私はファイナンシャルプランナーとして、株式投資の初心者には「高配当銘柄」や「株主優待が豪華な銘柄」をいつもおすすめしています。

配当や株主優待を受け取れると「株を買ってみてよかった」という実感が持てますし、値下がりしても「配当が良いからずっと保有する。株価の上下は気にしない」と思えるので日々の値動きで一喜一憂することが少なくなるからです。

こうした高配当銘柄や株主優待の豪華な銘柄は、優待などを受け取るほかにも簡単に値上がり益を狙える銘柄でもあります

これを「先回り投資」と呼びます。

今回は、この「先回り投資」について解説していきます。

安値で買う 「先回り投資」 とおすすめ4銘柄

株価や数値は8月初旬のものです。

相場の情勢が変わることもありますので、株を買い付ける際には最新情報をお調べください。

権利確定日に向けて値上がりする傾向にある高配当・株主優待銘柄

一般的に、高配当・株主優待銘柄は3月と9月にある権利確定日に向かって株価が値上がりしていく傾向にあります。

これは「権利確定日までに買って配当や優待を受け取る権利が欲しい」という投資家が多くいるためです。

したがって、権利が確定した権利落ち後にはこうした投資家が「配当や優待を受け取る権利を得たから、もう株は売ってしまおう」と考えるため、売られやすく株価が下がりやすい傾向にあります。

そのため、「今期の配当や優待を受け取りたい!」と焦って買うと大変です。

権利確定前の値上がりしきった高値で株を買ってしまい、権利落ち後に株価が値下がりして含み損を抱えてしまうこともあります。

「先回り投資」とは

そのため、筆者はよく

配当や株主優待が目当てで買う際には、あえて権利落ち後の株価が下がったところで買うのもおすすめ

であることをお話しています。

これが「先回り投資」です。

この手法では今期の配当や優待こそ受け取れませんが、権利落ち後に株価が安くなったところで買うため、少なくとも高値で株を買ってしまう心配が減ります

その後は、

権利確定日が近づいて株価が上がった際に、値上がり益を受け取りたいのであれば売却してしまう、長期で保有して配当や優待を受け取る

のいずれでもよいのです。

「先回り投資」の注意点

私自身も高配当の銘柄を中心に、この「先回り投資」で何度か利益を得たことがあります。

しかし、注意すべき点もあります。

(1) 配当金の減額や株主優待の内容が変更されて、銘柄自体に人気がなくなり権利確定前でも値上がりしなくなることもある。

(2) 世界情勢の変動により、株式相場全体が下がってしまうと同じく権利確定前でも値上がりしないことがある。

このように、配当や株主優待の中身、相場の状況によっては権利確定前でも値上がりしにくい場合があるので注意が必要です。

9月権利落ち・優待内容が金券かつ10万円以下で買える4銘柄

ここからは具体的におすすめの銘柄を4つ紹介していきます。

1. ソネック (1768)

ソネック
≪画像元:ソネック

兵庫県を基盤とする中堅ゼネコンで、無借金経営の優良企業です。

【最低買い付け価格】8万500円

【PER(連結)】10.0倍
【配当利回り】2.49%
【PER(単独)】10.1倍
【株式益回り】9.84%
【PBR(連結)】0.87倍
【ROE(連結)】8.17%
【PBR(単独)】0.89倍
【ROE(単独)】8.28%

【株主優待】

100株以上1,000株未満:QUOカード(1,000円分)

1,000株以上:QUOカード(2,000円分)

2. TOKAIホールディングス (3167)

TOKAIホールディングス

増益が続く東海を基盤とするガス会社です。

インフラ系の企業は不景気にも強いのでこの時期にチェックしておきたい会社です。

【最低買付価格】9万8,000円

【PER(連結)】15.1倍
【配当利回り】2.86%
【PBR(連結)】1.91倍
【ROE(連結)】12.95%
【PBR(単独)】3.17倍
【ROE(単独)】10.02%

【株主優待】

(1)「おいしい水の宅配便」または「うるのん」関連商品

(2) QUOカード(クオカード)

(3) フレンチレストラン「ヴォーシエル」食事券

(4) 自社グループの「TLCポイント」

(5) 格安 SIM スマホサービスLIBMO利用料割引

*TOKAIホールディングスの株主優待を詳しく知りたい方はホームページをご覧ください。豪華ですよ。

3. セントケア・ホールディング (2374)

セントケア・ホールディング

訪問介護・看護など医療系サービスの企業です。

新型コロナの影響で一時は利用控えが発生していましたが、需要が強く営業益上向きで増配しています。

【最低買付価格】4万3,000円

【PER(連結)】13.3 倍
【配当利回り】3.50%
【PBR(連結)】0.97 倍
【ROE(連結)】7.70%
【PBR(単独)】1.17 倍
【ROE(単独)】8.60%

【株主優待】

100株以上3年未満保有:クオカード500円分

100株以上3年以上保有:クオカード 1,500円分

3. 富士ピー・エス (1848)

富士ピー・エス
≪画像元:富士ピー・エス

官公庁向けの土木工事が主力の会社です。

新型コロナの渦中に増収増益を達成しています。

【最低買付価格】5万4,000円

【PER(連結)】14.6倍
【配当利回り】1.67%
【PER(単独)】14.7倍
【株式益回り】6.76%
【PBR(連結)】1.16倍
【ROE(連結)】8.10%
【PBR(単独)】1.17倍
【ROE(単独)】8.10%

【株主優待】

100株以上1年未満保有:クオカード500円分

100株以上1年以上保有:クオカード1,000円分

1,000株以上1年未満保有:クオカード1,500円分

1,000株以上1年以上保有:クオカード3,000円分

4. ビーアールホールディングス (1726)

ビーアールホールディングス
≪画像元:Br.Holdings

中国・関西地方を基盤とする橋を建設する会社です。

M&Aで関東や東北エリアへ拡大して全国の橋を建設しています。

個人的に橋が好きなこと、コロナ渦中に着実に増益増配していることから選びました。

【最低買付価格】5万8,000円

【PER(連結)】16.3倍
【配当利回り】1.70%
【PBR(連結)】3.32倍
【ROE(連結)】20.90%
【PBR(単独)】5.40倍
【ROE(単独)】9.40%

【株主優待】

100株以上1,000株未満1年以上保有:クオカード500円分

1,000株以上1年以上保有:クオカード3,000円分

ビーアールホールディングスは株主優待を受け取るための株保有期間が1年以上必要です。

そのため、前述のように株価が思うように値上がりしなかった際にも「1年以上保有するからいいわ」と保険になるのでぜひチェックしてみてください。(執筆者:元証券ウーマン 成瀬 なぎさ)