な生活費用貸し付けします。

・ 2人以上世帯20万円

・ 単身世帯15万円

保証人なしで無利息、支払い猶予1年の後返済期間は10万以内です。

住所地の社会保険協議会:0120-46-1999

生命保険会社の契約者貸し付けは現在無利息

新型コロナの影響で生命保険料が払えなくなっても、解約は少し待ってください

最近の生命保険は健診結果などに基づく加入が厳しく審査されており、他の保険に入れないと困ることもあるでしょう。

保険料の払い込みは9月30日まで猶予(先延ばし)するところが多いです。

保険の更新も手続きが期限までに難しい場合は、更新日にさかのぼっての手続きも認められるそうです。

多くの保険会社が、5月31日までに手続きすれば、9月30日まで契約者貸付け(解約返戻金の80から90%)を金利0%で受けられます。

終身保険、養老保険、個人年金保険、学資保険が契約者貸し付けの対象で変額保険は対象外です。

緊急小口貸し付けなどよりも手続きが簡単なので、資金不足を感じる場合、契約者貸付を利用する価値はあるでしょう。

新型コロナに感染し、入院が必要だけれど、医師の指示で、病院と同等とみなせる臨時施設に入院または自宅療養をした場合は、その療養期間も入院給付金の支払い対象です。

請求には「療養期間の確認できる病院等発行の証明書」が必要です。

保険証券を見直し、保険会社に確認してみましょう。

参照:ソニー生命HP

いろいろな給付金を同時に受けられるの?

複数申込みもできるかもしれない

それぞれの給付金に、他の給付金をもらっていると請求できないなどの制約はないようなので、いくつも申し込んでおくのが得策でしょう。

それぞれの給付金や助成、申込先が異なるので要注意です。

新型コロナの影響により自粛が続いて、貯蓄が少ない状態でその時の収入をその時の生活費や経費に充てざるを得ない状態だと大変なことです。

私たちはマイナンバーを役所や金融機関に知らせていますので、個人の資産状況が把握しやすい状態になっています。

マイナンバーを活用して、必要な助成の手続きを行ってください。(執筆者:拝野 洋子)