今回は、ワンルームマンション投資においてよく聞く「節税になります」というフレーズのお話です。

以前の記事でも述べていますが、節税効果は購入当初のイメージほど長くは続きません

ただし、メリットがないわけではありません。

このことをお話していこうと思います。

私の率直な考えを一言を織り交ぜながら説明していきます。

サラリーマンの不動産投資は節税になるのか

節税上の問題点

実は、「節税効果がある」というには少々問題があります。

(1) 期間:「こんなに短いの?」

投資用マンション、特に新築で購入した場合には当初の節税効果は大変に大きいものです。

年間数十万円の税金還付を受けられることも珍しくありません。

冒頭で触れた記事にも詳しく書いていますが、税金や登記費用その他の初期費用が多額にかかることが大きく影響しています。

しかし、その効果も2~3年で終わってしまいます。実感できるのもせいぜい5年程度です。

(2) 減価償却費「そうだったのか」

減価償却については平成28年3月までは定率法を選択できていました。

定率法では償却額は「未償却残高 × 償却率」なので、当初は大きくだんだんとその金額が少なくなるという特徴を持っています。

特に、「付属設備」については耐用年数が一般的に15年と短いため、定率法を選択すると初期に大きく償却額が計上され、購入当初に大きな節税効果があったのです。

しかし、平成28年4月以降に取得したマンションについては、建物付属設備にかかわらず基本的には「定額法」で行うこととなっており、新築マンション購入の初期メリットは小さくなりました

中古マンションの場合には、もともとの耐用年数の残存期間の問題もあり、言わずもがなです。

節税上のメリット

節税効果は長くは続かない

前述の問題点で触れている点もありますが、節税上のメリットを見ていきましょう。

(1) 損益通算による所得税・住民税の節税効果「でも長くは続きません」

「節税機能の問題点」と深く関連しますが、購入当初、特に新築マンションは大きく節税に寄与します。

サラリーマンの方は本業での収入額にもよりますが、節税額が大きい期間は長くはありません

不動産所得金額は年々費用の減少でマイナスになりにくくなります。

バブル後の節税面での税制改正により、メリットが薄れてきているのも事実です。

(2) 相続税の節税効果「大事なことだけど」

金額が同額程度であれば、現金や預金で相続するよりも不動産で相続した方が相続税が安くなるのはよく知られた話です。

不動産の相続税評価額のもとになる固定資産税評価額が一般的な取引相場よりもかなり低く設定されていることが要因です。

ただし、その時にならないと周りの方々(相続の際に自分自身は他界していますので)にも分からないことが多いです。

ワンルームマンション経営の目的はインカムゲイン

ワンルームマンションの節税について簡単に述べてきましたが、相続税は別として本人が節税を実感できるケースはそれほど長くは続きません。

さらに、節税を実感できるようなケースも多くはないと分かります。

ワンルームマンション経営においては、これらの「節税」は目指すところの中心ではないと私は思っています。

あくまでも家賃収入「インカムゲイン」が目的であり、中途売却して利益を狙う「キャピタルゲイン」や節税等ではありません。

知識としては身に着けておくべきことですし、そのメリットも享受できりればそれに越したことはありません。

「節税について大きく意識する必要はないが、忘れないようにしてね」と言うべきところかもしれません。(執筆者:堀江 優)