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【住宅ローン】繰り上げ返済「するメリット」と「しないメリット」 タイミングも解説

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【住宅ローン】繰り上げ返済「するメリット」と「しないメリット」 タイミングも解説

住宅をする際に、住宅ローンを35年で組んだ場合に支払いがちゃんとできるかどうか不安になります。

購入を迷っていると、すかさず営業マンが

「大丈夫ですよ。繰り上げ返済をすれば期間は短縮できますし、利息分も減らせるので総支払額も軽減できますよ」

と言ってきたりします。

この「繰り上げ返済」はしっかりと計画して実行しないと将来的な家計負担に陥るので注意が必要です。

【住宅ローン】 繰り上げ返済 「するメリット」と「しないメリット」

繰り上げ返済は本当によいことだらけなのか

住宅ローンを組むと「繰り上げ返済はするべきなのか?」と悩まれる方も多いはずです。

メリットとしては早い段階で支払いを加速させると

・ ローン返済期間を短縮できる

・ 支払金額を減らせる

ので、結果としてはトータルの利息金額を減らすことが可能です。

しかし、安易な繰り上げ返済には反対です。

おすすめのタイミングは、

子どもの教育費が「かからなくなった時」または「見通しが立った時」

です。

無理な繰り上げはNG!大学の授業料は大きな家計負担に

繰り上げ返済すると当然のことながら手持ち資金が減ります。

子どもがいる家庭であれば、最も支出が増えるのは子どもの大学在籍期間中です。

大学の授業料はいくらかかるのかをご存じでしょうか。

文部科学省が発表している平成30年度の私立大学の授業料の平均は年間90万4,146円です。

4年間で約360万円、2人なら合計約720万円です。

支出が最もかさむ時期に無理な繰り上げ返済をして、手元資金がなくなるのは本末転倒です。

この期間を乗り切る十分な預貯金があれば問題ありませんが、見通しの立っていない状態ならば絶対に避けるべきです。

大学の授業料は大きな家計負担

団信がある場合には死亡リスクも考える

住宅ローンを組む際に、団体信用生命保険(団信)に加入する方がほとんどかと思います。

団信とは、住宅ローンの返済中にローン債務者に万が一のことがあった場合にその残債を肩代わりしてもらえる住宅ローン専用の保険のことです。

たとえば、500万円の自己資金があり、全てを繰り上げ返済したとします。

その後、すぐに交通事故で亡くなった場合に残債は0円になります。

しかし、手元の資金も残っていません

もし、

繰り上げ返済をしていなければ、同じように残債は0円ですが、手持ち資金として500万円が残ります

つまり、家族にお金を遺せます

このように考えると、繰り上げ返済は必ずしもしたほうがよいとは限りません。

住宅購入前に押さえるべき3つのポイント

冒頭にお話しした営業マンとのやり取りについても、次の3つのポイントを押さえておけば、慌てて不動産購入を迫られることはありません。

・ 購入時にある程度将来のライフプランを検討(年間どのくらいのお金を貯められるのか)

・ 子供が18歳になるまでに上記の大学費用をしっかりと貯蓄できる目途が立っているかを確認(立っていないなら繰り上げ返済はNG)

・ 団体信用生命保険の仕組みを理解し、遺族にお金を残す重要性も考慮する

「繰り上げ返済をするメリット」と「繰り上げ返済をしないメリット」の両方をしっかりと天秤にかけたうえで判断してみるとよいと言えます。(執筆者:1級FP技能士、宅地建物取引士 椎名 隼人)

《椎名 隼人》
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椎名 隼人

椎名 隼人

大学を卒業後、地域新聞社の編集業務に従事。その後、注文住宅の営業マンとして活動。現在は家づくりに関するアドバイザーとして住宅ローンや資金計画の提案をはじめ、家計レベルのライフプランニングも得意としている。 <保有資格>1級ファイナンシャル・プランニング技能士/宅地建物取引士 寄稿者にメッセージを送る

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