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「つみたてNISA」が向く人、向かない人 10年以上先のための投資について

投資 投資信託
「つみたてNISA」が向く人、向かない人 10年以上先のための投資について
「つみたてNISAって最近よく聞くけど、実際どんな人が向いているのかな」

「とにかく始めたらお金が増えるのかな」

「投資のことは全くわからないけど、こんな私でも大丈夫なのかな」

初心者でも始めやすい投資として「つみたてNISA」が大きくクローズアップされています。

確かに私も投資初心者がまず始めるべきものとして「つみたてNISA」をお勧めすることには強く同意します。

つみたてNISAに向く人、向かない人

盲信は禁物

お勧めはしますが注意点もあります。

どんな制度、手法でも万全なものはありません。

よく聞く制度だからといって盲信したら損してしまうかもしれません。

「つみたてNISA」はあくまでも長期投資です。

10年以上先のお金を増やすための制度だと考えてください。

来年、再来年に使うお金を「つみたてNISA」に回すことはお勧めできません

「つみたてNISA」とは

あなたとNISA金融庁
≪画像元:金融庁

そもそも「つみたてNISA」とはどんな制度なのでしょうか。

簡単に制度の概要について解説したいと思います。

「つみたてNISA」は投資です。

つまりお金を運用するための制度ですが、基本的に運用で得た利益には税金がかかります

株式投資や不動産投資、最近はやりの仮想通貨にも利益が出た場合は税金がかかりますし、あまり知られていませんが銀行預金にもしっかり税金がかかっています。

得た利益が丸々自分のものになるということはありません。

働いて得る給与にも税金がかかるように、投資で得た利益にもしっかりと税金がかかるということです。

「つみたてNISA」はこの税金がかからない制度、投資で得た利益が丸々自分のものになるという非常に優れた制度です。

ですが無制限で税金がかからないわけではありません。

投資金額:年額40万円まで

投資期間:最長20年間

こういった投資期間及び金額に制限があります.

この期間や金額を超える分については他の投資商品同様利益に対して税金がかかります。

わかりやすく言い換えるなら

「毎月3万3,000円までの積立投資で、最長20年間は利益が出ても税金はかからない」

となります。

この「つみたてNISA」で投資することができる商品は「金融庁が認めた優良投資信託のみ」です。

銀行に預金するよりリターンが見込める

投資商品の目利きに慣れていない初心者でも、いわゆる「ぼったくりファンド」を購入してしまうリスクが非常に低い点も人気の1つです。

毎月の銀行貯金の一部をこの「つみたてNISA」に回すことによって、全額銀行に預金していた場合よりも将来のリターンを期待することができるので話題となっています。

ですがこの「つみたてNISA」、どんな人でも向いているわけではありません

投資期間が長いのがポイント

投資期間が長いのがポイント

投資期間が20年というのがポイントです。

つまり、数年後の資金準備のための制度ではないということです。

10年以上先のお金の準備のために使う制度

先ほども解説しましたが、「つみたてNISA」で購入できる投資商品は投資信託です。

投資信託にもたくさんの種類がありますが、どの金融商品に投資するかによって「株式投資信託」や「債券投資信託」、「不動産投資信託」またはそれらを寄せ集めた「バランス型投資信託」など複数の種類に分かれます。

株式投資信託を例にすると、たとえ値上がりしても個別株式投資であるような「半年で資産が2倍、3倍になった」なんてことはありません

ある会社の株価が例え2倍、3倍になったとしても投資信託の値動きはなだらかです。

なぜならたくさんの会社の株を買っているのが投資信託だからです。

一社の株価が大きく変動しても他の会社の株も購入しているのでその影響は限定的です。

値下がりの時も同様、ある会社の株価が半額になってしまっても株式投資信託の価値が半額になるわけではありません

つまり短期間での爆益もなければ爆損もありません。

1日で大きく変動するわけではない

基本的に投資信託の価値の動きは市場に連動し、ゆっくり動きます。

例えば日経平均株価が上昇基調の時は日本株式投資信託もなだらかに上昇していきます。

逆に下落基調の際はなだらかに下降していきます。

ポイントはこの動きが1日で大きく変動するわけではないということです。

数年間かけて上昇するときもあれば数年間かけて下落していくこともあります。

そしてこの値動きは誰にもわかりません。

投資期間が短期であるほどマイナスの影響

3年後の子どもの大学入学資金準備のために「つみたてNISA」を活用した場合、3年後が上昇基調であれば何の問題もありませんが、逆に下落基調だった場合は投資元本よりもマイナスで現金化しないといけない危険性が出てきます。

投資期間が短期であればあるほどマイナスの影響は強く受けます

これを解決するのが長期間における積立投資です。

先進国の株式に投資する外国株式投資信託を例にするなら、5年以内の投資期間だとマイナスで終わってしまうパターンもあります。

10年以上の長期にわたって投資を継続していた場合はほぼ全員がプラスで終わっているという検証結果もあるくらい、期間が決め手です。

10年以上の長期にわたって株価が下落し続けたことはなかったことが理由です。

もちろんこれは過去のこと、未来のことは誰にもわかりません。

ですがこれからも上昇、下落を繰り返し、結果的になだらかに上昇していくと考えられているのが先進国を中心とした世界株式です。

理論の全てを理解するのはとても難しいですが、

「長期になればなるほど利益が見込める」

「投資期間が長いほど一時的なマイナスの影響が小さくなる」

と考えていただければ結構です。

「10年以上の長期投資を視野に、始めたら値動きに一喜一憂する事なく継続する」

これが「つみたてNISA」を活用する際の鉄則です。

数年以内のお金は銀行貯金で準備

ここ数年、日本株も外国株も上昇基調が続いています。

数年前から株式投資信託を購入している人でマイナスになっている人を探すのが難しいくらいほぼ全ての人が利益が出ているはずです。

「つみたてNISAを始めたけど、すぐに利益が出るから絶対やった方が良いよ」

「銀行だと全く増えないのにつみたてNISAを始めたらみるみるお金が増える」

なんて話、聞いたことある方も多いのではないでしょうか。

ですがこれは最近の市場が好調だからです。

この好調がこれからもずっと続くとは限りません

極端な話、「来年から数年間にわたって株価が下がり続ける」なんてことが絶対に起こらないとも限りません。

上がっている時ほど盲信してしまうものです。

あくまでも「つみたてNISA」は10年以上の長期で考え、数年以内に必要な資金については銀行貯金でリスクなく準備することをお勧めします。

目的別に使い分けよう

賢く将来の資金を準備するためにも目的別に使い分けることが大事です。

10年以上の投資期間を経ることにより、安定的なリターンを期待できるのが「つみたてNISA」です。

利益を出すために大切なことは投資の知識や、どの投資信託を購入するかではありません。

どれだけ長い期間投資を続けることができるかです。

難しい知識は一切必要ありません。

「つみたてNISA」を賢く活用することで将来の資金準備が楽になることは間違いありません。

長期投資を前提にこの制度をフル活用されることをお勧めします。(執筆者:FP歴10年 冨岡 光)

《冨岡 光》
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冨岡 光

執筆者:FP技能士2級、証券外務員1種 冨岡 光 冨岡 光

FP歴10年。保険、投資信託、住宅ローンを専門に扱っております。趣味は株式投資と読書、家族との時間。数々のお客様をコンサルティングさせていただいた経験を活かしながら、「皆様の疑問にわかり易くお答えする」をモットーに活動しております。 <保有資格>FP技能士2級、証券外務員1種、MDRT4年連続入賞 寄稿者にメッセージを送る

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