投資信託には、特定の指数に連動した値動きをする「インデックスファンド」とそれ以上の運用益を目指す「アクティブファンド」の大きく2種類があります。

そして、このうちの「インデックスファンド」に投資するのが資産運用のセオリーです。

直近の「インデックスファンド」と「アクティブファンド」の運用成績に関してはこちらの記事をご参照ください。

しかし、「アクティブファンド」の全てのパフォーマンスが悪いわけではありません。

「余裕資金がある」、「ある程度の投資経験を積んできて「インデックスファンド」以上の収益を狙った資産運用をしたい」と考えられる人もいます。

参考となるデータがありますので、そちらを紹介しながら「アクティブファンド」の選び方について記載します。

「アクティブファンド」選びの参考データ

資産運用には、リスクとリターンの関係性から効率のよいパフォーマンスを上げているかどうかを判断する指標として、シャープレシオというものがあります。

金融庁長官の直近の講演資料で用いられたデータの中に、シャープレシオから「アクティブファンド」を選ぶヒントになるデータがありました。

具体的には、日米資産運用会社が運用する「アクティブファンド」の数とこのシャープレシオとを比較したデータです。

このデータを見ると、日本の場合はファンド数が少ない資産運用会社の「アクティブファンド」とファンド数の多い資産運用会社の「アクティブファンド」の相互のパフォーマンスを比較すると、全体的に前者がより優れていることがわかります。

日米資産運用会社のアクティブファンドの数とパフォーマンス
≪画像元:金融庁「アフターコロナ時代の金融(pdf)」≫

データから分かること

この「ファンド数が少ない資産運用会社」とは、投資信託の販売を基本的には運用会社自ら行っているいわゆる独立系の資産運用会社です。

一般的に独立系資産運用会社のほうが、ファンドに関する情報提供を積極的に行っています

ホームページを確認すると、運用担当者にどのようなメンバーがいるのか、また、ファンド自体どういう方針で運用しているのかが丁寧に書かれている独立系資産運用会社もあります。

金融庁長官の講演でも「独立系等資産運用会社が運用哲学や理念を徹底して、良好なパフォーマンスを実現している」という趣旨の発言がある一方で、大手の資産運用会社の業務運営について苦言が呈されています。

こういったデータから、

投資信託を独立系資産運用会社から選択する

という選び方も一定の合理性があると言えます。

「アクティブファンド」選びの注意点

もちろん、これは1つの視点であって、投資信託を選ぶ万能な方法というわけではありません。

独立系資産運用会社のファンドを選択したり、運用を実践していくうえではいくつの注意点があります。

注意点1. その独立系資産運用会社の方針

投資哲学にこだわった資産運用を実践しているのであれば、その方針がご自身にマッチするかどうかを調べなくてはいけません

もし、その方針に共感できない部分があれば、運用商品としての選択を見合わせたほうがよいことでしょう。

注意点2. 小規模で運営されているリスク

独立系資産運用は小規模で運営されている

一方で投資哲学に共感できたとしても、独立系資産運用は小規模で運営されているがゆえのリスクがあるため、その点についても気をつける必要があります。

具体的には、運用担当者の変更です。

個々の社員が転籍したり、何かしらの事情で業務を行えなくなった際に、今までと同じ投資哲学や方針に基いて運用を継続できるかどうかは未知数です。

また、その投資哲学に基いた運用が継続されているかのチェックも必要です。

独立系資産運用の商品の中には、人気が出たため運用額が短期間で急増しているものもあり、そこからファンドに組み込む銘柄選定に影響が及ぶこともあります。

企業でもベンチャー企業は短期間でよくも悪くも見違えるように変化するケースがありますが、比較的小規模の独立系資産運用会社やその運用する商品についても同じことが言えます

また、独立系資産運用会社で運用されるファンドは「アクティブファンド」が大半であり、「インデックスファンド」よりも高コストになる傾向がある点は大手運用会社と異なりません。

そのコストに見合った価値があるファンドなのかどうかをご自身で見極める必要があります。

独立系資産運用会社のホームページを要チェック

「アクティブファンド」選びは「インデックスファンド」選びよりも難易度が高いと言えます。

それは、数値以外の要素の見極めもポイントになるからです。

しかしながら、独立系資産運用会社の個々の会社のホームページ等をチェックするとさまざまな情報を得られます。

証券会社のホームページからは得られない情報もありますので、ご興味のある方はさまざまな運用会社のホームページもチェックしてみてください。(執筆者:元証券会社勤務 佐藤 彰)