と感じる方はいらっしゃいませんか。
筆者は、「eMAXIS Slimシリーズ」の8資産均等型のバランスファンドを毎月積み立てています。
コロナショックが起きる前は「バランス型ファンド」をやめて「全世界型株式ファンド」に乗り換えようかと思っていましたが、コロナショックでバランス型ファンドの「分散投資」のすばらしさに気づくことができました。
今回は、「バランス型ファンド」の魅力についてお話しします。
目次
「バランス型ファンド」とは

「バランス型ファンド」とは、複数の資産や国へバランスよく投資するファンドのことです。
従来の「株式のみ」、「債券のみ」、「REITのみ」といった1つの資産に投資するファンドとは異なります。
たとえば、1つのファンドで国内と先進国、新興国の株式・債券に投資する、国内株式と国内債券に投資する、などといったさまざまな資産の組み合わせで運用されています。
今回、取り上げる「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」は、三菱UFJ国際投信が運用するバランスファンドです。
「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2019」でも第5位に入賞しています。
「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」

投資先は次の8資産です。
2. 先進国株式
3. 新興国株式
4. 国内債券
5. 先進国債券
6. 新興国債券
7. 国内REIT
8. 先進国REIT
「eMAXIS Slimシリーズ」の特長である低コストはもちろんのこと、8つの資産はすべてインデックス運用が基本です。
「つみたてNISA」を利用しての買付も可能です。
コロナショックで感じた「バランス型ファンド」の魅力

「バランス型ファンド」は、1本でしっかりと分散投資されているため、株式型ファンドよりも値動きが控えめです。
株式相場が堅調なときには「バランス型ファンド」の値動きをじれったく感じることもありました。
しかし、新型コロナウイルスの影響で株式相場が下落した際に「バランス型ファンド」のメリットが発揮されました。
株式型ファンドよりも価格の下落が小さかったです。
では、実際の基準価額の推移を紹介します。
「eMAXIS Slimシリーズ」の基準価額の推移
「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」、eMAXIS Slimシリーズの全世界株式型ファンド「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」との基準価額推移の比較です。
コロナショック時に、「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」は8,858円まで基準価額が下落しました(2020年3月19日)。
コロナショック前の2月21日の高値1万1,983円より26%の下落です。
26%の下落と聞くと、「やっぱり投資は怖いなぁ」と感じるかもしれません。
しかしながら、同時期の「全世界株式型ファンド」と比較すると26%の下落は大きな数字ではありません。
「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」は、2月20日の1万2,270円から3月24日には8,007円まで基準価額を落としています。
35%の下落です。
「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」は、全世界株式よりも資産が分散されている分、比較的小さな下落幅で済みました。
株式のみでなく、債券やREITが下落幅を緩和してくれたと考えられます。
「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」の注意点
注意すべきは、「バランス型ファンド」は株式相場が勢いを取り戻してきても基準価額の戻りがやや遅いという点です。
たとえば、「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」の7月10日の基準価額は1万779円で、3月よりも22%上昇しています。
一方の「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」は1万1,005円まで基準価額を戻してきており、37%の上昇です。
価格変動を緩和しながら運用したい人に「バランス型ファンド」
新型コロナウイルスによる下落はほんの1~2か月でしたが、株式相場の急変に伴い狼狽売りをする人が増えました。
「バランス型ファンド」は1本で分散投資が完結するため、価格変動を抑えながら運用したい人におすすめのファンドです。(執筆者:元証券ウーマン 安田 小夏)