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米国株はこれからも安泰か? 現在抱えるリスクと、過去の暴落を分析

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米国株はこれからも安泰か? 現在抱えるリスクと、過去の暴落を分析

投資初心者から上級者まで人気の米国株。

岸田政権に変わって軟調な日本株に対して、今でも絶好調です。

米国株の中でも人気の「S&P500」については最高値更新真っ最中です。

日本と違いオミクロン株が猛威を振るう米国ですが、そんなのどこ吹く風。

株式相場はとても好調です。

名実ともに大人気の投資先である米国株ですが、今後もこの流れは継続するのでしょうか。

2022年からは米国株も軟調な動きになるという見方をする専門家も多くいます。

今回は米国株が抱える暴落懸念について解説したいと思います。

米国株を主軸として資産形成を図ることに異論はありません。

ですが、盲信は良くないことです。

これまでの好調相場がこれからも続くはずと盲信するのと、迫り来るリスクを「実際に起こり得ること」としてしっかり把握しておくのとでは、いざ本当に下落相場が来てしまった場合の対処に雲泥の差が出ます。

特にちまたで大人気、誰しもが「米国株一択!」となっている時こそ、冷静に分析できる力が大切です。

米国株の行方

米国経済はリセッションリスクが高まっている

リセッションとは「景気後退」を指します

これまでは順調に成長してきた米国経済ですが、近年リセッション入りするリスク要因が複数出てきています。

特に景気に敏感な小型株が下落基調で、多くの投資家が将来のリセッション入りに対して身構えている兆候が見受けられます。

一時的な下落なのか、もしくは本格的な下落相場の到来を表しているのか、とても気になるところです。

本格的な下落相場に入るといよいよ景気後退局面、さすがの米国株も軟調な相場となるでしょう。

特に2010年代以降の米国株の伸びは大きいものがあります。

一度下落局面に入ると大きく調整し、暴落すると指摘する声も多数聞こえます。

対して数か月で回復した「コロナショック」のように暴落は一時的とする見方が多いのも事実です。

どちらに動くにせよ、その可能性を認識しておくことはとても大切だと考えます。

米国株が抱える暴落リスクについて解説したいと思います。

米国経済

インフレが加速

インフレとはインフレーションの略で、物価上昇のことを指します。

物価が上昇すると物の値段が上がるので、一般的に消費は落ち込むこととなります。

消費が落ち込むと物が売れなくなるので企業の業績も悪化し、ひいては賃金にも影響を与えるとされています。

ですが、これは急激なインフレの場合の話です。

ゆるやかなインフレはむしろ、経済成長には欠かせないものとして歓迎されています。

2%程度の物価上昇は企業の利益を導き、賃金上昇、消費活性化、など経済成長に欠かせないさまざまなプラスの要因を生むとされています。

実際に先進諸国は毎年2%程度のインフレ目標を掲げているのも事実です。

ですが現在の米国で進んでいるインフレは、6%を超える急激なものです。

これはあまりよろしくありません

原因の1つとして挙げられるのが、新型コロナウイルスによるロックダウンがあります。

この経済活動の抑制がサプライチェーンの根詰まりを引き起こし、物価が急騰しています。

言い換えると物流などの供給網の一部がひっ迫し、生産や配送が追いついていない状況です。

工場や物流の稼働が停止することにより、欲しい人のところに欲しいものが届かない現象が起きています。

個人消費は回復傾向にあるものの、供給がそこに追いついていないので自然と物の値段は上がってしまいます。

自動車価格の急騰や半導体不足といったニュースは、日本でも大々的に報道されています。

耳にされた方も多いのではないでしょうか。

また、このインフレは米国だけのものではありません。

自給自足ができず、多くの物を輸入に頼っている日本においても大きな影響を及ぼす可能性が指摘されています。

最近でも、身近な食料品の値上げが多々報道されています。

2022年には、日本においてもインフレが大きな影響を与えるかもしれません。

テーパリング開始と利上げ

テーパリングとは、政府による量的緩和、資産買入の動きを縮小することをいいます。

新型コロナの影響による経済の打撃を回避するために、米国政府はさまざまな規制緩和や資産の買い入れを行い、お金を市場に供給してきました。

米国だけの話ではなく、世界中で現金給付などが行われ、金利も引き下げられてきました。

量的緩和

コロナ禍においても株価が上昇し続けた要因に、この政府による資金供給(マネーサプライの膨張)があります。

余ったお金は自然と株や不動産などの資産に向けられるので、それが株価を押し上げた要因とされています。

ですがテーパリングが行われると、これまでとは違い、お金が市場にあふれなくなります。

景気が良い時に、その過熱感を抑えるために実施される施策がこのテーパリングです。

経済活動を抑制する効果がありますので、株価が下落に転じる可能性も指摘されています。

実際に過去テーパリングが行われた際、それまで上昇していた株価が下落に転じたことも事実です。

利上げもテーパリング同様、景気拡大を抑える施策です。

金利が低ければ借入に対する敷居は下がりますが、金利が上がればそうやすやすと借入できなくなります。

個人の借入というよりは企業などの設備投資、開発投資などに影響を与えます。

これらの金融引き締め策の実施により、景気加熱を抑えようとしています。

また、他にも

・ 富裕層や企業への増税

・ 格差社会による社会不安

など、懸念材料は複数あります。

これらの政策が実際にどのような影響を与えるかは、その時にならないとわかりません。

ですがどんなに強く見える米国株にも、多くのリスクがひそんでいることは忘れてはいけません。

米国株はバブル?暴落懸念は意識しつつも、コア投資先としての地位は盤石

昨今の米国株高を「バブル」と表現する専門家もいます。

バブルはいつか必ず崩壊します。

それがいつ起こり、いつまで続くのか。

多くの投資家が気にしているところです。

ですが米国株はこれまで幾度となく暴落を経験し、さらなる成長を遂げています。

コロナショックで暴落するも約半年で回復、さらなる高値更新を達成

ITバブル崩壊やリーマンショックの時も10年以内で回復、高値更新

と試練を乗り越え続けているのが米国株です。

もちろんこれからもそうなるとは誰にも言えませんし、盲信しないために本記事を書いております。

大事なことは

淡々と続けていくこと

です。

数年以内のスパンで見ると大きな暴落もあります。

ですが数十年のスパンで見ると上がり下がりを経つつ、上昇しているのがこれまでの米国株相場です。

暴落はチャンスです。

現在の状況の根幹を揺るがすような事態が起きてしまわない限り、投資のコア(中心)としての地位は盤石でしょう。

「暴落はいつか必ず来るもの」という認識をしっかりと持った上で、長期的に投資することにより、資産形成の成功が達成できると考えます。(執筆者:FP技能士2級、証券外務員1種 冨岡 光)

《冨岡 光》
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執筆者:FP技能士2級、証券外務員1種 冨岡 光 冨岡 光

FP歴10年。保険、投資信託、住宅ローンを専門に扱っております。趣味は株式投資と読書、家族との時間。数々のお客様をコンサルティングさせていただいた経験を活かしながら、「皆様の疑問にわかり易くお答えする」をモットーに活動しております。 <保有資格>FP技能士2級、証券外務員1種、MDRT4年連続入賞 寄稿者にメッセージを送る

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