終身雇用制度の崩壊やコロナ禍によって、ひとつの会社から得られる給与収入だけでは将来の生活に不安を感じる方も増えてきているのではないでしょうか。

そのような背景もあり、今後副業を始めるサラリーマンはますます増加していくことが想定されます。

その一方で勤務先が「副業禁止」と定めているケースも少なくないため、「会社にバレないように副業したい」というニーズも一層増えることが予想されます。

勤務先に隠れて副業をすることの是非についてはいったん置いておいて、副業をしていることが勤務先にバレてしまうのは大きく2つのケースに分けられます。

「副業を始めたいけど、どうしても会社に知られたくない」という方は、この2点をしっかりと理解して頂くことをお勧めいたします。

副業がバレる理由 その1:同僚などによるリーク

副業がバレる理由 その1:同僚などによるリーク

意外と侮れないのは、人づてに上司の耳に入ってしまうケースです。

副業収入が入ってくるようになるとついつい羽振りが良くなったり、飲み会の席で誰かに自慢がてら話したくなるのは人間の性です。

しかし他人からしてみると、純粋な嫉妬心や規則を破ってお金儲けをしていることに対する嫌悪感を持つ人も少なくないことでしょう。

仲の良い同僚にうっかり話してしまったが最後、巡り巡って上司の耳に入ってしまう、なんてことは決して珍しくはありません

勤務先が副業禁止か否かにかかわらず、副業していることを会社に知られたくないという方は、周囲に秘密をポロッと漏らしてしまわぬよう気をつけましょう。

副業がバレる理由 その2:給与水準に比べて住民税が高い場合

客観的に表れる数字から副業が発覚するケースも存在します。

具体的には、「勤務先での給与水準」と「給与天引きされる住民税の額」にアンマッチが生ずる場合を指します

例えば以下のようなケースです。

「勤務先での給与水準」と「給与天引きされる住民税の額」にアンマッチが生ずるケースを表した表

勤務先での給与水準の高いBさんの方が住民税も高くなることが一般的であるにもかかわらず、実際の住民税はAさんの方が高くなっています

勿論、個人の所得税や住民税を計算する上では、単純な給与収入だけではなく、

・ 家族構成や医療費

・ ふるさと納税の有無

などによって控除額も変動するため、年収と住民税額は必ずしも比例しません

しかし、このような年収と住民税のアンバランスを見ることによって、あなたの勤務先が「おやっ?」と疑問を抱くところから副業発覚のカウントダウンは始まります

ただし上述のとおり、単純な収入の大小だけでなく各々の控除額によっても税額が変動することから、お小遣い稼ぎ程度の副業であれば勤務先に発覚するリスクも当然小さくなることが予想されます。

住民税からバレないためのたったひとつの対策

住民税からバレないためのたったひとつの対策

給与天引きされる住民税によって副業が発覚する流れについてお話ししましたが、対策としては、

確定申告書にたった1か所チェックを入れる

です。

それは確定申告書の第二表における「住民税に関する事項」のうち、「給与・公的年金等に係る所得以外の所得に係る住民税の徴収方法」について、「自分で納付」を選択するだけです。

副業所得など給与以外の所得がある場合、その給与以外の所得にかかる住民税は、

・ 給与分の住民税と合算して給与天引きする方法(= 特別徴収)

・ 副業分の住民税のみ自分で納税する方法(= 普通徴収)

の2つの方法が存在します。

先ほどの確定申告書で「自分で納付」を選択することによって、副業分に対応する住民税のみ自分で納める方法に切り替えられます

これによって勤務先から徴収される住民税の額は給与に対応する税額のみとなるため、住民税から副業が発覚するリスクをなくせます

勤務先の規則を破って副業すべきか慎重な判断を

副業が発覚する理由についてお話ししましたが、勤務先の理解を得たうえで副業を行うに越したことはありません。

昨今の時代の流れに伴い、勤務先での本業に悪影響を及ぼすような副業でなければ、特例として認められるケースも増えていくのではないかと思われます。

「副業は禁止ではないけど周りに知られたくない」という方もいると思います。

本業と副業、それぞれにどのように向き合っていくのか、慎重にご判断してください。(執筆者:税理士 服部 大)