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積立投資と一括投資はどちらが正解か 初心者は積立、まとまった資金の投資は一括で

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積立投資と一括投資はどちらが正解か 初心者は積立、まとまった資金の投資は一括で

昨今のブームから投資を始められた方も多いと思います。

特に積立NISAやiDeCoといった非課税制度は大人気です。

「銀行に預けているだけだともったいないし投資を始めてみようかな。」

「自分にできる金額で始められるから手を出しやすいよね。」

「税金が取られないのは嬉しいよね。」

「教育資金や老後資金準備のためには長期積立が向いているってニュースでも言ってたし。」

人それぞれさまざまな理由で投資を始めているかと思います。

実際に始めてみてこういった事が気になる方もいるのではないでしょうか。

まとまった資金がある場合、それでも積立の方が良いのかな?

それもそのはず、積立投資を推奨する雑誌や書籍、ニュースは多々ありますが、一括投資について言及している情報はそれと比べて格段に少ないのが事実です。

今回は「積立投資と一括投資、どちらが正解か」について解説したいと思います。

積立投資と一括投資 どちらが正解か

投資初心者や余裕資金のない方は積立投資一択!

まず投資を始めたばかりの初心者については「投資に慣れる」という意味でも積立投資をおすすめします。

投資信託をはじめとした投資商品は日々、価格が変動します。

銀行預金額は放っておいても増えたり減ったりすることはありません。

何もしなければずっと同じ金額です。

微々たる利息が付くくらいでしょうか。

対して投資商品は日々価値が変動するため「昨日はちゃんと増えていたのに今日になったら逆に減っていた」なんてこともザラにあります。

まずはこの値動きに慣れることが大切です。

投資で大切なことは継続すること。

日々の値動きに一喜一憂しているととても心が保ちません。

「これくらいの値動きは想定の範囲内!」と自信を持っていえるくらい値動きに慣れる事が大切です。

また、この価格の変動幅は投資金額に左右されます。

つまり多くの金額を投資している場合、その分だけ日々の値動きの幅も大きくなるという事です。

投資金額10万円の場合、5%値下がりしても5,000円です。

ですが1,000万円投資している場合、同じ5%の下落でも50万円も値下がりしてしまうことになります。

この金額の差は初心者にとってはとても大きいものとなります。

コツコツと積立投資を経験しながら値動きに動じない心を育てる方が安定的に投資を続ける事ができるのではないでしょうか。

十分な余裕資金が準備できない方も積立投資から始めることをおすすめします

当たり前の話の様に聞こえますが、稀に借入金で一括投資を試みる方がいるのも事実です。

特に米国株式が好調な今のご時世「米国株で大きくプラスになった!」といった類の話は後を絶ちません。

多少借金してでも「大きく増やして返せば良い!」なんてとんでもない考えをしてしまう可能性もゼロではありません。

これは絶対やってはいけないことです。

相場の上昇はいつまででも続くわけではありません。

投資は余裕資金でやるもの

この前提は絶対に崩さず、コツコツと時間をかけて資産を育てていきましょう。

まとまった余裕資金のある方は一括投資も選択肢

基本的に最初は積立投資から始めることをおすすめしますが、投資に慣れてきたいわゆる中級者の方や自身で相場感をある程度掴める上級者、はたまた十分な余裕資金のある方は一括投資を視野に入れても良いでしょう。

積立投資と一括投資とでは投資効率が格段に違います

手元に1,000万円の余裕資金があるとして、毎月5万円の積立投資をすると全資金を投資し切るまで16年以上の時間がかかります。

確かにとても安全な投資手法ではありますが、投資に回っていない待機資金が多すぎるのもこれまたリスクです。

失った時間は元には戻りません。

それであれば相場の状況次第ですが

・ 毎月の積立金額を5万円ではなく10万円にする

・ 半分の500万円を一括投資し、残り500万円分は積立にする

・ 毎月の余剰資金もあるから思い切って1,000万円を一括投資し、月の余剰金で積立もする

などある程度まとまった資金での投資を検討するのも有効な選択肢です。

前述した様に投資金額によって損失額も変わりますが、もちろん利益額も変わります。

投資金額1,000万円で5%値上がりすると50万円の利益が出るわけです。

10%値上がりすれば100万円です。

積立投資でここまでの利益を出そうとするとかなりの期間積立しないと達成できない金額となります。

もちろん値下がりしても動じない精神力と、長期的に使わない余裕資金であることが大前提ではありますが「投資効率が上がる一括投資も有効な選択肢」といえるのではないでしょうか。

投資効率が上がる 一括投資も 有効な選択肢

非課税枠はあくまでも目安!余裕があるなら枠を超えた投資も!

一括投資をするとどうしても非課税枠を超えてしまいます。

特に積立NISAやiDeCoは積立を前提とした制度なので基本的に一括投資はできません。

枠の多い一般NISAでも年間120万円まで(2024年以降は制度改正により年間102万円まで)が非課税で一括投資できる上限金額となります。

これ以上の金額を投資すると利益が出た場合約20%の税金がかかることとなります。

ですが税金がかかるのはあくまでも利益額に対してです。

1,000万円投資して500万円の利益が出たとします。

約20%の税金がかかるのは利益分の500万円に対してです。

この場合、税金として徴収されるのは500万円の約20%、つまり100万円です。

400万円は利益としてしっかりと手元に残ります。

決して「利益が出たけど税金がかかってマイナスになった!」なんてことはありません。

あくまでも利益の一部が徴収されるだけなので投資しない方が機会損失です。

非課税枠に抑えて投資する必要性はありません。

しっかりとした余剰資金があるなら非課税枠を超えて投資をするべきです。

投資に慣れるまでは積立投資、余裕資金の準備ができたら一括投資も!

日々の値動きに慣れるまでは積立投資で問題ありません。

投資に慣れてきた頃、もしくは十分な余裕資金の準備ができたら投資効率を上げることも視野に入れて良いでしょう。

しつこいようですが一括投資は積立投資よりもリスクは高くなります。

場合によっては数年間塩漬けになる覚悟を持つ必要もあるでしょう。

ですが投資効率が上がる分、価格が上昇した時の利益額が大きくなるのも事実です。

「投資=積立」

という一辺倒の考えだけでなく、場合によってはアクティブな投資プランを実践してみるのも一つの選択肢だと考えます。(執筆者:FP技能士2級、証券外務員1種 冨岡 光)

《冨岡 光》
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執筆者:FP技能士2級、証券外務員1種 冨岡 光 冨岡 光

FP歴10年。保険、投資信託、住宅ローンを専門に扱っております。趣味は株式投資と読書、家族との時間。数々のお客様をコンサルティングさせていただいた経験を活かしながら、「皆様の疑問にわかり易くお答えする」をモットーに活動しております。 <保有資格>FP技能士2級、証券外務員1種、MDRT4年連続入賞 寄稿者にメッセージを送る

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