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【株式投資】技術を磨くために「玉帖(ぎょくちょう)」をつける利点

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【株式投資】技術を磨くために「玉帖(ぎょくちょう)」をつける利点

玉帖とは

以前、サヤ取りに関する記事の中で、グラフと場帖をつける利点を解説しました


グラフと場帖は、相場感を養うために役立つツールです

これに加えておすすめしたいのが、「玉帖(ぎょくちょう)」というツールです。

技術を磨くために玉帖をつける

玉帖とは、自分の売買を記録する帳面のことです。

売買の記録は、自分でつけるまでもなく、証券会社のマイページから確認することができます

売買の日時や建値、含み損益などが正確に表示されるため、売買の記録はこれで十分と考えている人も多いと思います。

しかし、証券会社の売買記録は、あくまでも基本的な情報だけを記録します。

これらの定量的な情報は、さほど重要ではありません。

本当に重要な情報は、定性的な情報です。

つまり、売買の動機、根拠、建玉に与える役割など、証券会社が記録しえない情報が重要です。

なぜならば、このような定性的な情報を記録しておかなければ、その投資が失敗に終わったとき、失敗の原因を特定できないからです。

ほとんどの場合、「買ったタイミングが悪かった」といった漠然とした印象しか残らず、反省のしようもなく、技術を磨く材料は得られず、再び同じ過ちを繰り返す可能性が高いです。

また、売買の動機や建玉に与える役割など、投資計画ともいえる情報を記録しておかなければ、時間が経過するにつれて当初の計画がブレてしまい、売買がちぐはぐになる恐れもあります。

これらの情報は、売買したタイミングでしか記録できません。

玉帖を書く習慣をつけておけば、これを確実に記録することができます

また、動機や根拠の曖昧な売買ができなくなり、直感に頼った危険な行動を避けることにもつながります

玉帖はアナログなツールですが、デジタルにはない大きなメリットがあります。

玉帖の具体例

実際に、玉帖がどのようなものか、具体例で見ていきましょう。

兼山さんの玉帖

※この玉帖は私が自分用にメモしているため売買の参考になりません。玉帖の雰囲気をつかむための例と捉えてください。

これは、先日、豪ドルの取引をした際の玉帖です。

日付、銘柄、枚数、建値、決済、損益の基本情報はさして重要ではありませんが、売買したタイミングで、

「試し玉として。3月大きく下げた。3/25、陽線新値5本、4/1、陰線新値2本押し、陽引多く、また下髭の長さも良し」

「本玉仕掛ける。陰線新値2本で押し目、試し良し」

「増玉。前日陰線新値3本つけ、売り圧も左程感じない」

「ツナギ。前日、年始終値超えた。コストダウン図る」など

建玉に与える役割、動機や根拠、目的などをメモしています

6/12の利確で、全てのポジションを手仕舞うことになりました。

区切りをつけた時点で、今後の方針や反省点もメモしています

「6/12、ツナギ決済早まった。陰線新値様子窺って、売建図る」

「抑々、買玉21枚に対するツナギであるのに、手じまいが早すぎたのが誤り。このまま維持し、上げても良かったのだ。そしてドテンすべきであったと思う」

「また、まだ上げると思っていたから、ツナギを手じまったのなら、同時に買い増すのが道理であって、これもまずい。合理的でない。ちぐはぐ。結果的に良かったから良いのじゃない。ここは買って、損すべきであった」

「損すべきであった」と書いたのは、その時の正直な気持ちです。

もちろん、損はしないほうが良いですが、技術で売買していく上では合理的な、丁寧な売買を心掛けることが重要であるため、それができなかったことへの戒めの気持ちでメモした次第です

自分に合う書き方を

なお、私は玉帖の書き方を教わったことがありません。

この玉帖は「売買における定性的な情報を記録する」という玉帖本来の目的を満たすよう、私自身の書き方で記録したものです。

玉帖本来の目的に沿うならば、いろいろな書き方があると思います。

自分が書きやすい方法で書けば問題ありません

アナログな方法であり、手書きの手間もあるため、最初は抵抗があるかもしれません。

しかし、玉帖をつける習慣があれば、売買は丁寧になり、技術の向上にも役立ちます

ぜひ、実践してみてください。(執筆者:兼山 艮)

《兼山 艮》
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兼山 艮

兼山 艮

専業ライターとして10年以上活動しており、副業として投資もやっています。株式投資の勉強を始めたのは高校生の頃でした。その後、国内外の様々な投資理論を学び、独自の研究も地道に続けています。大学卒業後、実際に売買を始め、株式投資・FX・仮想通貨投資などを通して相場技法を磨いてきました。現在は、先物投資に専念しています。 寄稿者にメッセージを送る

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