金が約10年来の高値を抜けようとしています。

米国の失業保険の申請は2020年7月下旬の段階で再び増加に転じており、コロナウイルス拡大第2の波で世界中の観光地がシャッター街と化しています。

米国の中央銀行がお金を刷って市場に流し続ければ一時的には株高を演出できます。

しかし、インフレや不透明な先行き不安視する人も増えました。

金が買われるのも不思議ではありません

金が注目されると同時に市場関係者から注目されるのが金を採掘する金鉱株です。

金が値上がりすれば金を掘る会社も儲かると考える投資家が多いからです。

しかし、

・金鉱株にはどのようなものがあるのか

・金投資と金鉱株投資の違いは何なのか

など金鉱株が身近ではない人にとってはよくわかりません。

そこで、本記事では金鉱株投資のメリット・デメリットや代表的な金鉱株を紹介します。

追い風が吹く「金鉱株」投資のメリット・デメリット

金鉱企業のビジネスモデル

金鉱企業は、鉱山で採掘をして金を生産するというビジネスモデルです。

一般的に、金を採掘するためのコストはほぼ一定です。

つまり、金価格が安いと採掘するコストに対して十分な利益を出せません

しかし、金価格が市場最高値になり、今後も金価格が上昇すればするほど利益率が高くなります。

金鉱株と金価格に相関関係があるのも、金価格によって金鉱企業のビジネスが大きく左右されるからです。

金鉱株代表の「バリック・ゴールド」と「ニューモント」

パリック・ゴールドのチャート
≪画像元:Yahoo! Finance
Newmont Corporationチャート
≪画像元:Yahoo! Finance

金鉱関連の企業の中でも有名なのが

「バリック・ゴールド (GOLD)」

「ニューモント (NEM)」

の2社です。

「バリック・ゴールド (GOLD)」

「バリック・ゴールド」はカナダの金採掘会社で、カナダ、米国、オーストラリア、南米の鉱山の運営・開発・採掘をしています。

米国ネバダ州のコルテッツ鉱山、ゴールドストライク鉱山が「バリック・ゴールド」のメインポートフォリオです。

「ニューモント (NEM)」

「ニューモント」は、「バリック・ゴールド」のライバル企業で米国の金採掘会社です。

米国、メキシコ、ガーナ、オーストラリア、ニュージーランドで金の生産と採掘をしています。

もともとは、金の生産量1位は「バリック・ゴールド」でしたが、合併によって「ニューモント」が現在、世界最大の金鉱企業となりました。

「バリック・ゴールド」も「ニューモント」も同業種で株として見ると同じような値動きをします。

どちらも金鉱銘柄の代表格ですが、強いて言うならニューヨークダウ30種に採用されている「ニューモント」の方が取引量が多くおすすめです。

金鉱株のメリット・デメリット

金鉱株のメリット・デメリット

金鉱株のメリット

金価格の急上昇で、金価格より株価の上昇しやすいオペレーティング・レバレッジの恩恵があること

オペレーティング・レバレッジとは、固定費をテコにした利益の増大効果のことで、経営レバレッジまたは営業レバレッジとも呼ばれます

この場合の

オペレーティング・レバレッジは、金採掘の固定費に対して利益率が大きく上昇する現象のこと

です。

金採掘にかかるコストがほぼ一定なので、損益分岐点を超えると掘れば掘るだけ儲かる

と考えれば分かりやすいかもしれません。

金の採掘コストに対して金価格が高ければ高いほど、株価が伸びやすいという傾向があります。

金鉱株のデメリット

近年では公害対策や従業員の働き方など金鉱企業の責任は重くなりました。

また、株式というアセットクラスそのものが下がれば、金鉱株といえども多くの株式と一緒に売られてしまうこともあります。

純粋に金に投資するほうが株価の下げに巻きこまれずに済むかもしれません。

メリット・デメリットを鑑みた金鉱株の総括

金そのものだけではなく金鉱株に投資をしたほうが

・ オペレーティング・レバレッジの恩恵で大きく伸びる可能性がある

・ 単純に一種の分散投資にもなる

のです。

金現物やETFだけではなく、金鉱株も金価格上昇の恩恵を受ける銘柄なので注目しておきましょう。

金だけではなく金鉱株でリスク分散

金価格が史上最高値を目指す展開で、金鉱株にも追い風が吹いています。

金の採掘コストに対して金価格が高騰すれば金鉱銘柄の利益率も高くなります。

注目を集めている金投資ですが、金だけではなく金鉱株をリスク分散として考えてみると投資妙味があるのではないでしょうか。(執筆者:世界を旅する投資家 田守 正彦)