小説を書いて収入を得る場合、ひと昔前までは本を出版するしかありませんでした。
しかし自費出版はコストが高く、出版社に持ち込んだとしてもほとんど取り扱ってもらえないなど、出版自体ハードルが高い。
とはいえ、最近はブログやホームページを個人で作成できる時代。
ご自身の文章・世界観を簡単に届けられるようになりました。
近年では収益を得られる小説投稿サイトが登場し、収入を得ることも可能です。
今回は、今すぐ始められる小説の収益化について解説します。

読者からの反響が収益になる「投げ銭型の小説サイト」
「投げ銭型の小説サイト」では、読者からのリアクションが多いほど収益を得られます。
投稿した小説を読んだ読者がポイントやアイテムをプレゼントできる仕組みで、投稿者は受け取ったポイントやプレゼントを換金することで収益化が可能です。
代表的な「投げ銭型の小説サイト」を紹介します。
1.「ノベルアップ+」

画像元:HOBBY JAPAN
スタンプや応援ポイントなど読者からの反応が得やすく、投稿のモチベーションを保ちやすいサイトが「ノベルアップ+」です。
「ノベルアップ+」は投稿されている小説にスタンプで気軽に感想を伝えられる仕組みで、読者から反応をもらいやすいのが特徴となっています。
またノベルアップ+ではスタンプやコメントとともに、2種類のポイントを贈ることが可能です。

画像元:HOBBY JAPAN
・ 応援ポイント
・ ノベラポイント(貢献ポイント)
応援ポイントは毎日のログインでプレゼントされる無料のポイントで、ノベラポイントは有料のポイントです。
読者から贈られたノベラポイントは、投稿者のポイント口座に「貢献ポイント」としてカウントされます。
貢献ポイントは約6割程度のレートで換金ができ、1,000ポイントで約600円相当の収益になる計算
筆者も「ノベルアップ+」に小説を投稿していますが、他の投稿サイトと比べて反応が多く、モチベーションアップになっています。
2.「note」
情報発信のプラットホームとしてクリエイターの発信ツールになっている「note」でも、投稿した小説を投げ銭形式で収益化できます。
・ 読者に任意でサポートしてもらう
SNSやブログで多くのフォロワーを抱えているなどの影響力がない限り、いきなり有料の小説を読んでもらうのは難しいでしょう。
従ってnoteで小説を収益化する際は、実質的な投げ銭形式である「クリエイターサポート機能」の利用が現実的です。

画像元:note
noteでは任意の金額でクリエイターをサポートでき、支援料として読者からの投げ銭を受け取れます。
クリエイターサポート機能はデフォルトでオンになっており、何も設定していなくても投げ銭してもらうことが可能です。
投げ銭型よりも稼ぎやすい「広告収入型の小説サイト」
「広告収入型の小説サイト」は、投げ銭型の小説投稿サイトよりも収入を得やすいです。
投げ銭型の小説投稿サイトでは、読者が身銭を切って作者に投げ銭をする必要があります。
従って、小説が読まれただけでは収益を得られないのです。
しかし「広告収入型の小説サイト」なら、小説のアクセス数に合わせて誰でも収益を得られます。
ここでは、初心者でも小説を収益化しやすい「広告収入型の小説投稿サイト」をいくつかご紹介しましょう。
1.「カクヨム」

画像元:カクヨム
大手出版社の角川書店が運営する「カクヨム」では、投稿した小説を収益化できる「カクヨムロイヤリティプログラム」が提供されています。

画像元:カクヨム
「カクヨムロイヤリティプログラム」は、投稿された小説のPV数(アクセス数)に応じて「カクヨムリワード」を獲得できる仕組みです。
「カクヨムリワード」は月間のカクヨムの広告売上に応じて変動する換算レートで換金でき、2019年10月の例を挙げると1PVあたり0.12円で還元できます。
カクヨムに投稿されている作品の中には、月間PV数が10万・100万を獲得しているものも多いです。
小説を投稿して月間10万オーバーの広告収入を得られる可能性があるのは、夢がありますよね。
2.「アルファポリス」

画像元:AlphaPolis
小説の投稿やPV数(アクセス数)に応じて投稿インセンティブをもらえる小説投稿サイトが「アルファポリス」です。
アルファポリスに投稿した小説には、作品のPV数などに応じて「24h.ポイント」が付与されます。
「24h.ポイント」はアルファポリスの広告収入をベースとしていて、スコアとして作者に還元される仕組みです。
・ アルファコイン
・ドットマネー
・ 楽天銀行かんたん振込
アルファポリスでは月間20万~30万スコアを獲得している方も少なくありません。
そのため人気作品を輩出できれば、小説で得た収益で生活することも不可能ではありませんね。
参照:アルファポリス
番外編:電子書籍の出版なら「パブフル」
書きものが得意であれば、必ずしもサイト掲載にこだわる必要はありません。
例えば電子書籍で出版するのも、1つの手と言えるでしょう。

画像元:電子書籍出版パブフル
電子書籍の出版を考えている方は、Amazonが運営するKindleの電子書籍化代行サービスであるパブフルがおすすめです。
・こだわり出版プラン:29,800円
・PODプラン:20,000円
電子書籍が購入された場合の印税は100%(KDPセレクト登録した場合は35%or70%)で、投げ銭や広告よりも収益率が高いです。
そのためある程度の人気・知名度を集められるなら、パブフルのほうが収益の最大化が狙えるでしょう。
小説を書いて稼ぐなら、パブフルを活用して電子書籍の出版まで目指してみるのもいいかもしれません。
自身の経歴を紹介するうえでも、「本を出版した経験がある」と肩書きがあれば分かりやすいです。
小説を収益化する際の注意点
不正な方法でPV稼ぎやランキング操作をすると、アカウントが削除されてしまう可能性があるので注意が必要です。
たとえば、複数アカウントでの自作自演や対価を払ってレビューを依頼するという方法があげられます。
実際に小説を読まれた方のレビューは、他の読者のレビュー投稿を誘発する、読む前の参考にするといったアクションにつながるはずです。
そうなると、レビュー数の多い作品=優良な作品というイメージが生まれ、相対的にPV数が増える傾向にあります。
自作自演や対価を払ってレビューの依頼は、上記の好循環を意図的に作り出してしまうのです。
各投稿サイトではそうした不正に対する対処を進めています。
小細工でアクセス数をアップすることを考えるよりは、正攻法で読まれる作品に力を注ぐほうが誠実かつ効果的ですね。
小説は十分に副業になる
自分が書いた小説は、「投げ銭型」・「広告収入型」の2つの方法で収益化できます。
また、各小説投稿サイトでは複数サイトでの重複投稿が禁止されていませんので、1つの作品を「投げ銭型」・「広告収入型」それぞれのサイトに投稿可能です。
小説投稿サイトでは月間10万円以上の収益を上げられている方がいる以上、自分の小説を収益化させるのも夢ではないでしょう。
小説で人気を集められるようになれば「パブフル」を用いて電子書籍を出版し、収益を最大化してもいいかもしれません。
小説で収益化を図るために投稿サイトや出版代行サイトを活用してみてください。