あなたの医療保険は入院した時に1日当たりいくらもらえるようになっているでしょうか。

「大黒柱やフリーランスのあなたは1万円?」

「会社員や主婦のあなたは5,000円?」

「日本は公的保障が充実しているから5,000円?」

「高額療養費があるから3,000円?」

巷にはさまざまな考え方が溢れており、何を基準に決めたらよいのかと迷ってはいませんか。

正しくは、万人に対して「最もよい医療保険はこれ!」という正解がないのが実情です。

あなたの考え方や世帯年収、職業や属性(会社員、自営、経営者、主婦等)に合った商品と保障設定が重要だと考えます。

医療保険の日額を決める基準の参考になればと思い、高額療養費制度の3つリスクについて触れたいと思います。

高額療養費の3つの「落とし穴」

「高額療養費制度」 の3つの「落とし穴」

高額療養費制度とは、健康保険適用の治療費に関して、月ごとの医療費に限度額が適用される制度のことで、年齢や年収によってその限度額は変わります

年齢や年収によって限度額が変わる

※上記は70歳未満の方(平成27年1月改正)

70歳以上の方は平成30年8月に改正されましたので、「高額療養費制度の見直しについて(概要)(pdf)」をご覧ください。

高額療養費の「落とし穴」は次の3つです。

1. 高額療養費の対象外に注意(保険外診療・食事代・差額ベッド代)

2. 月をまたいだ医療費は対象外(対象は1か月ごと)

3. 複数の医療機関にかかったもので2万1,000円以下のものは対象外(70歳未満のみ)

それぞれについて、以降で解説します。

1. 高額療養費の対象外

高額療養費の対象外のものについて見ていきましょう。

【保険外診療】

保険外診療は、がん治療で有名な重粒子線(前立腺・頭頸部・骨軟部以外)や陽子線などの先進医療や、厚生労働省未承認の治療方法や薬を使用した自由診療や混合診療などです。

【食事代】

次のようなスピード感で値上げが続いており、今後も物価の変動や食材料費、調理費、人件費や消費増税等の影響を受けて値上がりしていく可能性は十分にあります。

~平成28年3月:1食260円(1日780円)

平成28年4月~:1食360円(1日1,080円)

平成30年4月~:1食460円(1日1,380円)

※上記は一般所得者区分

【差額ベッド代】

次の4つの条件で差額ベッド代がかかってきます。

1人用の個室以外であってもかかってくるので勘違いしないよう注意が必要です。

(1) 病室の病床数が4床以下

(2) 病室の面積が1人あたり6.4平方メートル以上

(3) ベッドごとにプライバシーを確保するための設備がある

(4) 個人用の私物収納設備や照明、机、椅子がある

【差額ベッド代の金額】

部屋の病床数によって異なり、人数が少ない方が高額です。

また、金額は病院によって異なり、実際の差額ベッド代の1日あたりの平均金額は次の表の通りです。

差額ベッド代の1日あたりの平均金額

小倉記念病院の特別室は「予約時に要相談」となっていて金額が掲載されていませんが、芸能人や政治家、有名企業の経営者などが利用する特別室などがある病院では1日30万円以上する個室もあるそうです。

まるで高級ホテルのスウィートルームのようです。

小倉記念病院の特別室
≪画像元:小倉記念病院

2. 月をまたいだ医療費は対象外

高額療養費はレセプト単位で計算されます。

また、1か月の初めから終わりまでで一定額を超えた場合に差額が支給される仕組みなので、月をまたいだ医療費は原則対象外ですので注意が必要です。

また、2010年4月から複数の診療科のレセプトが1本化されましたが、医科と歯科、入院と外来ではレセプトが分かれますので合算できません

3. 複数の医療機関にかかったもので2万1,000円以下のものは対象外

上記内容に加え、70歳未満の方は2万1,000円未満のレセプトは合算できませんので、複数の医療機関で治療を受ける場合にも注意が必要です。

また、夫婦共働きでそれぞれが勤務先の健康保険に加入している場合も、夫と妻の医療費の合算はできません

医療保険の「型」も確認

以上、高額療養費制度の3つの「落とし穴」を紹介いたしました。

あなたの医療保険の「日額」が気になった方は考えてみてください。

また、その際には、30日型、60日型、120日型などの「型」の確認も忘れないようにしてください。

おすすめは最低でも120日以上です。(執筆者:永島 隆)