ステイホームやリモートワークが続いている影響で、持ち家の購入を考える傾向が増えてきたといいます。

持ち家を購入する際には、払わなければならない税金や手続きにまつわる諸費用が多くあります。

そのなかのひとつが不動産取得税です。

しかし筆者は手続きを踏むことで、この不動産取得税がかなり安くなりました。

体験談をお教えします。

不動産取得税はきちんと手続きして大幅軽減

不動産取得税とは

昨年末にマイホームを購入しました。

マイホームを購入する時には新築でも中古でも、土地や建物の費用だけでなく、さまざまな税金やいわゆる諸費用、家具家電の新規購入費などが必要です。

何かと物入りなだけに、それぞれ少しでも安くなればありがたいものです。

不動産取得税とは、土地や建物を取得した時にかかる税金です。

土地と建物を購入した場合は、土地と建物両方に不動産取得税が発生します。

地方税のため、土地の購入後、あるいは新居への入居後に住んでいる各都道府県から納税通知書が送られてきます。

なお、売買に限らず贈与・新築・増改築・交換などで不動産を取得したときも課税されます。ただし、相続で取得したときだけ、不動産取得税はかかりません。

不動産取得税の税率・計算式

不動産取得税の税率は原則、4%です。そして、不動産取得税は土地・建物ともに、次のように計算します。

土地・建物の税額=課税標準額×4%

なお、この課税標準額は固定資産税評価額が用いられます。

評価額は購入額や建築工事費ではない

この時確認したいのは、課税標準額、あるいは評価額というのは土地の購入額(販売額)や建築工事費ではないことです。

固定資産課税台帳に登録されている価格(固定資産税評価額)が該当します。

なお、新築建物の場合は固定資産評価基準をもとに課税標準を出しています。

固定資産税評価額と似ていますが、厳密には異なります。不動産取得税で用いる新築建物の課税標準は、経年減点補正を用いません。

どちらも基本的に購入後、正式に所有者になった後ではないと閲覧できません。

購入前に知りたいという人は、不動産屋や建築会社に確認しましょう。

もちろん課税標準額によりますが、土地や家は大きな買い物です。だけにたとえ3%でもばかにできない金額になってしまいます。

4,000万円で土地と建物を買った時、50万円近い金額になることもあります。

2024年3月31日までの軽減措置

不動産取得税の税率と計算式の原則は上記の通りです。ただし、2024年3月31日まで次のような軽減措置が設けられています。

軽減措置1:宅地の課税標準額は「固定資産税評価額×1/2」

宅地とは自宅や自社ビル、店舗などの建物の敷地のことです。宅地だと課税標準額が「固定資産税評価額×1/2」になります。

つまり、宅地の不動産取得税の計算は「固定資産税評価額×1/2×税率」で計算するわけです。

軽減措置2:土地と建物(住宅)税率が4%→3%に

取得した不動産が土地か住宅用建物だと、税率が4%から3%に軽減されます。

以上をまとめると、2024年3月31日までの不動産取得税の計算式は次のようになるわけです。

【土地(宅地以外)、家屋(住宅)】

課税標準額(固定資産税評価額)×3%

【宅地】

課税標準額(固定資産税評価額×1/2)×3%

宅地:評価額 × 1/2 × 3%

住宅:評価額 × 3%

【家屋(非住宅)】

課税標準額(固定資産税評価額)×4%

評価額は購入費や建築費ではない

自宅購入だとさらに税額軽減に!筆者が体験した「中古住宅」での節税パターンを解説

この不動産取得税は、一定の条件に合った自宅を建てたり、購入したりすると、さらに税額が軽減されます。

ただし、自分で手続きをしなければ適用されません。

黙っていると高めの税金を払わなくてはなりません。

筆者が経験!「中古住宅と敷地を購入したときの不動産取得税の軽減」

では、ここから筆者が経験した不動産取得税の軽減の内容をご紹介します。

こちらは「中古住宅と敷地を購入したときの税額軽減」です。税額計算や条件は建物・敷地ごとに次のようになります。

【建物】
●税額計算
不動産取得税=(固定資産税評価額-控除額)×3%
この控除額は新築年に応じて控除額が段階的に定められています。
1997年4月1日以降に建てられた建物であれば1,200万円の控除です。

●条件
・ 床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下
・ 取得者の居住用、またはセカンドハウス用の住宅
・ 1982月1月1日以降に建築されたもの、または新耐震基準に適合していることが証明されたもの

【土地】
●税額計算
不動産取得税=(固定資産税評価額×1/2×3%)-控除額(下記(1)か(2)のいずれか多い金額)
(1) 4万5000円
(2) 土地1平方メートル当たりの価格 × 1/2 × 住宅の床面積の2倍(200平方メートルが限度)× 税率(3%)

●条件
・上物である建物が既述の条件にあてはまること
・先に土地を取得したなら、1年以内に上物の建物を取得すること
・土地を借りたりして上物の建物を先に取得したのなら、1年以内に敷地を取得すること

新築の自宅不動産の取得でも税額軽減がある

この他、「新築住宅と敷地を取得した時の税額軽減」があります。

新築住宅での控除額は1200万円ですが、新築した家が認定長期優良住宅なら控除額は1300万円に増えます。

また、新築住宅の敷地の不動産取得税も軽減されます。税額計算は中古住宅と同じです。

ただし、新築の場合は、上記の要件を満たす建物を土地取得から3年以内に新築、あるいは建物の建築が先行している場合は1年以内に土地を取得すると軽減が受けられますいった条件が求められます。

わからなければ自治体の税事務所へ

はっきり言ってわかりづらいです。

筆者もまったく分からず、途方にくれました。

そこで手元に登記書類や建築図面を用意して、地方自治体の役所に電話をしました。

すると丁寧に手続き方法を教えてくれて、無事に軽減措置が適用されました。

最終的な税額は1万円強で済みました。

筆者の知り合いは書類を持って地方自治体の役所に行ったそうです。

それでもその場で書類を記入して、軽減措置が適用できたとのことでした。

状況にもよりますが、直接地方自治体の役所に行って話を聞くのも一手です。

動けば税金が安くなるかも、まずは問い合わせ

もう払ってしまったという人も、5年間はさかのぼって還付を受けられる可能性があります。

また、ここで紹介した税金の計算式は地方自治体によって異なるケースがあります。

いずれにせよ不動産取得税は自分で手続きを勧めなければ軽減措置が適用されないものです。

自分が不動産取得税の軽減措置が受けられるのかどうかは、不動産会社や建築会社、お住まいの地域の都道府県あるいは市区町村の役所窓口にご確認ください。(執筆者:金子 ゆかり 税務監修:税理士 鈴木まゆ子