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【年金の繰り下げ受給】申出時の年齢と増額率一覧 現状と2022年改正後の各ケース

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【年金の繰り下げ受給】申出時の年齢と増額率一覧 現状と2022年改正後の各ケース

日本に住んでいる20歳から60歳未満のすべての方は、国民年金に加入する必要があります。

国民年金の給付の中で老齢に伴う年金のことを、老齢基礎年金といいます。

老齢基礎年金は、原則65歳になった時に国民年金保険料を一定期間納付した方が受給できる年金です。

老齢基礎年金の受給額は、20歳から60歳までの40年間すべて国民年金の保険料を納付した場合に満額(令和3年度 年額78万900円)を受給できます。

この原則65歳から受給できる老齢基礎年金を請求せずに、66歳以降70歳までの間に繰り下げて請求できます。

そして老齢基礎年金を繰り下げ請求することにより、年金額を増やせるのです。

今回は、年金額を増やしたい方の国民年金の繰り下げ受給について詳しく解説していきます。

繰り下げ受給の年齢と増額率一覧

現状の老齢基礎年金の繰り下げ受給

昭和16年4月2日以後生まれの人の繰り下げ受給は、65歳に達した月から繰り下げ申出月の前月までの月単位での増額率に応じた年金額の増額が行われます。

増減率は以下の計算式で算出され、年金額の増額率は生涯変わることはありません

増額率 =(65歳に達した月から繰り下げ申出月の前月までの月数)× 0.007

繰り下げ申出時の年齢と増額率

繰り下げ申出時の年齢と増額率は以下です。

申出時の年齢増額率
66歳0ヵ月~6611ヵ月8.4%~16.1%
67歳0ヵ月~6711ヵ月16.8%~24.5%
68歳0ヵ月~6811ヵ月25.2%~32.9%
69歳0ヵ月~6911ヵ月33.6%~41.3%
70歳0ヵ月~42.0%

2022年予定の法改正による老齢基礎年金の繰り下げ受給

2022年4月から予定されている法改正により、公的年金の受給開始時期が70歳から75歳までに引き上げられます。

対象者は、2022年4月1日以降に70歳に到達する方(昭和27年4月2日以降に生まれ)です。

繰り下げ受給の要件変更

繰り下げ申出時の年齢と増額率

繰下げ申出時の年齢と増額率は以下です。

申出時の年齢増額率
70歳0ヵ月~7011ヵ月42.0%~49.7%
71歳0ヵ月~7111ヵ月50.4%~58.1%
72歳0ヵ月~7211ヵ月58.8%~66.5%
73歳0ヵ月~7311ヵ月67.2%~74.9%
74歳0ヵ月~7411ヵ月75.6%~83.3%
75歳0ヵ月~84.0%

繰り下げ受給の選択は慎重にしよう

このように老齢基礎年金を繰り下げ受給をすると、年金額を増やせます。

申出時の年齢を遅らせれば遅らせるほど増額率が上がるため、年金額は増えますのでお得のように見えます。

しかし年金額がいくら増えても、亡くなってしまったら老齢基礎年金は受給できません

死亡年齢は予測できず、誰にも生涯受け取れる年金額はわからないため、繰り下げ受給の判断はとても難しいのです。

また、繰り下げる間は年金を受給できませんので、その間の収入等は十分考慮する必要があります。(執筆者:社会保険労務士、行政書士 小島 章彦)

《小島 章彦》
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小島 章彦

執筆者:社会保険労務士、行政書士 小島 章彦 小島 章彦

大学を卒業後、信用金庫に8年、システム開発の会社に約20年勤務。その傍ら、資格を生かした年金・労働・社会保険や、今まで携わってきた金融関係の記事を主にライティングしています。「分かりやすく理解していただく」をモットーに執筆しています。 【保有資格】社会保険労務士、行政書士、日商簿記3級 寄稿者にメッセージを送る

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